「【ETC】決済方法の確認が必要です」はETC詐欺の最新版!日本郵便詐欺と同一キット・同一インフラ、精巧な偽ログイン画面を確認

先ほどの日本郵便詐欺に続けて、ETC利用照会サービスを騙る詐欺メールも解析しました。件名は2月に取り上げたものと同じでしたが、調べていくうちに、思わぬところで先ほどの日本郵便詐欺と繋がっていることが分かりました。
■ メールヘッダー解析(送信者情報)
件名:[spam]【ETC】決済方法の確認が必要です
差出人表示名:“ETC利用照会サービス”
送信元アドレス:Cassey@miyakomanabi.jp(日本の地名を思わせるドメインだがETCとは無関係の第三者ドメイン)
送信元IP(Received-SPF client-ip):122.171.21.29(Bharti Airtel Broadband、AS24560/DSL・consumer=インド・カルナータカ州の一般住宅向け回線)
SPF認証結果:Softfail(送信元ドメインの管理者自身が「このホストからの送信は推奨しない」と表明している状態)
受信日時:2026年9月5日 15:34
※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載
ご覧の通り、このメールはETC利用照会サービスを装った真っ赤な偽物です。被害を未然に防ぐため、この解析結果を家族のLINEグループに転送して注意喚起してください。
※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。
ご利用カードの確認をお願いいたします ご登録カードにおいて、決済処理が正常に完了しておらず、対応が必要となっております。 下記より詳細をご確認ください。 [支払い情報を確認する] ETCシステム発行コード:HXGRS553524
実際に届いたメールの表示画面(受信者情報は含まれません)
■ 送信ルート及び偽装判定
「ETC利用照会サービス」は走行履歴の確認サービスであり、そもそもカードの「決済」業務は行っていません。決済処理に問題があるなら連絡が来るべきはクレジットカード会社であり、この時点でメールの主張は破綻しています。正規ドメインは「etc-meisai.jp」であり、本メールの送信ドメイン「miyakomanabi.jp」とは一切関係がありません。
また、メールのHTMLソースにはMSHTML 11.00.9600.16438という生成ツールの記述、そして受信者のメールアドレスを直接埋め込んだ独自の追跡用ヘッダーが確認できました。
💡「ここで!」なぜ日本郵便の記事とつながったの?
今回のETCメールと、同じ日に確認した日本郵便を騙るメールを見比べたところ、誘導先サイトのIPアドレスが1文字も違わず完全に一致していました。さらに、両方のメールのHTMLソースに残っていた「生成ツールのバージョン表記」も一言一句同じ、受信者のメールアドレスを埋め込む独自ヘッダーの作り方まで同じ構造でした。ブランドは日本郵便とETCで別々でも、裏側の「作り」がここまで一致していれば、同じ詐欺グループ(もしくは同じ詐欺キットの利用者)による仕業とほぼ断定できます。
■ フィッシングサイト詳細解析(本物そっくりの偽ログイン画面)
誘導リンク:
hxxps://quadragesim.plyellq.cn/FmuFGc/londut
誘導先IP:43.165.167.152(Tencent Cloud、AS132203/東京都渋谷区のデータセンター所在地であり、攻撃者自身の所在地を示すものではありません。同日に確認した日本郵便詐欺の誘導先IPと完全一致)
ウイルスバスター クラウドは、このURLを「脅威の種類:フィッシング」として既にブロック対象に登録していました。
ウイルスバスター クラウドが「フィッシング」として接続をブロック
ブロックを回避してアクセスすると、読み込み画面を経て、本物の「ETC利用照会サービス」ログイン画面を精巧に模したページが表示されます。
アクセス直後に表示される読み込み画面(多段階構成の一部)
【サイトの状態】:実在する高速道路会社の名称(東日本高速道路株式会社など)までコピーされた、非常に精巧な偽ログイン画面が実際に稼働していました。2月の記事ではタイムアウトエラーしか確認できませんでしたが、今回はユーザーIDとパスワードを入力させる本物の詐取フォームまで到達しています。
実在の高速道路会社名までコピーされた、精巧な偽ログイン画面
■ 2月の記事との比較
2026年2月公開の同件名記事では、送信元が中国ドメイン`ffryxd.cn`(中国のIP)、誘導先が中国拠点のTencent Cloudでした。半年以上を経た今回は、送信元がインドの住宅用DSL回線に、誘導先はTencent Cloud東京リージョンへと変わっており、さらに同日確認した日本郵便を騙る詐欺メールと着地インフラが完全一致するという新たな繋がりも見えてきました。
■ 注意点と対処法
- メール内のリンクは絶対にタップしない:見た目が本物そっくりでも、URLはETC公式ドメインとは無関係です。
- ETC利用照会サービスは「決済」の連絡をしない:走行履歴確認サービスであり、カードの支払いに関する連絡自体が不自然です。
- ユーザーID・パスワードを入力しない:公式サイトへは、必ずブックマークや公式アプリから直接アクセスしてください。
- 公式の注意喚起も参照:ETC利用照会サービス公式「フィッシングサイト・不審メールにご注意ください」
本レポートの結論
ETC利用照会サービスを騙る詐欺メールで、本物そっくりの偽ログイン画面まで確認できました。さらに、同日確認した日本郵便詐欺と着地IP・生成ツールの痕跡が完全一致しており、複数のブランドを使い分ける同一グループの仕業である可能性が非常に高いと考えられます。この記事のURLをコピーして、家族のLINEグループで『これ気をつけて!』と共有してあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net
使用配色テーマ:Navy
















