【要注意】セゾンカード「ご利用カードの一時停止」詐欺メール|SAIS◎Nの雑な偽装から多段フィッシングへ

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【緊急】セゾンカード「ご利用カードの一時停止に関するお知らせ」は詐欺|雑な偽装の裏に多段誘導

Heartland-Lab(ハートランド・ラボ)専門調査レポート

「SAIS◎N」という妙な表記、意味不明な送信者表示、白い本文の末尾だけ水色になる古典的なHTMLメール。入口だけを見るとかなり雑です。ところがリンクの先では、複数ドメイン、Cloudflare Workers、接続確認画面、別ドメインへの転送という多段構成が確認されました。

緊急性レベル ★★★★☆(4/5)
メール偽装精度 ★★☆☆☆(2/5)
誘導経路の複雑さ ★★★★☆(4/5)
確認日 2026年8月25日

このメールはセゾンカード公式の案内ではありません。
見た目が雑でも、リンク先まで単純とは限りません。

セゾンカード公式も、不審なメールやSMSでは送信元アドレスやURLを確認し、メール内のリンクをクリックしないよう注意喚起しています。今回の送信元ドメインは公式が案内している送信元とは一致しません。

1.まずはメール本体――「SAIS◎N」からすでに不自然

件名は「【緊急】ご利用カードの一時停止に関するお知らせ」。本文では「不審なアクセス試行が検知された」として、ログイン履歴、ポイント残高、パスワード、登録情報の確認を求めています。

しかし、ブランド表記は「SAIS◎N CARD」。送信者表示も意味不明な文字列で、本文は白背景なのに末尾数行だけ水色へ切り替わっています。Heartland-Labでは、このような「白本文+水色フッター」の古典的なテンプレートを以前から繰り返し観測しています。

件名:【緊急】ご利用カードの一時停止に関するお知らせ

SAIS◎N CARD
セキュリティ通知センター

【重要】アカウントセキュリティ確認のお願い

不審なアクセス試行が検知されたとして、
ログイン履歴・ポイント残高・パスワード・登録情報の確認を求める内容。

[セゾンカード公式サイトを開く]

実際の受信メール。「SAIS◎N」と不自然な表記があり、末尾だけ水色の背景になっています。

2.ヘッダーを見ると、送信元は mjakj.com 系

外部から到着した送信元IPは 34.101.227.213。HELOは mail11.mjakj.com、Return-Pathも同ドメインでした。

SPFはPass、DKIMも d=mail11.mjakj.com で署名されています。ただし、これは「mjakj.com側の認証に通っている」という意味で、セゾンカード公式から送信された証明ではありません。

X-Mailerには Microsoft Outlook 2021 (pt-BR)、Reply-Toには service89@mail11.mjakj.com が記録されています。

また、PNG画像とともに b5aa58d6.gvks という不審な拡張子の添付ファイルが確認されました。感染リスクを避けるため、当サイトではこのファイルを開封・実行していません。

※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載

3.入口 mjakj.com は最初からフィッシング判定

メール本文のボタンに設定されていた入口は hxxps://www.mjakj[.]com//JIYUYR。セゾンカードとは関係のないドメインです。

入口の mjakj.com でTrend Microがフィッシングとして遮断。

Chrome側でも「危険なサイト」として警告されました。

4.次は Cloudflare Workers――正規クラウドを中継に利用

その後、holy-voice-19ba.984759696.workers[.]dev というCloudflare Workers系URLへの遷移を確認しました。

Cloudflare Workers自体は正規サービスです。ここではサービスそのものを危険視するのではなく、今回のフィッシング経路の中継先として使われていたという観測事実を記録します。

workers.dev 側でもフィッシング判定。

Chromeでも再び危険サイトとして遮断。

さらに「安全な接続を確認しています」という中間画面へ。安全そうな文言そのものを信用してはいけません。

5.最終着地点 yiguivip.com――署名風パラメータ付きURL

最終的に確認したURLは hxxps://yiguivip[.]com/vvnqwzbd/?ts=…&sig=…。URL末尾に tssig のパラメータが付与されていました。

パラメータ名からタイムスタンプや署名値を連想できますが、その実装目的までは今回の調査では確認できません。ここは推測せず、個別パラメータ付きURLが使われていたという事実に留めます。

yiguivip.com 側でもTrend Microがフィッシングとして警告。

Chromeでも再度、危険なサイトとしてブロックされました。

最終観測時はタイムアウト。表示内容は時間や条件で変化する可能性があります。

6.ネットワーク解析――入口と出口はともにCloudflare配下

項目 mjakj.com yiguivip.com
観測IP 104.21.21.54 104.21.51.118
ASN AS13335 AS13335
事業者 Cloudflare, Inc. Cloudflare, Inc.
役割 メールからの入口 最終確認地点

どちらもCloudflareのプロキシ/CDN配下として観測されています。そのため、公開IPの地理表示を攻撃者やオリジンサーバーの所在地と断定することはできません。今回、ロケーション画像は掲載せず、ネットワーク情報だけを表で整理しています。

mjakj.com のWHOISでは、2024年8月30日作成、2026年8月21日更新、2026年8月30日失効予定として確認されました。今回の調査日は8月25日なので、更新から4日後、失効予定日の5日前です。ただし、この日付だけから更新目的や攻撃者との関係を断定することはできません。

7.今回の一番の違和感――「メールは雑、誘導は妙に凝っている」

今回のメールは「SAIS◎N」、意味不明な送信者名、古いHTMLテンプレートなど、入口の完成度は高くありません。一方で、リンクの先では複数ドメイン、Cloudflare Workers、接続確認画面、別ドメインへの転送、パラメータ付き最終URLが使われていました。

「こんな雑なメールなら安全」「ちょっと覗くだけなら大丈夫」ではありません。 セキュリティ製品が警告した時点で、それ以上進まないことが重要です。

セゾンカード公式も「ご利用確認メール」に注意喚起

クレディセゾンは、セゾンカードを騙る不審なメール・SMSについて、送信元アドレスやURLを公式情報と照合し、不審なリンクをクリックしないよう案内しています。また、第三者利用の疑いがある取引の利用確認はSMSで行い、「ご利用確認」としてメールで連絡することはないと案内しています。

セゾンカード公式:セゾンカードを騙る不審なメール・SMSにご注意ください

注意点と対処法

  • 「緊急」「一時停止」などの言葉に焦らされても、メール内のリンクを開かない。
  • 差出人名だけで判断せず、実際の送信元ドメインを確認する。
  • SPF PassやDKIM署名だけで、表示されているブランドの正規メールとは判断しない。
  • セキュリティ製品やChromeが警告したページは、それ以上進まない。
  • 確認が必要な場合は、公式アプリまたは自分で開いた正規サイトから確認する。
  • 不審な添付ファイルは開封・実行しない。

今回の結論

メールの見た目が雑でも、その裏側まで雑とは限りません。今回の調査では、入口から最終着地点まで複数段階の誘導と複数回のフィッシング判定を確認しました。心当たりのないカード停止通知は、メールからログインしないでください。

ご家族・ご友人にも共有し、「見た目が雑でもリンクは開かない」を広めてください。

Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit

ネットワーク情報:Heart提供の調査結果を参照

使用配色テーマ:Amethyst(PRIMARY #4a1942 / ACCENT #e91e8c)

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