【徹底解析】ANAマイル失効・搭乗便補償を騙る詐欺メールが2日で174通|手口の全体像とログイン情報搾取の実態

HL-META: date=2026-08-24 | brand=ANA | sender_geo=オランダ | site_geo=unknown | spf=pass | dkim=pass | cloaking=yes

お盆休みも明け、旅行の計画や出張の後片付けで航空会社関連のメールをチェックする機会が増える時期ではないでしょうか。そんな中、Heartland-Labの受信箱には8月23日から24日にかけて、ANAマイレージクラブや搭乗便補償申請を騙る詐欺メールがわずか2日間で174通も届きました。今回はこの急増の全体像と、その中でも特に手が込んでいた「搭乗便補償申請」を騙るパターンを実際に解析した結果をお届けします。

【総集編】ANAマイレージ・搭乗便補償を騙る詐欺メール174通の正体

Heartland-Lab (ハートランド・ラボ) 専門調査レポート

2026年8月23日〜24日の2日間で、ANAマイレージクラブ・搭乗便補償申請を騙る詐欺メールが174通確認されました。件名パターンは34種類にのぼり、送信者名も「info」「Support」から「ANA予約センター」「ANA公式」まで多岐にわたります。中でも「搭乗便補償申請」を騙るグループは、単純な脅し文句ではなく、購入経路の確認・搭乗日付の確認といった実際の顧客対応を模した多段階シナリオになっており、クローキング(人間確認を装う偽装ページ)まで実装されていました。

緊急性レベル ★★★★☆ (4/5)
偽装工作精度 ★★★★★ (5/5)
確認件数 174通(2026年8月23日〜24日)

ご覧の通り、これらのメールはすべてANA公式を装った真っ赤な偽物です。ご家族・ご友人にも共有し、注意喚起にご協力ください。

まず、これだけの規模で来ていました

確認できた件名パターンは34種類。中でも「【最終通知】ANAマイル失効まであとわずか|〇月〇日までにお手続きくださいNo.671784」という1パターンだけで全体の半数以上(90件)を占めていました。送信者名も日を追うごとに「info」から「Support」、さらには「ANA予約センター」「ANA公式」「ANA(全日本空輸)」など、実在の名称に寄せたバリエーションが増えていく傾向が見られました。

さらに注意したいのは、確認できた174通のうち2通はメールソフトのスパムフィルターにも引っかからず、通常の受信トレイに紛れ込んでいたという点です。件名だけで「怪しいメールかどうか」を判断するのは、もはや限界に来ていると言えそうです。

今回、実際に解析した1通

数あるパターンの中から、特に手口が巧妙だった「搭乗便補償申請」グループの1通を詳しく解析しました。件名は「【確認】搭乗便補償申請のご搭乗日付のご確認について」というもので、あたかも本人が申請した手続きに不備があったかのような文面です。

※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。宛先等の個人情報は伏せています。


〇〇 様

平素よりANAをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
お客様よりご申請いただきました搭乗便の補償申請について、ご搭乗日付の記載に誤りが見られたため、お手続きを完了することができませんでした。

ご搭乗日付が正しく記載されているかご確認のうえ、再申請をお願いいたします。

--------------------------------
ご確認事項
--------------------------------
チェック1: ご搭乗日付は正しいですか
チェック2: 便名はご搭乗された便と一致していますか
チェック3: 複数便ご搭乗の場合はすべて記載されていますか
--------------------------------

受付番号: (伏字)

再申請ページ
hxxps://www.czhmzs.com/(伏字)

ANA All Nippon Airways

実際に届いたメールの画面。「ANA」のロゴ風デザインと整った文面で、一見すると公式メールと見分けがつきにくくなっています。

※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載です。

■ 送信ルート及び偽装判定

送信元IPアドレス解析

送信元IP:34.3.91.172(Received-SPFのclient-ip値より特定、SPF: Pass)

HELO/送信ドメイン:contact02.sh-danbao.com

差出人表示名:「ANA Japan」を詐称

IP調査結果:Google Ireland Limited(AS43515、Google LLC系ネットワーク)、所在地はオランダ・フローニンゲン

正規のANAからのメールは公式ドメインから送信されます。本メールの送信ドメイン「contact02.sh-danbao.com」はANAとは一切無関係の第三者ドメインであり、Google系の海外ネットワークを経由して送信されていることが確認できました。ちなみに「danbao」は中国語で「保証」を意味する語に近く、皮肉にも「保証されない」メールがこの名前のドメインから届いた形です。

■ 用語解説:「クローキング」とは?

セキュリティ研究者や自動検査ツールがアクセスした場合と、実際の被害者がアクセスした場合とで、表示する内容を意図的に変える手口を「クローキング」と呼びます。今回の誘導先では、リンクをクリックした直後に「セキュリティ確認」という一見もっともらしい画面が挟まれていました。これは単なる演出ではなく、機械的な調査を回避しつつ、利用者には「安全な通信のための確認」と信じ込ませる二重の狙いがあると考えられます。

■ フィッシングサイト詳細解析(多段階構成)

誘導の流れ

① メール内リンク:hxxps://www.czhmzs.com/(伏字)

② 転送先:hxxps://www.leilidz.com/(伏字)

③ 「セキュリティ確認」画面(クローキング)

④ 最終着地:hxxps://www.shyychem.com/(伏字)(ANAを騙る偽ログインページ)

①②のドメインは調査時点で既に名前解決ができなくなっており、短期間で使い捨てられていることがうかがえます。

リンクをクリックした直後に表示される「セキュリティ確認」画面。「私は人間です」というボタンを押させることで、正規サービスのボット対策のように見せかけています。

ボタンを押すと「確認中です」という待機画面に切り替わります。これも調査ツールを足止めしつつ、利用者に「正規の処理をしている」と思わせるための演出です。

最終的に表示される偽のANAログインページ。「お客様番号」と「Webパスワード」の入力を求めてきます。ここで情報を入力すると、その場でIDとパスワードが攻撃者に盗み取られます。

この一連のメール・サイトは実在のANAとは一切関係のない詐欺です。特に最終ページはANA公式サイトのデザインを忠実に模しており、URLをよく確認しない限り気づくのは困難です。

■ 過去のANA詐欺との系譜

ANAマイレージクラブを騙る詐欺メールは、今回が初めてではありません。Heartland-Labでは過去にも継続的にこのテーマを扱ってきました。

こうして並べてみると、ANAマイレージクラブは繰り返し狙われ続けているテーマであることが分かります。今回のような大規模な波は、決して一過性のものではありません。

■ 注意点と対処法

  1. メール内のリンクは開かない:「補償申請」「マイル失効」など、内容が本物らしくても、まずリンクを開かないことが最優先です。
  2. 公式アプリ・公式サイトから確認:ブックマークや公式アプリから直接ログインし、身に覚えのある通知かどうかを確認してください。
  3. スパムフィルターを過信しない:今回、2通は通常の受信トレイに届いていました。差出人や本文に少しでも違和感があれば、フィルターの判定に関わらず注意してください。
  4. もし情報を入力してしまったら:落ち着いて、できる限り早くANA公式サイトからパスワードを変更し、必要に応じてANAの窓口へご相談ください。

本レポートの結論

ANAマイレージクラブ・搭乗便補償を騙る詐欺メールは、2日間で174通という規模で押し寄せ、その手口も単純な脅し文句から、クローキングを使う多段階の巧妙なものまで幅広く存在します。身近な人が同じような一件に巻き込まれる前に、この記事のURLをコピーして、家族のLINEグループで共有してあげてください。

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Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net

使用配色テーマ:Amethyst

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