【実録】e+plus「決済情報更新のお願い」またも新手口!リンクの見た目は正規URL、実体は別ドメイン——PCとスマホで表情を変える誘導先を解析

e+plusを騙る詐欺メールは、当ブログでも何度もご紹介してきましたが、今回はまた新しい仕掛けが見つかりましたので続報としてお届けします。
📋 調査レポート:概要
| 件名 | [spam] 【重要】ePlus決済情報更新のお願い |
| 差出人表示 | “イープラス” <info@mail29.darklipstreatment.com> |
| 受信日時 | 2026年7月26日 20時40分頃 |
| 送信元IP(地域) | 日本(Microsoft Azure) |
| SPF判定 | Pass(ただし要注意。詳細は本文参照) |
| 危険度評価 | ★★★★☆(高い) リンクテキスト偽装+端末により挙動を変える多段階誘導 |
実際に届いたメール本文
実際に届いたメールの文面です。
e+ イープラス お客様各位 いつもe+(イープラス)をご利用いただき、誠にありがとうございます。 お客様により安全かつ快適にサービスをご利用いただくため、決済システムのセキュリティ向上に伴う確認作業を実施しております。 ご登録中のお支払い情報に変更がないかご確認いただき、必要に応じて情報の更新をお願いいたします。 確認内容 ・クレジットカード情報 ・ご登録者情報 ・お支払い設定内容 お手続き方法 1. 下記の公式サイトへアクセス 2. ご登録情報をご確認 3. 必要事項を更新し保存 https://eplus.jp/sf/mypage/account/ 更新期限:2026年7月31日(金) 期限までに更新がない場合、一部サービスがご利用いただけなくなる可能性がございます。 ご不明な点はアプリ内のオンラインサポートまでお問い合わせください。 引き続きe+(イープラス)をよろしくお願い申し上げます。 e+(イープラス)運営センター 2026年7月25日

▲実際に届いたメールの画面です。ロゴ・配色ともに本物のe+plusに似せて作り込まれています。
※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載
最大の罠:表示URLと実際の飛び先が別物
今回もっとも注意していただきたいのが、リンクの仕掛けです。メール本文には次のように、正規のe+plusサイトそのもののURLが文字として表示されています。
https://eplus.jp/sf/mypage/account/
しかし、この文字列はあくまで「表示上の飾り」です。実際にクリックしたときの飛び先は、まったく別のドメインでした。
hxxps://www.madukesuburan[.]com/...
画面に表示されているURLがどれだけ正しく見えても、実際の飛び先までは分かりません。リンクの上にカーソルを合わせる(またはスマホで長押しする)と、実際の飛び先がブラウザの隅に表示されます。この一手間が被害を防ぐ鍵になります。
SPF(送信元のメールサーバーが、そのドメインの管理者によって正式に許可されているかを確認する仕組み)の判定は「Pass」でしたが、これは差出人アドレスのドメイン(mail29.darklipstreatment.com)自身が正しく設定されているというだけで、e+plusとは無関係です。送信元IPアドレスの所在地は日本国内のMicrosoft Azureでした。
誘導先の多段階構成——端末によって表情を変える罠
Heartが実際にリンク先を確認したところ、今回は非常に手の込んだ多段階の構成になっていました。まず、最初のドメインに対してウイルスバスターの警告が表示されました。

▲第1段階:最初の中継ドメインに対して、ウイルスバスターが危険性を検知しました。
この警告を通過すると、「ロボットではないことを確認してください」という、実在のセキュリティサービスを模した確認画面が表示されます。

▲第2段階:チェックボックスにチェックを入れるよう促す画面。実在のサービスのデザインを模していますが、独自に作り込まれた偽物です。

ここから先は、パソコンとスマートフォンで挙動がはっきりと分かれることが確認できました。パソコンからアクセスした場合は、この「確認中」の表示のまま読み込みが止まり、それ以上先へは進みませんでした。パソコンからの機械的な調査を意図的に避けている可能性があります。
一方、スマートフォンからアクセスした場合は、この確認画面のあとに、今度は本物のCloudflare(多数のウェブサイトが利用するセキュリティサービス)自身が「フィッシングの疑いあり」として、独自にサイトをブロックする画面が表示されました。

▲第3段階(スマホのみ):これは攻撃者が用意した偽画面ではなく、実在のセキュリティサービスCloudflareが独自にこのサイトを危険と判定し、ブロックした画面です。
この警告画面には「Ignore & Proceed(無視して進む)」という選択肢があり、これを選んでしまうと、最終的に本物そっくりのe+plusログイン画面へたどり着きます。

▲最終段階:本物のe+plusサイトの上に、精巧な偽ログインポップアップが表示されます。ここでID・パスワードを入力すると、そのまま攻撃者に送信されてしまいます。
セキュリティサービス自身が「フィッシングの疑いあり」とはっきり警告しているにもかかわらず、それを無視して進んだ先に被害が待っている、という点を強く意識していただきたいところです。警告文が出た時点で、絶対にそれ以上進まないでください。
送信元IPアドレスの詳細
送信元IPアドレスの詳細情報は、下記の外部サイトでどなたでも確認いただけます。
※調査時点の情報であり、日々変化する可能性があります。誘導先の一部はCloudflareを経由しており、実際の運営場所を特定できない状態でした。
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こんなときどうする? 対策リスト
- ✅ メール本文に表示されているURLが正しく見えても、実際のリンク先は別途確認する
- ✅ セキュリティサービスの警告が出たら「無視して進む」を選ばず、そこで引き返す
- ✅ 決済情報の確認・更新は、メール内のリンクではなく公式アプリまたはブックマークした公式サイトから直接行う
- ✅ パソコンとスマートフォンで結果が異なる場合があるため、「パソコンで確認したから大丈夫」と過信しない
- ✅ 万が一IDやパスワードを入力してしまった場合は、速やかにe+plus公式のサポート窓口へ連絡する
まとめ
今回のメールは、リンクの見た目を正規URLに偽装したうえに、パソコンとスマートフォンで挙動を変える手の込んだ構成になっていました。実在のセキュリティサービスが警告を出す場面まで用意されており、それすら無視させようとする巧妙さがうかがえます。表示されている文字だけを信じず、警告が出たら立ち止まる。この習慣が何よりの防御になります。この解析結果が、ご家族や周りの方への注意喚起の参考になれば幸いです。よろしければ下のボタンからLINEでシェアしていただけると、被害の予防につながります。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
調査日:2026年7月27日/根拠データ参照元:ip-sc.net
※本記事に記載のIPアドレス・ロケーション情報は調査時点のものであり、日々変化する可能性があります。本記事の情報に基づいて生じた損害について、当ラボは責任を負いかねます。














