『詐欺メール』Amazonから『【重要度:高】セキュリティ強化対応のお願い』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、『Amazon』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
これとは別に同じ本文で以下の件名の物も届いているのでご注意ください。
『【最終通知】認証手続き未実施のお知らせ[通番:250310-514693-1]』
では今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【重要度:高】セキュリティ強化対応のお願い[ID:NO-KRN9-ALERT]
送信者:"Amazon.co.jp" <account-update@throughwalls.net>
平素よりAmazonをご利用いただき誠にありがとうございます。
定期システムチェックの結果、お客様のアカウントにつきまして
セキュリティ強化のため再認証が必要となりました。かつ
▼ 認証手順
- Amazon公式サイトにアクセス
- アカウントへログインうす
- 画面の指示に従い認証手続きを完了
今すぐ認証する
【注意事項】
パスワードを第三者に教えないでください
推測されにくい複雑なパスワードをご設定ください
(大文字/小文字・数字・記号を組み合わせ)
他サービスと異なるパスワードをご使用くださいえじ
※このメールは自動送信のため返信できません
※このメールも重要なシステム通知としてメールを受けたくない顧客に送信されますくさ
本メールの内容を無断で引用、転載することを禁じます
© 2000-2025 Amazon.co.jp, Inc. or its affiliatesまむ
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
これは他の不審なメールにも多くあることで、セキュリティ強化のため再認証が必要ってのは詐欺メールの常套句。
セキュリティを強化するのにどうしてユーザーが再認証しなければならないのでしょうか。
そのようなことは絶対にありません。
この本文には、所々の行の末尾に赤文字にしたようにおかしなひらがなが書かれています。
これは普通に見ているだけでは見えてこないもので、本文をコピペして初めて見えてくるもので、恐らくワードサラダと呼ばれる一つの技法です。
このワードサラダについては、うちのサイトでも特集を書きましたが、簡単に言えば、関連性の薄い単語を無理やり詰め込んだ文章で、『件名の見出しを確認』の項目でも少し触れますが、目的は受信サーバーに不審なメールを見分けるために設けられた迷惑メールフィルターを困惑させて通過させようとすることです。
でもこのメールの件名には『[spam]』と見出しが付けられているようにしっかりとその網に引っかかっています。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『throughwalls.net』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
いちいちここで言及するまでもありませんが、皆さん既にご承知の通りAmazon が利用するメールアドレスのドメインは『@amazon.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from mail4.throughwalls.net (mail4.throughwalls.net [23.94.61.66])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
ここに書かれているドメイン『mail4.throughwalls.net』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国山東省です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、米国のシアトル付近であることが分かりました。
宛名を確認
このようなセキュリティに関する大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に Amazon からだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『今すぐ認証する』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://tgpgk1mn3dn061h3qnxzhay9j0h.trailhub.net/loading】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた Amazon のドメインとは全く異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国山東省で、先程のドメインと同じ方でしょうか。
割当てているIPアドレスは『104.21.61.162』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにログインしてしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのようにクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
Amazonが、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、米国のシアトルからユーザーにメールを送り
カナダのトロント市庁舎付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;