『詐欺メール』「【重要】エポスカードサービスの緊急連絡、情報を確認してください。」と、来た件

迷惑メール
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ちょっとおバカな詐欺師のお話
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

相変わらず「第三者不正利用」の疑い

相変わらず週明け月曜日は溜まった迷惑メールの処理に大わらわです。(;^_^A
さて、そんな中から今回はこのメールにスポットを当てご紹介いたします。

このメールは、クレジットカード会社の「エポスカード」の会員専用インターネットサイトの
「エポスNet」に成りすまし、第三者不正利用をネタにリンクに誘い込み個人情報やカードの情報を
盗み取ろうとするフィッシング詐欺メールです。

では、このメールもプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「[spam] 【重要】エポスカードサービスの緊急連絡、情報を確認してください。メール番号:4416662」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「”エポスカード” <admin@EPOSCARD.localdomain>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

これまでにも「エポスカード」に成りすました詐欺メールのブログエントリーで
何度か書かせてもらいましたが、まず”.localdomain”なんてドメインは世の中に存在しません。
それに「エポスカード」さんには、”eposcard.co.jp”って正規ドメインをお持ちです。
正規ドメインが有るのにそれ以外のこのようなでたらめなドメインを使ったメールアドレスで
ユーザーさんにメールを送るなんて信用問題に関わる大きな問題です。


メールサーバーは「新宿」付近に!?

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「www@EPOSCARD.localdomain」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「20220612092559.4665F9E0A@EPOSCARD.localdomain」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from EPOSCARD.localdomain (unknown [139.180.194.136])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

この中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
Received”のIPアドレス”139.180.194.136”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。

ルックアップされたロケーションは、「新宿」付近です。
利用されているホスティングサービスはアメリカの「Vultr Holdings LLC」
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


あれ?カード番号聞かなくていいの?(笑)

では引き続き本文。

日頃よりエポスカードをご愛顧賜り誠にありがとうございます。

エポスNetでは、会員皆さまのカードご利用内容について、第三者による不正利用が発生して
いないかどうかのモニタリングを行っております。
本メールは、現在お客様がお持ちのクレジットカードのご利用内容について、第三者により
不正利用された可能性が高いと、弊社の不正利用検知システムにより判断いたしましたので、
緊急でお送りさせていただいております。
カードのご利用内容について、至急確認したいことがございますので、下記リンクをアクセスし、
ご確認をいただきますようお願いいたします。

▼アカウントのご利用確認のお知らせについてはこちら

なお、ご契約のカードは、第三者による不正使用の可能性が高いため、既にカードのご利用を
一旦停止する対応をとらせていただいております。
ご不便とご心配をお掛けしますが、何とぞご理解をいただきますようお願い申し上げます。

詐欺メールではありがちな「第三者不正利用」の疑ったものです。
このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは「アカウントのご利用確認のお知らせについてはこちら」って書かれたところに
張られていて、リンク先のURLがこちらです。

このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。

おっと、まだ「未評価」のようです。
このようなフィッシング詐欺サイトがこの評価ではあまりにも危険すぎます。
評価を変更していただけるよう早速申請しておきます。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”epcs.kaytem.net
「エポスカード」さんには全く関連の無いドメインです。
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

申請者は、中国の「DNSPod」ってインターネット企業。
詐欺犯は恐らくこの企業にドメインの申請を依頼したものと思われます。

このドメインを割当てているIPアドレスは”204.44.87.174
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

ルックアップされたロケーションは、詐欺サイトのメッカ、ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーに
程近い場所。
フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています!

安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

適当なIDとパスワードで疑似的にログインしてみると。
生年月日とセキュリティーコードを入力する画面が表示されました。
これも適当に入力して次に…

次に開いたのは、正規「EPOS Net」のトップページ。

あれれ?
生年月日とセキュリティーコードだけでカード番号とかは聞かないの??(笑)
ちょっとおバカさんじゃない??(爆)


まとめ

間抜けな詐欺師でしたね。
この後、再び詐欺サイトに訪れてみましたが、私が入力した生年月日とセキュリティーコードで
満足したのかサイトに二度とつながることはありませんでした。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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