【続報】セゾンカードを騙る詐欺メールが同日に第2波——文面は別物でも着地先サーバーとURLトークンが完全一致

先ほどセゾンカードを騙る詐欺メールを取り上げたばかりですが、同じ日のうちにもう1通、セゾンカードのなりすましメールが届きました。文面も差出人もまったくの別物なのですが、調べてみると裏側の正体は同じでした。
🔍 調査レポート:概要
| かたられたブランド | セゾンカード(SAISON CARD/Netアンサー) |
| 件名(表示上) | [spam] 本人認証サービスに関するお知らせ |
| 受信日時 | 2026年8月31日 23:47 |
| 送信元IP | 75.134.162.196(アメリカ・ミシガン州/家庭用ケーブル回線) |
| 誘導先IP | 43.165.196.142(Tencent Cloud) |
| 脅威レベル | いずれも「低」(ip-sc.net調査。ただし「低」=安全という意味ではありません) |
| 技術的な見どころ | 同日の別記事とサーバーIP・URLトークンが完全一致(同一インフラの使い回し) |
⚠️ このメールはセゾンカード(株式会社クレディセゾン)とは一切関係のない偽物(フィッシング詐欺メール)です
📧 実際に届いた詐欺メール
▲ 実際に届いたメール。前回取り上げたものと比べると装飾が少なく、かなりシンプルな作りです。
※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載
窄(※原文ママ) 平素よりSAISON CARDをご利用いただき、誠にありがとうございます。 ご登録いただいております本人認証サービスにつきまして、更新のお手続きが必要となっております。 セキュリティ強化のため、下記内容をご確認のうえ、お手続きをお願いいたします。 お手続き期限 2026年8月31日(月曜日)23:59まで 本人認証サービス確認ページ (リンクは本文中に掲載・下記参照) ※本メールにお心当たりがない場合や不審な点がございましたら、メール内のリンクは使用せず、 ブラウザから直接SAISON CARD公式サイトまたは公式アプリへアクセスのうえ、ご確認ください。 最後までお読みいただきありがとうございました。 ※このメールはNetアンサーから自動配信しております。 ※メール配信サービスを希望されていないお客様へも配信させていただいております。 ※本メールアドレスは配信専用のため、ご質問・ご依頼にお答えできません。 株式会社クレディセゾン 〒170-6073 東京都豊島区東池袋3-1-1
本文の冒頭に「窄」という、文脈上まったく意味の通らない一文字だけが浮いていました。おそらくテンプレートの変数が正しく展開されなかった残骸と思われますが、こういう小さな綻びが、機械的に量産されているメールであることを物語っています。
🕵️ 送信ルートと偽装の判定
client-ip:75.134.162.196
helo/envelope-from:easy-gamer-blog.com
SPF判定:Softfail(ドメイン所有者が「このホストからの送信は推奨しない」と表明している状態)
ip-sc.netで確認したところ、75.134.162.196はCharter Communications(Spectrum)という米国の回線事業者で、逆引き(PTR)もsyn-075-134-162-196.res.spectrum.comとなっており、ミシガン州の一般家庭のケーブル回線から直接送信されていることが確認できました。名乗っていたドメイン`easy-gamer-blog.com`自体は別のサーバー(202.233.67.123)を指しており、これも実際の送信元とは無関係です。前回のアルゼンチンの家庭回線のケースと、構造的にはまったく同じ「ドメイン名の借用」パターンです。
今回は差出人表示名・件名のいずれにも、これまで確認してきたようなRLOやゼロ幅文字による偽装は見られませんでした。文字レベルの小細工よりも、量的に送りつけることを優先したメールのようです。
🌐 誘導先の解析:同日の第1波と完全一致するインフラ
⛔ メール内のリンク(絶対にアクセスしないでください)
hxxps://lubricality[.]hnbrar[.]info/H80AoO
このリンク先を調べたところ、名前解決結果は43.165.196.142でした。実はこのIPアドレス、当ブログが同日に取り上げた別のセゾンカードなりすましメール(「セキュリティシステム更新に伴う再認証の手続き」)の誘導先と完全に同一です。しかも、URLの末尾に付いているトークン「/H80AoO」まで一致していました。
送信ドメイン(test.19raft.co.jp → easy-gamer-blog.com)も、送信元の国(アルゼンチン → アメリカ)も、差出人表示名の偽装手法(RLOあり → なし)も別物にしているのに、着地するサーバーとトラッキングIDだけは変えていない——これは同一の攻撃グループ、あるいは同一のフィッシングキットを使い回している動かぬ証拠と言えます。表側の見た目をこまめに変えて検知や飽きを回避しつつ、コストのかかる裏側のインフラは使い回すという、効率重視の運用がうかがえます。
▲ 前回同様、ウイルスバスターが「フィッシング」として明確にブロックしていました。
▲ 最終的に表示された偽ログイン画面も、前回とほぼ同じデザインでした。同一インフラという裏付けと符合します。
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📝 注意点と対処法
✅ このようなメールが届いたら
- 本文中のリンクは絶対にクリックしない
- 見た目や文面が以前届いたものと違っていても、油断しない(差出人・デザインを変えるだけで中身が同じ詐欺キットのケースがあります)
- セキュリティ確認が必要か気になる場合は、メールのリンクを使わず、公式アプリやブックマークからNetアンサーへ直接アクセスして確認する
- 身に覚えのない場合は、メールを削除するか、セゾンカードの公式窓口に別途確認する
⚠️ 万が一Netアンサーのログイン情報を入力してしまった場合は、直ちにパスワードを変更し、同じパスワードを他サービスでも使い回している場合はあわせて変更してください。カード情報も入力してしまった場合は、セゾンカードの公式窓口へすぐにご連絡ください。
💳 見た目が違っても、裏側は同じ詐欺かもしれません
少しでも不審に感じたら、リンクを開かず削除を。この記事が役立ったら、ぜひ周りの方にも共有してください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit/送信元IPの調査にはip-sc.netを利用しています。本記事は2026年8月31日時点の調査に基づくものです。詐欺の手口は日々変化しており、本記事の内容と異なる形の類似メールが届く可能性もありますので、引き続きご注意ください。















