『詐欺メール』Appleから『【Amazon】支払い方法を今すぐ更新してください:【UO-39615089078】』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
本日のトレンド
昨夜一晩で一番多く届けられた怪しいメールをピックアップする『本日のトレンド』
今日はこのメールが選ばれました!
昨夜から今朝にかけてこのような全く同じ件名で全く同じ送信者からのメールが70通。
件名には『Amazon』と書かれているにも関わらず送信者名には『Appleサービス』と…
いったい何がしたいのでしょうね?
前書き
折角なので今回はこのメールにスポットを当ててみることにします。
さて、Amazon なのか Apple なのか、そしてこのメールにはどのようなことが書かれているのか。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【Amazon】支払い方法を今すぐ更新してください:【UO-39615089078】
送信者: “Appleサービス" <app-apple-net-account@kqfredw.com>
【Apple】
お客様のApple IDのセキュリティを強化するため、アカウント情報の確認および支払い方法の更新をお願いしております。
最近のセキュリティアップデートに伴い、以下の手順でアカウント情報をご確認いただき、支払い方法が最新であることを確認してください。
確認手順:
h**ps://www.apple.jjtgfeb.com/ap/sikfin/jefd/apple/jp
にアクセスし、ログインします。
「アカウント設定」から、登録されている情報が正しいか確認します。
「支払い方法」セクションを確認し、必要に応じて情報を更新します。
重要:
この確認作業は、お客様のアカウントを不正アクセスから保護するために必要です。
心当たりのない変更や不明な点がある場合は、直ちにAppleサポートまでご連絡ください。
【手続き期限】
この手続きは、2025-06-28までに完了してください。
Appleサポートチーム
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
やっぱり内容は Apple に関するものですね。
じゃ何故件名に Amazon と書いたのでしょうか?
本気で間違えているとしたら相当ヤバい奴ですし、わざとやっているなら愉快犯による迷惑メールでしょうね。
Amazon なのか Apple なのかって中途半端に考えながら話を進めると訳が分からなくなるので、この先はこのメールが Apple を騙ったものとしてお話を進めることにします。
もしこれが本当に Apple からだとしても『お客様のApple IDのセキュリティを強化するため、アカウント情報の確認および支払い方法の更新をお願いしております。』って、通常セキュリティを強化するのはサービスを提供する側でユーザーがどうこうするものではありません。
それに今は Apple のアカウントの事は『Appleアカウント』と呼び『Apple ID』とは呼びません。
こじつけの理由で支払い方法の更新をさせるふりをしてクレジットカード情報を盗み出す悪質な詐欺メールです。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『kqfredw.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりですよね?
そうです、Apple が利用するメールアドレスのドメインは『apple.com』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from mail4.kqfredw.com (unknown [38.207.50.5])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにこのドメイン『mail4.kqfredw.com』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、中国北京市の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、シンガポールの山中です。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には通常『◎◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に Apple からだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://www.apple.jjtgfeb.com/ap/sikfin/jefd/apple/jp/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた Apple のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国広西チワン族自治区の方です。
割当てているIPアドレスは『45.202.210.53』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、香港付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにログインしてしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、クレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
AmazonかAppleか分からないようなメールに騙される人っているのかな?
でも、しっかりクレジットカード情報を盗み出そうとしてきたので、この送信者は本気で間違えているのかも知れませんね。(笑)
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;