「口座が制限されます」は三井住友銀行を騙る詐欺メール!今朝のヨドバシ詐欺との意外な共通点も判明

本日5件目です。今度は三井住友銀行を騙るメールですが、調べているうちに、思いがけず今朝解析したヨドバシカメラの詐欺メールとの繋がりが見えてきました。じっくり解説していきます。
ご覧の通り、これは三井住友銀行を装った真っ赤な偽物です。被害を未然に防ぐため、この解析結果を家族のLINEグループに転送して注意喚起してください。
※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。
三井住友銀行 SMBC デジタルサービス ■ 本人確認のお願い このたび、お客様の口座に異なる地域からのアクセスが確認されました。 セキュリティ保護のため、2026年8月28日(月)23:59 までに 本人確認手続きをお願いいたします。 ※手続きをされない場合、口座の一部機能が制限されます。 ■ 手続き方法 以下のボタンより本人確認をお願いいたします。 [本人確認ページへ進む] ■ お問い合わせ 三井住友銀行 コールセンター 0120-586-547 受付時間:9:00~17:00(土日祝日を除く) ※このメールは送信専用アドレスから配信されております。 直接のご返信はできません。

▲実際に届いたメールの画面。冒頭のグリーンバナーは、最近の詐欺メールで多用されているキットの特徴です。
■ 見どころ①:送信者名を丸ごと鏡文字にする偽装
メールソフト上では送信者名が「三井住友カード公式」と表示されていましたが、ヘッダーの生データをデコードすると、次のような構造になっていました。
[右から左への表示制御] + "式公ドーカ友住井三"
「式公ドーカ友住井三」は「三井住友カード公式」を丸ごと逆順に並べた文字列です。これを右から左に表示する制御記号で反転させることで、画面上は正しく「三井住友カード公式」と表示されます。実際にいただいたスクリーンショットでは、この制御記号が正しく機能せず、反転前の生の文字列がそのまま表示されていました。今朝解析したAmazon詐欺メールの送信者名偽装と、まったく同じ技術系統です。
■ 見どころ②:メール配信サービス大手を騙るDKIM署名
ヘッダーにはDKIM-Signature: ... d=sendgrid.meという記載がありました。本日すでに確認した「amazon.co.jp」「rakuten.co.jp」を騙るDKIM偽装とよく似た手口ですが、今回は銀行のドメインではなく、正規のメール配信サービスであるSendGrid社のドメインを騙るという、新しいバリエーションでした。実際の送信元は「foodswindow.com」であり、SendGridとは無関係です。「信頼できる配信基盤を経由している」と誤解させる狙いがあると考えられます。
加えて、ヘッダーには「Apple Mailから送信された」ことを示す記載もありましたが、実際の送信経路とは矛盾しており、これも信頼性を装うための偽装と見られます。
■ 見どころ③:今朝のヨドバシ詐欺メールと”同じサーバー”を確認
本文中の「本人確認ページへ進む」ボタンのリンク先を調べたところ、hxxps://himarcom[.]com/QaMCpaaAというURLでした。このサーバーのIPアドレスを調べたところ、今朝解析したヨドバシカメラの詐欺メールで踏み台に使われていたサーバーと、まったく同じIPアドレスだったのです。ブランドも文面もまったく異なる2つの詐欺メールが、裏側では同じサーバーを共有していたことになります。今日1日だけでも、Amazon・Apple・楽天・ヨドバシ・三井住友銀行と、複数のブランドを騙る詐欺メールが確認されており、これらの多くが同一の攻撃グループ、または同一の詐欺キット運営者に繋がっている可能性が高まっています。
■ フィッシングサイト詳細解析
最終的な誘導先はhxxps://sailaide[.]com/lmJkElnDでした。アクセスすると、まずChromeのセーフブラウジング機能により「危険なサイト」として警告が表示され、続いてウイルスバスターにもフィッシングサイトとして検知・ブロックされました。警告を回避して直接アクセスを試みても、「403 Forbidden」というエラーが表示され、サイトの中身を確認することはできませんでした。

▲アクセスすると、まずChrome自身が「危険なサイト」として警告を表示しました。

▲セキュリティソフト(ウイルスバスター)も、同じURLをフィッシングサイトとして検知しブロックしていました。

▲警告を回避して直接アクセスしても、「403 Forbidden」というエラーが表示され、中身は確認できませんでした。
■ 関連する詐欺メール記事
今朝解析した、同じサーバーを共有していたヨドバシカメラの詐欺メールはこちらです。あわせてご覧ください。
■ 注意点と対処法
- メール内のリンクは絶対にクリックしない:「口座が制限される」という不安を煽る言葉で焦らせるのが定番の手口です。
- 公式アプリ・ブックマークから確認:三井住友銀行公式のログインは、必ず公式アプリ、またはご自身でブックマークした正規サイトから行ってください。
- 送信者名の見た目だけで判断しない:今回のように、送信者名が正しく見えても実データが偽装されているケースがあります。
- 公式注意喚起の参照:フィッシング詐欺にご注意ください(三井住友銀行公式)
本レポートの結論
今回のメールは、送信者名を丸ごと反転させる偽装や、SendGridを騙る見せかけのDKIM署名を組み合わせただけでなく、今朝のヨドバシカメラ詐欺メールと同一のサーバーを使い回していたことが分かりました。身近な人が騙されてからでは手遅れです。この記事のURLをコピーして、家族のLINEグループで「これ気をつけて!」と共有してあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net
使用配色テーマ:Amethyst














