『詐欺メール』SBI証券から『【必須対応】ログイン機能維持に伴う認証設定のお願い』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、証券会社に成り済ます悪質なメールが大量発生中、資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分～10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今日のトレンドもSBI証券に成り済ますもので、昨日までとは変わって『【必須対応】ログイン機能維持に伴う認証設定のお願い』という件名の物。
SIB証券はもう完全に標的にされてしまいましたね。
今回は、そんな『SBI証券』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名：[spam] 【必須対応】ログイン機能維持に伴う認証設定のお願い
送信者： “SBI証券" <sbi_alert@sbi.co.jp>
フィッシング詐欺等に対する当社の取組み
2025/4/28
■ お知らせ
弊社では、お客様のパスワード情報はハッシュ化し、厳重に管理しておりますが、外部からの不正アクセス増加を踏まえ、さらなる対策が急務となっております。
セキュリティ強化のため、「デバイス認証・FIDO（スマホ認証）」の設定を必須化いたします。
悪意ある第三者による情報詐取リスクが高まる中、SBI証券では、お客様資産の安全確保を最優先課題とし、以下のセキュリティ強化策を推進しております。
■ 今後予定している対応
■ 必須手続きと期限
対応期限：2025年5月10日（土）23:59（日本時間）
※期日までに未設定の場合、ログイン停止・取引制限・口座凍結などの措置が講じられる可能性があります。
▶ デバイス認証・FIDO（スマホ認証）設定のお願い
お客様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
※本メールは送信専用です。ご質問は公式サポートページよりお願いいたします。
発行：SBI証券 セキュリティ推進部
© SBI SECURITIES Co., Ltd. All rights reserved.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
相変わらずもっともらしいことを書いてはリンクに誘い込もうと必死ですね。
不正アクセス増加に対応するために、段階的にセキュリティ強化を行う旨が書かれていて、まずは最初に『デバイス認証・スマホ認証（FIDO）の設定』を行うように求めています。
リンク先は当然偽サイトで、SBI証券のウェブサイトへのログイン情報と取引パスワードを詐取しようとするもので、まさにこの行為が不正アクセスを狙ったものです。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『sbi.co.jp』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
残念ですね、似てはいますが似て異なるドメインで、本物音SBI証券が利用するメールアドレスのドメインは『sbisec.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from vmta4.mail1809.com (unknown [148.66.22.52])
あらあら、本来ならここにもメールアドレスと同じドメインが記載されているはずですが、それとは全く異なる『vmta4.mail1809.com』なんてドメインが記載されています。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、まずドメイン『sbi.co.jp』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
IPアドレスが全然違いますよね、それにこのドメインは、東京と日本橋付近にある『ソフトブレーン・インテグレーション株式会社』さんのもの。
この結果からこの送信者が使ったとされる『sbi.co.jp』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。
同様にReceivedフィールドにあった『vmta4.mail1809.com』についても調べてみます。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、こちらのドメインが送信者の物のようです。
あまり詳しくは書けませんが、このドメインの持ち主は、名古屋市北区中味鋺辺りに住む”K”から始まるお名前の方です。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。
最近この香港辺りは、怪しいメール発信地のトレンドです。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『▶ デバイス認証・FIDO（スマホ認証）設定のお願い』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://sbisec-support.sheinviprebatemoney.com/page?token=c5ca3623-03fa-4467-a532-fdc1d2348c09】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたSBI証券のドメインとは異なるものが利用されていますね。
このドメインを割当てているIPアドレスを『CMAN 』さんで取得してみます。
次にこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は、オランダのようです。
割当てているIPアドレスは『180.197.16.174』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、名古屋市付近であることが分かりました。
どうやら今回は、何かと名古屋に縁があるようですね。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
これでデバイス認証が終わったのでしょうか？
『続ける』と書かれたボタンを押してみます。
おっと、Cloudflareにブロックされました。
解除して進んでみると次はこのページが開きました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、本人確認と称し更に取引パスワードを盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
今回は、名古屋に縁のある詐欺メールだったようです。
だいたいよそのドメインを使ったメールアドレスでユーザーにメールを送るなんてこと自体がおかしいです。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;