KAGOYAを騙る「Webストレージ容量不足のお知らせ」は詐欺!正規メール配信サービスのクリック計測機能を悪用した誘導手口

HL-META: date=2026-08-31 | brand=KAGOYA(カゴヤ・ジャパン) | sender_geo=PY(Full Telecomunicaciones/家庭用回線) | site_geo=unknown(Cloudflare) | spf=none | dkim=none | cloaking=no

レンタルサーバー大手のKAGOYAを騙るメールが届きました。「Webストレージの容量が逼迫している」という、サーバー管理者なら思わずドキッとしてしまう内容です。デザインは非常に凝っていましたが、送信元を辿るとかなり素性の粗いインフラが見えてきました。

🔍 調査レポート:概要

かたられたブランド KAGOYA(カゴヤ・ジャパン株式会社)
件名(表示上) 【重要】Webストレージ容量不足による保存・同期への影響について
受信日時 2026年8月31日 21:21(現地時間)
送信元IP 45.229.168.145(パラグアイ/家庭用回線)
脅威レベル 低(ip-sc.net調査。ただし「低」=安全という意味ではありません)
技術的な見どころ SPFレコード自体が存在しない粗雑な送信基盤/正規メール配信サービスのクリック計測機能を踏み台に悪用

⚠️ このメールはKAGOYA(カゴヤ・ジャパン株式会社)とは一切関係のない偽物(フィッシング詐欺メール)です

📧 実際に届いた詐欺メール

▲ 実際に届いたメール。ストレージ使用率98%という進捗バーまで作り込まれ、公式に近いデザインで再現されています。

※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載

【重要】Webストレージ空き容量不足のお知らせ
システムより自動送信されています

KAGOYAをご利用いただき、誠にありがとうございます。
本メールはシステムより自動送信されています。

現在、お客様がご利用中のWebストレージ領域において、使用量が上限に近づいております。
空き容量が不足すると、新しいファイルの保存や同期ができなくなる場合がございます。

ご利用状況詳細
対象ドメイン:(伏字)
ストレージ使用量:98%(要確認)
ステータス:● 空き容量わずか

不要なデータの削除、または容量の追加プランをご検討ください。

【Webストレージ管理画面(ログイン)→】

※本メールに記載のURLより、必ずKAGOYA公式サイト(kagoya.jp)からログインをお願いいたします。
※本メールは送信専用のため、ご返信はいただけません。
※反映には数時間かかる場合がございます。

カゴヤ・ジャパン株式会社
京都府京都市中京区三条通烏丸西入御倉町85-1 烏丸ビル8F

実在するカゴヤ・ジャパン株式会社の京都の本社住所まで正確に記載されており、細部の作り込みは非常に丁寧です。皮肉なことに、本文中には「必ずKAGOYA公式サイト(kagoya.jp)からログインをお願いいたします」という、まるで自分自身への注意喚起のような一文まで含まれていました。もちろん、その直前にあるボタン自体が公式サイトとは無関係のリンクです。

🕵️ 送信元の確認

client-ip:45.229.168.145

helo:145.168.dynamic.fulltelecom.com.py

SPF判定:None(送信元ドメインにSPFレコード自体が設定されていません)

ip-sc.netで確認したところ、45.229.168.145はパラグアイのFull Telecomunicaciones S.Aという通信事業者で、逆引き(PTR)も145.168.dynamic.fulltelecom.com.pyとなっており、「dynamic」の名の通り、南米パラグアイの一般家庭用ブロードバンド回線から直接送信されている可能性が高いです。DKIM署名も一切なく、送信元ドメインactive-webmail.jp自体、現在は名前解決すらできない状態でした。メールのデザインの丁寧さに対して、送信インフラはかなり粗雑という、アンバランスな一通です。

🌐 誘導先の解析:正規サービスを踏み台にする手口

メール内のボタンにつけられたリンクをよく見ると、実在するメール配信サービスのクリック計測(トラッキング)用ドメインを経由する構成になっていました。正規のサービスが本来はメール開封率・クリック率の計測のために提供している「一旦自社ドメインを経由してから指定先へ転送する」という仕組みを、フィッシングの中継地点として悪用したものです。

このリンクのURL末尾はBase64というエンコード形式になっており、デコードすると最終的な誘導先が判明します。

⛔ 最終的な誘導先(絶対にアクセスしないでください)

hxxps://elseweby[.]net/active-mail/kagoya.html

このドメインはCloudflareの裏に隠されており、実サーバーの所在地は特定できません。正規サービスのクリック計測機能を経由させることで、リンク先URLの一目での不審さを薄め、迷惑メールフィルターの検知をすり抜けやすくする狙いがあると考えられます。

▲ ブラウザ(Chrome)のセーフブラウジング機能が、既に「フィッシングが検出されました」として警告を表示していました。

▲ 警告を突破すると、KAGOYAのWebメールサービス「Active!mail」のログイン画面を模した偽サイトが表示されました。

📝 注意点と対処法

✅ このようなメールが届いたら

  • 本文中のリンクは絶対にクリックしない
  • ストレージ容量が気になる場合は、メールのリンクを使わず、必ずブックマークや検索から公式サイト(kagoya.jp)へ直接アクセスして確認する
  • メールのデザインが精巧で本社住所まで正確でも、それだけで安全とは判断しない
  • ブラウザやセキュリティソフトが警告を出した場合は、内容を無視して先に進まない
  • サーバー管理者は、日頃から容量状況を管理画面で直接確認する習慣をつける

⚠️ 万が一Active!mail等のログイン情報を入力してしまった場合は、直ちに公式サイトからパスワードを変更し、同じパスワードを他サービスでも使い回している場合はあわせて変更してください。

🖥️ サーバー管理者を狙う詐欺も、確実に存在します

少しでも不審に感じたら、リンクを開かず削除を。この記事が役立ったら、ぜひ周りの方にも共有してください。

Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit/送信元IPの調査にはip-sc.netを利用しています。本記事は2026年8月31日時点の調査に基づくものです。詐欺の手口は日々変化しており、本記事の内容と異なる形の類似メールが届く可能性もありますので、引き続きご注意ください。

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