【続報】Microsoft「Windowsセキュリティーシステムのアップグレード」詐欺が波状攻撃で再来——タイの住宅用回線から同日4通、Azure悪用は継続中

午後もう一件、今日はMicrosoftを騙る「Windowsセキュリティーシステムのアップグレード」詐欺をご紹介します。実は4月にも同じ件名の記事を出しているのですが、今日だけで4通も立て続けに届いたという波状攻撃の状況でした。
ご覧の通り、このメールはMicrosoftを装った真っ赤な偽物です。同日中に何通も届く波状攻撃の状態なので、ぜひ周りの方にも共有してあげてください。
■ 詐欺メール本文の再現
※以下は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです(宛先アドレスの詳細は個人情報保護のため一部伏せています)。
件名:[spam]【重要】Windowsセキュリティーシステムのアップグレード 差出人:microsoft-noreply@microsoft.com(表示のみで実際の送信元とは無関係) お客様へ マイクロソフトのセキュリティチームは、お客様のデバイスで異常なアクティビティを検出しました。お使いのWindowsシステムは現在、外部の脅威に対して脆弱な状態にあります。 データの盗難やシステムトラブルを防ぐために、直ちにセキュリティパッチを更新し、アカウントの認証を行う必要があります。 以下のリンクをクリックして、公式のサポートページからログインし、指示に従ってください: [サポートポータルにログインする](実際はクリック不可・伏字にしています) 24時間以内に対応がない場合、セキュリティ保護のためにお客様のアカウントを一時的に停止させていただきます。 何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。 Microsoft カスタマーサポートセンター

受信したメールの実際の表示画面
■ メールヘッダー解析(送信ルートと偽装判定)
※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載
差出人:「microsoft-noreply@microsoft.com」という、Microsoft公式ドメインをそのまま騙った表示(実際の送信元とは無関係)
SPF認証結果:Fail(送信元が正規のドメイン所有者として認められていません)
送信元IP:124.122.132.101(ホスト名:ppp-124-122-132-101.revip2.asianet.co.th)
発信元ロケーション:タイ王国。ホスト名の「ppp」表記から、企業のメールサーバーではなく、一般的なダイヤルアップ/住宅用回線とみられます。
【偽装判定】:Microsoftの正規サービスが、SPF認証に失敗する、タイの住宅用回線から送信されることはあり得ません。
■ 続報について:4月との違いと波状攻撃
「Windowsセキュリティーシステムのアップグレード」という件名自体は、4月にも一度取り上げている定番の手口です。今回の見どころは2つ。1つは、同日中に同じ件名のメールが4通も立て続けに届いたという配信の激しさ。もう1つは、着地先の偽Windows Defender警告画面が、今朝ご紹介したAppleを騙るメールの誘導先と、表示されるテクニカルサポートの電話番号・識別コードまで完全に一致していたことです。Apple・Microsoftとまったく異なるブランドを騙る2つの詐欺キャンペーンが、実は同じサポート詐欺の「最終着地点」を共有していたことになります。
■ フィッシングサイト詳細解析
誘導先の状況
誘導先URL(伏せ字):hxxps://ridovuyivi.z19.web.core.windows[.]net/7hndn/
ホスティング基盤:Microsoft Azure(Blob Storageの静的Webサイト機能)
アクセスするとGoogle Chromeが「危険なサイト」、ウイルスバスターが「安全ではない可能性がある」と、それぞれ独立して警告を表示しました。警告を越えて先に進むと、「Windows Defender 保護管理センター」を騙る偽警告画面が全画面表示され、「トロイの木馬プログラムを検出」という文言とともに、偽のテクニカルサポート電話番号が案内されます。

アクセスを試みた際に表示されたChromeの警告画面

同じ段階でウイルスバスターが表示した警告画面
警告を越えた先で表示された偽のWindows Defender警告画面(今朝のApple記事と電話番号・識別コードが一致)
※本サイトでは実際にこの番号への発信は行っておらず、画面表示内容のみを確認しています。
■ 注意点と対処法
- 警告画面が出ても電話しない:Windows Defenderなどのセキュリティ警告が、電話番号付きで表示されることは通常ありません。
- ブラウザの警告は無視しない:「危険なサイト」と表示されたら、そこで引き返してください。
- 閉じられない場合は強制終了:ブラウザが固まって閉じられない場合は、タスクマネージャーから終了するか、パソコンを再起動してください。
- 同じ件名が複数届いても慌てない:波状攻撃であっても、内容は使い回しの定型文です。落ち着いて無視・削除してください。
本レポートの結論
4月にも確認した定番のMicrosoft詐欺が、同日4通という波状攻撃で再来し、しかも今朝のAppleを騙るメールと同一のサポート詐欺キットに着地するという実態が分かりました。異なるブランドを装いながら、裏側の攻撃基盤は使い回されています。この記事のURLをコピーして、家族や同僚にも「これ気をつけて!」と共有してあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net
使用配色テーマ:Burgundy















