【実録】セゾンカードを騙る「アカウントの保護およびご本人様確認について」は詐欺!SPF Pass表示でも中身は使い捨てドメイン、粗さが逆に見えた手口

HL-META: date=2026-07-26 | brand=セゾンカード(Saison) | sender_geo=ブラジル | site_geo=unknown | spf=pass | dkim=unknown | cloaking=no

日曜の夕方、のんびり過ごしていたところに届いたのがこちらのメールです。今回はセゾンカードを騙る、少し「粗さ」が目立つタイプの詐欺メールをご紹介します。

📋 調査レポート:概要

件名 <セゾン>重要:アカウントの保護およびご本人様確認について
差出人表示 “セゾンカード” <bkxpvg@bkxpvg.chvire14.com>
受信日時 2026年7月26日 15時22分頃
送信元IP(地域) ブラジル(クラウドサーバー)
SPF判定 Pass(ただし要注意。詳細は本文参照)
危険度評価 ★★★☆☆(中程度) アドレス自体への精巧な偽装はないが、油断は禁物
🚨 これはセゾンカードを装った詐欺メールです。本文中のリンクはクリックしないでください。

実際に届いたメール本文

実際に届いたメールの文面です。

【重要】安全確認のお願い

平素よりSaisonをご利用いただき、誠にありがとうございます。

この度、通常とは異なるご利用の兆候が確認されたため、お客様のアカウントの安全を確保するために、一時的にご利用を制限させていただきました。

つきましては、以下のリンクよりご本人確認をお願いいたします。確認が完了次第、速やかにアカウントのご利用を再開いたします。

[ご本人確認を行う]

安全確認の際のお願い
安全にご利用いただくため、以下の点に十分ご注意ください:
・普段お使いのスマートフォンやパソコンからアクセスしてください。
・公共のWi-FiやVPNの利用はお控えください。
・認証リンクを第三者に共有しないでください。

お客様のご理解とご協力に心より感謝申し上げます。

Saison株式会社
〒100-0001 東京都千代田区丸の内1丁目1番1号 Saisonビル

引き続き、安心してSaisonをご利用いただけるよう努めてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

配信停止はこちら

▲実際に届いたメールの画面です。件名の先頭に「[spam]」と表示されており、受信サーバー側で既に危険なメールと自動判定されています。

※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載

送信ルートと偽装の実態

このメールで面白いのは、これまでご紹介してきた精巧な詐欺メールと違い、正規のセゾンカードのメールアドレスを模倣する労力すら払われていない点です。差出人表示は単に「セゾンカード」という文字列だけで、実際のメールアドレスはbkxpvg@bkxpvg.chvire14.comという、意味の読み取れないランダムな文字列のドメインでした。

SPF(送信元のメールサーバーが、そのドメインの管理者によって正式に許可されているかを確認する仕組み)の判定は「Pass」でした。しかしこれは、攻撃者が自分で用意した使い捨てドメインが、単にそのドメイン内では正しく設定されているというだけのことであり、セゾンカードの正規メールであることとは何の関係もありません。この点は、以前ご紹介したe+plusを騙るメールとも共通する仕組みです。

送信元IPアドレスの所在地を調べたところ、ブラジルのクラウドサーバーであることが分かりました。また、メールのヘッダー情報には「airtrip」という文字列が複数箇所に残されており、攻撃者が大量のメールを配信するための外部プラットフォームを利用しているとみられます。

さらに、メール本文の末尾に記載されている会社名・住所にも矛盾があります。本物のクレディセゾンの正式な住所は東京都豊島区東池袋ですが、このメールには「Saison株式会社」「東京都千代田区丸の内」という、実在の登記情報とは異なる情報が記載されていました。会社名・住所まで含めてよく確認すると、本物とは食い違っていることが分かります。

誘導先の様子

本文中の「ご本人確認を行う」ボタンのリンク先へアクセスしようとしたところ、Google Chromeのブラウザ自体が独自に「危険なサイト」であることを検知し、強い警告を表示しました。

▲Google Chromeのセーフ ブラウジング機能が、このリンク先をフィッシングサイトとして検知し、警告を表示しました。

さらに、本記事の執筆にあたって改めてリンク先を確認したところ、すでにこのドメイン自体が名前解決できない状態になっていました。

▲調査時点では、誘導先のドメインが既に存在しない状態でした。攻撃者がドメインを使い捨てにしている典型例です。

こんなときどうする? 対策リスト

  • ✅ 差出人の表示名だけでなく、必ず実際のメールアドレス(@より後ろの部分)を確認する
  • ✅ 「SPF Pass」等の技術的な表示があっても、それだけで安全と判断しない
  • ✅ メール本文に記載された会社名・住所が、公式サイトの情報と一致しているか確認する習慣をつける
  • ✅ ブラウザやセキュリティソフトが警告を出したら、絶対にそれ以上進まない
  • ✅ アカウントの確認・本人確認が必要な場合は、メール内のリンクではなく公式サイトやアプリから直接行う

まとめ

今回のメールは、これまでご紹介してきた精巧な偽装メールに比べると粗さが目立つものでしたが、「SPF Pass」という表示や、もっともらしい注意書きによって、ぱっと見の信ぴょう性を演出しようとする狙いは共通していました。細部までよく見れば矛盾点は見つかりますが、慌てているときほど見落としがちです。落ち着いて確認する習慣が一番の防御になります。この解析結果が、ご家族や周りの方への注意喚起の参考になれば幸いです。よろしければ下のボタンからLINEでシェアしていただけると、被害の予防につながります。


Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
調査日:2026年7月27日/根拠データ参照元:ip-sc.net
※本記事に記載のIPアドレス・ロケーション情報は調査時点のものであり、日々変化する可能性があります。本記事の情報に基づいて生じた損害について、当ラボは責任を負いかねます。

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