魔改造B-CASカード「BLACKCASの再開」詐欺、また新ドメイン「black-card.click」で継続——From/Reply-Toワードサラダ二重偽装&カンボジア発

6月17日の「2年越しの毒電波を克服」以来、しつこく届き続けている魔改造B-CASカードの違法勧誘メール。今回はまた新しいドメインで届きましたので解析します。
ご覧の通り、このメールは違法な改造カード販売への勧誘です。被害を未然に防ぐため、この解析結果をご家族のLINEグループに転送して注意喚起してください。
※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。リンクは無効化しています。
号 外 2年ぶりの販売再開 BS/CS無料(BLACK-CAS)6/17最新版 販売再開 現在、販売ページにて 詳細内容をご確認いただけます。 ご案内内容 ● BS/CS無料(BLACK-CAS)6/17最新版販売再開 ● 現在の販売条件を確認可能 ● 価格・詳細内容の確認だけでも可能 すぐに購入する予定がない方でも、今の販売条件を確認しておくと、後で比較しやすくなります。 2年ぶりの再開となりますので、気になる方は下記ページをご覧ください。 詳細ページを確認する ※販売条件・詳細内容はリンク先ページにてご確認ください。

実際に届いたメールの表示画面
■ 送信ルート及び偽装判定
送信元(SPF client-ip):103.206.68.241
HELO:cogetel-241-68-206-103.online.com.kh
SPFレコード自体が存在しない(None判定)ため、正規の認証は一切通っていません。この送信元IPはカンボジアのインターネットプロバイダー(Cogetel Ltd、法人回線)に割り当てられたものでした。
【From/Reply-Toの二重偽装】:この個体では、`From`欄の表示名が「mptzfhxaxghbt@exweb.ne.jp」というメールアドレス風の意味のない文字列で、実際のアドレスは「@softbank.ne.jp」でした。さらに`Reply-To`欄も表示名が「srexbirp@docomo.ne.jp」風の文字列で、実アドレスは別の「@softbank.ne.jp」アドレス。表示名と実アドレスのドメインがすべてバラバラという、いわゆる「ワードサラダ」型の偽装で、迷惑メールフィルターの学習を混乱させる狙いとみられます。以前の関連記事で確認した二重偽装と同系統の手口です。
💡ここで! 用語をやさしく解説
ワードサラダ(Word Salad):意味のないランダムな文字列を本文やヘッダーに混ぜ込む迷惑メールの手口です。迷惑メールフィルターは過去に見た文面のパターンを学習して判定しているため、毎回ランダムな文字列を混ぜることで「新しいメール」と誤認させ、検知をすり抜けようとします。
魔改造B-CASカード:本来は正規契約者だけが有料放送を視聴するために使うB-CASカードを不正に改造し、契約なしで有料放送を視聴できるようにしたものです。販売・購入・所持のいずれも法律に抵触する可能性がある違法行為です。
■ 誘導先の詳細解析
本文中リンク:hxxps://clck.ru/3UfcvR(Yandexの短縮URLサービス)
このリンクをクリックすると、Yandex独自の安全確認ページを経由したうえで、最終的な誘導先へ転送される仕組みになっていました。過去の関連記事(card-yyy.xyz、card-zzz、card-bbb.xyzなど)と同じYandex短縮URL経由の中継構造です。

ウイルスバスター クラウドが「フィッシング」の脅威種別で接続をブロック
最終着地ドメイン(伏せ字):hxxps://black-card[.]click/
このドメインはCloudflareのネットワーク(anycast、複数のサーバーが同じIPアドレスを共有する仕組み)を経由しているため、実際のサーバーの所在地はこの情報だけでは特定できません。過去記事のcard-yyy.xyz、card-zzz、card-bbb.xyzに続く、新たな使い捨てドメインとみられます。

「全てのチャンネルが無料で視聴できます」と謳う違法な改造カード販売サイト
■ 注意点と対処法
- 購入しない:改造カードの購入・使用は違法行為であり、法的リスクを負うのはご自身です。
- メール内のリンクをクリックしない:Yandex短縮URLなど、経由地を複数挟む構造自体が要注意サインです。
- 「代金を支払っても商品は届かない」ケースも:違法性の高い商材のため、そもそも詐取目的のみである可能性も十分に考えられます。
- 見慣れないドメイン・不自然な件名に注意:今回のように送信ドメインや誘導先が次々と使い捨てられるのは、こうした迷惑メール全般に共通する特徴です。
本レポートの結論
魔改造B-CASカードの違法勧誘メールは、6月中旬の初報以来ドメインを次々と使い捨てながら継続しています。今回はカンボジアの回線から、From/Reply-Toの二重偽装という手の込んだ工作つきで届きました。違法な改造カードに手を出すこと自体がリスクである点を、ぜひ身近な方にも伝えてあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net
使用配色テーマ:Charcoal














