【セゾンカード】「ポイント失効ガード&アカウント確認」は詐欺——SPFレコードなし、返信先アドレスも壊れた粗雑なキット

HL-META: date=2026-08-19 | brand=セゾンカード(SAISON CARDなりすまし) | sender_geo=インドネシア | site_geo=インドネシア(ジャカルタ) | spf=none | dkim=pass | cloaking=unknown

みなさん、こんにちは。街のIT専門家、Heartland-Lab(ハートランド・ラボ)です。セゾンカードの永久不滅ポイントを騙る詐欺メールは、当ラボでもたびたび取り上げてきた定番ジャンルですが、今回は少し毛色の違う「粗さ」が目立つ一通をご紹介します。

【セゾンカード】「ポイント失効ガード&アカウント確認」は詐欺——SPFレコードなし、返信先アドレスも壊れた粗雑なキット

Heartland-Lab (ハートランド・ラボ) 専門調査レポート

セゾンカードを騙り「ポイントが間もなく失効する」と不安を煽る詐欺メールを確認しました。文面自体はよくできていますが、技術的に見ると随所に粗さが見つかる一通です。

緊急性レベル ★★★☆☆(3/5)
偽装工作精度 ★★☆☆☆(2/5)※SPFレコード無し、返信先アドレスに入力ミスあり
受信日時 2026年8月19日 12時43分頃

※重要:「ポイントが失効する」という損失を強調して行動を急がせる、典型的な心理誘導です。本文中のリンクは絶対にクリックせず、必ずセゾンカード公式サイトまたは公式アプリから確認してください。

ご覧の通り、このメールはセゾンカード公式を装った真っ赤な偽物です。被害を未然に防ぐため、この解析結果を家族や職場のIT担当にも共有してください。

■ メール本文の再現

※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。


件名:[spam] セゾン:ポイント失効ガード&アカウント確認
送信者:"【セゾンカード】" <admin@ezwebdirectory.com>

平素よりSAISON CARDをご利用いただき、誠にありがとうございます。

SAISONカード国際株式会社 顧客サポートセンターでございます。

この度、個人情報保護法改正およびセキュリティ強化に伴い、会員情報の再登録をお願いしております。

現在、お客様のご登録情報が旧システムのままとなっており、システム上での更新処理が確認できていないため、該当ポイントの利用が一時的に保留されております。

<失効対象ポイント>
15,441 ポイント

<有効期限・ステータス>
間もなく失効(現在、更新手続き保留中)

■ポイントの有効期限延長について
せっかくお貯めいただいたポイントの失効を防ぐため、誠に恐れ入りますが、以下のリンクより期限延長のお手続きをお願いします。

■手続き先URL
SAISON CARD ポイント有効期限延長・会員情報更新ページ
https://second.ughf5v.info/H80AoO

■対象期間
2026年8月18日 〜 2026年8月25日

本手続きを完了いただかない場合、上記ポイントが失効となり、翌月以降のポイント付与も停止されますので、お早めにご確認いただけますようお願い申し上げます。

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SAISONカード国際株式会社
お客様サポートセンター
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-5
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※本メールは送信専用となっております。ご返信いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
※このメールに心当たりがない場合は、破棄していただけますようお願い申し上げます。

実際に届いたメールの画面

「SAISONカード国際株式会社」という社名も、実在のセゾンカード運営会社(株式会社クレディセゾン)とは異なる架空の名称です。また、住所として記載されている「東京都千代田区丸の内1-6-5」も、セゾンカードの実際の本社所在地とは異なります。

■ 送信ルート及び偽装判定

※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載です。受信者情報はすべて伏字処理しています。

■ メールヘッダー解析(送信者情報)

送信元IP(Received-SPF: client-ip):103.126.173.238

HELO名:ezwebdirectory.com

SPF認証:None(SPFレコードが存在しない) DKIM認証:Pass

これまで当ラボが解析してきた詐欺メールの多くはSPF認証が「Pass」でしたが、今回は送信ドメイン`ezwebdirectory.com`自体にSPFレコードが設定されておらず、認証結果が「None」となっていました。DKIM署名は付与されているものの、SPFの整備すら行われていない点は、これまでのシリーズと比べても手抜き感が強い部類です。

送信元IPを調べたところ、インドネシアの法人向け回線(corporate)であることが判明しました。逆引きDNSの記録もなく、クラウド事業者ではなく実在する企業のネットワークとみられます。実在する事業者への配慮から、当ラボでは具体的な組織名の公開は控えますが、企業のネットワークが乗っ取られたか踏み台にされている可能性が高いと考えられます。

さらに面白いのが、メールヘッダーに記録された返信先(Reply-To)アドレスです。info@qiushuyuan,com——本来ドット(.)であるべき箇所がカンマ(,)になっている、単純な入力ミスとみられます。このアドレスに返信しても正しく届かない可能性が高く、テンプレート作成時の初歩的なミスといえそうです。

■ フィッシングサイト詳細解析:セゾンとUCカードのブランドのねじれ

メール内のリンクhxxps://second[.]ughf5v.info/H80AoOにアクセスすると、ウイルスバスターが危険と判定してブロックしていました。

IPアドレス 43.165.196.142
プロバイダ Aceville Pte.ltd(AS132203 TENCENT-NET-AP-CN)
ロケーション インドネシア・ジャカルタ
IP詳細解析リンク 【ip-sc.netで確認する】

ウイルスバスターがフィッシングと判定し、アクセスをブロックした画面

アクセス直後に表示された読み込み中の画面(中間状態)

ブロックを解除して先に進むと、意外な画面が表示されました。メール本文は「セゾンカード」を騙っていたにもかかわらず、着地した偽ログイン画面は「アットユーネット!」というUC CARDの実在する会員ポータルを模倣したものだったのです。

最終着地点はセゾンではなくUC CARDの会員ポータル「アットユーネット!」を模倣した偽ログイン画面

💡 ここで!豆知識:セゾンとUCカードの関係

セゾンカードとUCカードは、どちらも株式会社クレディセゾンが関わるカードブランドです。今回のフィッシングキットは、もともと別のカードブランド向けに作られたログイン画面テンプレートを、セゾンカード騙りのメールに転用してしまった可能性があります。まったく無関係なブランドを組み合わせているわけではありませんが、文面と着地画面のブランドが食い違っている時点で、本来のセゾンカードの手続き画面とは異なることが分かります。

■ 注意点と対処法

■ こんなメールに要注意

  1. URLをクリックしない:「ポイントが失効する」という文言があっても、まずはセゾンカード公式アプリ・公式サイトから直接確認してください。
  2. 送信元アドレスがセゾンカード公式ドメイン(saisoncard.co.jp等)以外であれば偽物です。
  3. 着地したログイン画面のブランドがメールの内容と食い違っている場合、それ自体が偽サイトである強い証拠です。
  4. ID・パスワードの入力は、URLをよく確認した上で公式サイトでのみ行ってください。

本レポートの結論

セゾンカードを騙る今回の詐欺メールは、SPFレコードの未設定や返信先アドレスの入力ミス、着地画面のブランドのねじれなど、随所に粗さが見られる一通でした。とはいえ「ポイントが失効する」という不安を煽る文面自体はよくできているため、油断は禁物です。身近な人が慌ててリンクを開いてしまう前に、この記事のURLをコピーして、家族のLINEグループで「これ気をつけて!」と共有してあげてください。

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Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net

使用配色テーマ:Forest

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