「荷物のお届け情報確認のお願い」は佐川急便詐欺の最新版!日本郵便・ETCと着地IPが完全一致、3ブランド同時展開の同一グループと判明

日本郵便・ETCに続き、今日3件目となる続報です。今回は佐川急便を騙るメールでしたが、調べれば調べるほど、先の2件との繋がりが濃くなっていきました。
■ メールヘッダー解析(送信者情報)
件名:[spam]【重要】荷物のお届け情報確認のお願い
差出人表示名:佐川急便株式会社
送信元アドレス:Dorris@ssajapan.org(佐川急便とは無関係の第三者ドメイン)
送信元IP(Received-SPF client-ip):122.179.90.140(Bharti Airtel、AS24560/DSL・consumer=インド・マディヤ・プラデーシュ州ボパールの一般住宅向け回線)
SPF認証結果:Softfail(送信元ドメインの管理者自身が「このホストからの送信は推奨しない」と表明している状態)
受信日時:2026年9月5日 12:15
※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載
ご覧の通り、このメールは佐川急便を装った真っ赤な偽物です。被害を未然に防ぐため、この解析結果を家族のLINEグループに転送して注意喚起してください。
※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。
佐川急便からのお知らせ 佐川急便会員様 お客様の荷物のお届けについて 平素より佐川急便をご利用いただき、誠にありがとうございます。 配送のお知らせ お客様の荷物のお届け日時の確認が必要です。 配達のご都合をお聞かせください。 配送状況のご案内: ・配達日時のご確認 ・不在だったため再配達の手配 ・お受取日時のご指定 ■ご確認手順 ・下記ボタンより公式サイトにアクセス ・お問い合わせ番号を入力 ・配達希望日時をご指定ください [配達日時を確認する] 【メールサービスに関するご注意】 ※掲載されている内容は、佐川急便をご利用のお客様を対象としております。 ※不審なメールやリンクにご注意ください。佐川急便はお客様にメールで個人情報の入力を求めることはありません。 ※当メール内容は予告なく変更される場合があります。ご了承ください。 【発行・運営】佐川急便株式会社 【お問い合わせ先】佐川急便カスタマーサービス 0120-000-000(24時間受付)
実際に届いたメールの表示画面(受信者情報は含まれません)
■ 送信ルート及び偽装判定
正規の佐川急便からのメールは公式ドメイン(sagawa-exp.co.jp等)から送信されます。本メールの送信ドメイン「ssajapan.org」は佐川急便とは一切関係のない第三者ドメインです。問い合わせ電話番号として記載されている「0120-000-000」も、実在しない体裁だけの数字とみられます。
HTMLソースには、これまでの2件(日本郵便・ETC)とまったく同じMSHTML 11.00.9600.16438という生成ツールの記述、そして受信者のメールアドレスを埋め込んだ独自の追跡用ヘッダーが確認できました。
💡「ここで!」3つの詐欺が「同じ犯人」と分かる理由
日本郵便・ETC・佐川急便、一見バラバラのブランドを騙る3通のメールですが、裏側の「作り」を比べると驚くほど共通点があります。誘導先サイトのIPアドレスが1文字も違わず完全一致していること、メールを作ったツールのバージョン表記が一言一句同じであること、そして受信者のメールアドレスをこっそり埋め込む独自の仕組みまで、名前を変えつつ同じ構造を使っていること。ブランドは変えても裏側の「金型」を使い回している状態で、これは同じ詐欺グループ、あるいは同じ詐欺キットを使う業者が3つの標的を並行して攻撃していることの強い証拠です。
■ フィッシングサイト詳細解析(極めて精巧な再現、そして即座の逃亡)
誘導リンク:
hxxps://aerling.dsfssyx.cn/emyvXZ/lginox
誘導先IP:43.165.167.152(Tencent Cloud、AS132203/東京都渋谷区のデータセンター所在地。同日確認した日本郵便・ETC詐欺の誘導先IPと完全一致)
ウイルスバスター クラウドは、このURLを「脅威の種類:フィッシング」として既にブロック対象に登録していました。
ウイルスバスター クラウドが「フィッシング」として接続をブロック
ブロックを回避してアクセスすると、読み込み画面を経て、佐川急便の会員サービス「スマートクラブ」のログイン画面を精巧に再現した偽サイトが表示されました。
アクセス直後に表示される読み込み画面(多段階構成の一部)
【サイトの状態】:「Yahoo! JAPAN IDでログイン」の選択肢やDigicertの認証シールまで再現された、非常に精巧な偽ログイン画面でした。しかし取材時点から数分後には403エラーに変わっており、極めて短命な使い捨てサイトだったことが分かります。
佐川急便「スマートクラブ」を精巧に模した偽ログイン画面
わずか数分後、同じURLが403エラーに変化——即座の使い捨てを裏付ける証拠
■ 3/17記事との比較、そして本日3件の総括
2026年3月17日公開の同件名記事と比較すると、送信元・誘導先ともにインフラは全面的に入れ替わっています。加えて本日は、日本郵便を騙る詐欺とETCを騙る詐欺も同時に確認しており、この3件が着地IP・生成ツール・独自ヘッダー構造のすべてで一致しています。1つの詐欺キットが複数の公共サービス・物流ブランドを同時並行で騙っている実態が、これで裏付けられました。
■ 注意点と対処法
- メール内のリンクは絶対にタップしない:見た目が本物そっくりでも、URLは公式ドメインとは無関係です。
- ID・パスワードを入力しない:公式サイトへは、必ずブックマークや公式アプリから直接アクセスしてください。
- 「配達日時の確認」を急かす文言に注意:受信者を焦らせる文言は詐欺の典型的な手口です。
- 公式サイトを確認:荷物の状況は、必ず公式アプリまたはブックマークからアクセスしてご確認ください。
本レポートの結論
佐川急便を騙る詐欺メールで、非常に精巧な偽ログイン画面まで確認できました。さらに同日確認した日本郵便・ETC詐欺と着地IP・生成ツール・独自ヘッダーがすべて一致しており、1つの詐欺グループが3つのブランドを同時に使い分けている実態が明らかになりました。この記事のURLをコピーして、家族のLINEグループで『これ気をつけて!』と共有してあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net
使用配色テーマ:Amethyst
















