「最終警告」って悪いことしてないもん! 「今日は静かだな~」なんて思ってたら夕方になってこのようなメールが入りました。 これはメルカリに成りすましユーザーアカウントを詐取しようとする詐欺メールです。 では、プロパティーから見ていきます。 件名は 「[spam] 【最終警告】メルカリ からの緊急の連絡」 「最終警告」なんておどろおどろしい件名ですね。 でも、”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは 全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「メルカリ <no-reply@mercari.jp>」 それっぽいメールアドレスですが、”[spam]”が示すようにこんなのは大うそ! その辺は次の項で解明していきます。
メールサーバーは北京にありでは、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「nspgyi@mercari.jp>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<8131B2BA91D7611EBE8A74D233236134@mercari.jp>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from mercari.jp (unknown [116.85.54.246])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 |
では、このIPアドレスを使ってそのサーバーの位置情報を拾ってみましょう! 割出した位置は、中国の北京。 メルカリさんはこんな場所に設置されたメールサーバーからメールを送るでしょうか? 送りませんよね。(笑)
詐欺サイトはマレーシアにあったでは、本文。 メルカリ からのメール このたびはメルペイのご利用に際し、ご不便をおかけし申し訳ございません。 メルカリグループでは、不正利用防止および利用者保護の観点より、一時的にご利用を制限 または、一部のお店や購入される商品によっては決済をご利用いただけない場合がございます。 本人確認の強化を行なっております。 「24時間以内」に下記リンクより認証を完了させてください。 |
内容はメルペイの利用が制限されているのでリンクから認証を行えって事のようです。 それにしても制限が行われた原因ってのは、どこにも書かれていませんがそんなので 騙せるんでしょうか? そのリンクは「メルカリ サインイン」と書かれた部分に付けられています。 リンク先のURLがこちら。 使われているドメインは”masrecarni.com” メルカリの正規ドメインは”mercari.jp”ですから全く異なっています。 さて、このドメインは誰の持ちものなのでしょうか? 調べてみるとこのような結果が出ました。 これによると、このドメインの持ち主は、マレーシアの首都クアラ・ルンプルの方でしたが ただ、残念ですがこのドメインを割当てているIPアドレスは取得できませんでした。 こちらがリンク先にあったメルカリのコピーサイトです。 完全にコピーされています。
まとめこのような理由も無く利用が制限されたなんてメール信じる方いるのでしょうか? それに本文のフォントが中華フォントだし。 おかしなメールが本当に多いので十分お気をつけてください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |