まずは送信者のメールアドレスを確認 いつもご覧くださりありがとうございます! 相変わらず銀行を騙る詐欺メールが後を絶ちませんね。 今回もそんな銀行にまつわるフィッシング詐欺メールのお話です。 あら、りそな銀行から口座がブロックされたってメールがきたわ ロックされたら引落しできなくなるから困ったわね… 直ぐにリンクを辿ってロックを解除しないと💦 おい、ちょっと待てよ! このメール少しおかしくないか? 送り主のメールアドレスが明らかにりそなさんの物とは異なるぞ。 それにアクセスしろと書いてあるリンクのURLも変だ! 『ロック解除を進んでください』なんて日本語も違和感あるし!! こりゃ悪意がありそうだな。 そうですお父さん! このメールはりそな銀行のインターネットバンキングサイト『マイゲート』のログインアカウントを 詐取することを目的とした詐欺メールです。 では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう! まずはプロパティーから見ていきます。 件名は『[spam] 【りそな銀行】お客様の口座がブロックされました』 ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 『”りそな銀行” <no-reply@ipi858.com>』 皆さんはご存じでしょうか? この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。 ですから、ここは信用できない部分です。 りそな銀行では自社が送信するメールアドレスをこちらのサイトで公開しています。 もちろん”ipi858.com”なんてりそなにかすりもしないドメインはその一覧には存在しません。 故にこのメールはりそな銀行からの物ではないと断定できます。 詐欺サイトは日本武道館の近くに! では引き続き本文。 ※直リンク防止のためURLの一部の文字を変更してあります。 このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは本文内に直書きされていてそのリンク先をコンピュータセキュリティブランドの 『Norton』の『Nortonセーフウェブレポート』で検索してみるとこのように判定されていました。 既に『悪質なソース/マルネット』としてしっかりブラックリストに登録済みですね。 このURLで使われているドメインは”vpvqhn.com” 当然これもりそなの『り』の字もありません。 このドメインにまつわる情報を『Grupo』さんで取得してみます。 このドメインはアメリカのドメイン関連サービスを提供する企業『WhoisSecure』が取得しています。 割当てているIPアドレスは”137.220.181.244” このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を 再び『IP調査兵団』さんで確認してみます。 (※IPアドレスから導き出された位置情報は、必ずしもそれほど正確ではありません) 代表地点として地図に立てられたピンの位置は、日本武道館に程近い東京都千代田区九段南付近。 こちらもあくまで大雑把な代表地点でございます。 利用されているホスティングサービスは『CTG Server Ltd.』という香港にあるレンタルサーバー。 この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。 危険だと聞かされると余計に見に行きたくなるのが人間のサガ…(;^_^A それを承知で、しっかりとセキュリティーの整った環境下で見に行ってみました。 すると開いたのは本物そっくりのマイゲートへのログインページ。 絶対にログインしてはいけませんよ! 万全な対策をし適当なIDでログインしてみます。 『完了しました』と書かれたページに飛ばされました。 やはり奴らの目的はマイゲートのログインIDの詐取です。 まとめ 恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。 次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |