【続報】SBI北尾吉孝なりすまし投資詐欺が三度目の再来──Azure→Alibaba Cloud経由の新配信ルートを確認

HL-META: date=2026-08-13 | brand=SBIホールディングス(なりすまし・北尾吉孝会長詐称) | sender_geo=日本・東京都渋谷区(Microsoft Azure、データセンター所在地) | site_geo=日本・東京都渋谷区(Alibaba Cloud、データセンター所在地) | spf=pass | dkim=pass | cloaking=no

立秋を過ぎてもまだまだ寝苦しい夜が続きますね。今回はそんな丑三つ時、午前2時43分に届いたメールをご紹介します。実はこの詐欺メール、5月・7月に続いてもう3回目の再来。今回はまた新しい使い捨てドメインと、これまでとは違うクラウド基盤の組み合わせで届きました。

■ 調査レポート:概要

SBIホールディングス代表取締役会長兼社長・北尾吉孝氏の実名と肩書を無断使用し、投資体験談を交えてLINE友だち登録へ誘導する詐欺メールです。2026年5月・7月に続き、今回で3回目の確認となります。誘導先のランディングページは過去2回と全く同じ「常勝!!株LINE」テンプレートが再利用されており、送信インフラと着地サイトのクラウド基盤だけを毎回使い捨てで変えている点が特徴です。

緊急性レベル ★★★★☆ (4/5)
偽装工作精度 ★★★☆☆ (3/5)
再来回数 3回目(2026年5月/7月/8月)

※このメールは実在の企業・著名人を無断使用した詐欺メールです。本文中のリンクは絶対にクリックせず、LINE友だち追加も行わないでください。

■ メールヘッダー解析(送信者情報)

件名:【SBI公式】北尾吉孝より、資産3倍を実現した特別な投資情報のご案内

表示上の送信者名:株式会社SBI証券

送信元アドレス:info@mail28.huentextileco.com(SBI公式ドメインとは無関係)

受信日時:2026年8月13日(木)02:43 JST

Received-SPF:Pass(client-ip=13.78.33.1)

DKIM:Valid(送信元ドメインmail28.huentextileco.com自身の署名として検証は通るが、これは攻撃者が自分のドメインに正しく署名しているだけで、内容の正当性とは無関係)

※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載

💡ここで! SPF・DKIMがPassしていても安心できないのはなぜ?

SPF(エスピーエフ):「このドメインからのメールはこのサーバーから送っていいですよ」という設定です。攻撃者が自分で用意した偽ドメインでも、自分のサーバー設定さえ整えれば簡単にPassさせられます。

DKIM(ディーキム):メールが送信後に改ざんされていないかを電子署名で確認する仕組みです。こちらも攻撃者自身のドメインに対して署名すれば正しく検証が通ってしまいます。

■ 詐欺メール本文(原文再現)

以下は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。

投資家の皆様へ

私は、SBIホールディングス代表取締役社長の北尾吉孝でございます。

近年の金融市場は、国内外の経済動向や地政学的要因等により、不安定な局面が続いております。このような環境下においては、正確な情報の把握と、適切な戦略に基づく判断が、資産運用において極めて重要であると考えております。

このたび、実際の投資事例を通じて一定の成果を上げられた方々が活用された投資情報につき、参考情報としてLINE限定でご案内申し上げます。

■ 投資事例のご紹介

神奈川県・50代男性(運送業)
LINE登録後に案内された銘柄へ50万円を投資され、約2か月間で168万円に増加した事例が確認されております。

大阪府・30代女性(パート)
低リスクでの運用を希望され、推奨された銘柄により月利12%水準の運用成果を3か月間継続された事例がございます。

■ ご案内する投資情報の内容
・厳選した注目銘柄に関する情報
・リスク管理を重視した運用戦略の考え方
・最新の市場動向および今後の投資環境に関する見解

LINEにて友だち追加を行っていただくことで、これらの情報を順次ご案内する形式となっております。

■ LINE登録のご案内
【LINEを追加する】

※ 配信枠には限りがございます。
※ 上記の事例は過去の一例であり、将来の成果を保証するものではありません。

皆様の資産形成における一助となれば幸いに存じます。

SBIホールディングス株式会社
代表取締役社長 北尾 吉孝

実際に届いたメール画面(件名・差出人・本文)

本文は5月・7月に確認された過去2回とほぼ一言一句同じ文面です。「株式会社SBI証券」と名乗りながら署名は「SBIホールディングス株式会社」となっている点も変わらず、なりすまし側が肩書を統一しきれていないことがわかります。

■ 送信ルートおよび偽装判定

【偽装判定】:正規のSBI証券・SBIホールディングスは公式ドメイン(sbisec.co.jp、sbigroup.co.jp等)からメールを送信します。本メールの送信元mail28.huentextileco.comはSBIグループとは一切関係のない外部ドメインです。

発信元IPアドレス:13.78.33.1(Received-SPFのclient-ipより特定)

回線情報:Microsoft Corporation(AS8075/MICROSOFT-CORP-MSN-AS-BLOCK)、利用形態:hosting

脅威レベル:低 詳細:【ip-sc.netで確認する】

送信元がMicrosoft Azureのクラウドサーバーである点にご注意ください。地図上には日本国内の住所が表示されましたが、これはAzureのデータセンター所在地であり、攻撃者本人の実在地を示すものではありません。世界中どこからでも同じクラウド基盤を契約して送信できてしまう点が、この手の詐欺グループに悪用され続けている理由です。

またヘッダーを詳しく見ると、実際の着信より前に mail.60cvcgrkg9q.kek.jpsmtp.bulk-regulation.kumamoto.jp という、いかにも正規サーバーらしく見せかけた中継サーバー名が記録されていました。ドメイン名だけを見ると熊本の何らかの公的機関のようにも読めますが、これは攻撃者が自作した偽の中継経路名であり、実際の地理的所在とは無関係です。こうした「もっともらしい中継サーバー名」を仕込む手口は、最近の他の詐欺キャンペーンでも確認されています。

■ フィッシングサイト詳細解析

誘導先URL(伏せ字):hxxps://www.sbisecliney[.]com

リンクドメイン:sbisecliney.com

サイトサーバーIP:47.245.7.110

回線情報:Alibaba Cloud LLC(AS45102/ALIBABA-CN-NET)、利用形態:hosting

脅威レベル:低 詳細:【ip-sc.netで確認する】

誘導先ドメイン「sbisecliney.com」は、「sbi」+「sec(証券を連想)」+「liney(LINE誘導を連想)」を組み合わせた作りで、過去2回の「sbisecduojid.com」(5月)、「sbiseclined.com」(7月)と同じ発想の使い捨てタイポスクワッティングドメインです。名前は毎回変わっても、狙いは常に「LINEへ誘導する」という一点に絞られています。

なお、Alibaba Cloud側のIP所在地表示も東京都渋谷区となっていますが、こちらもデータセンターの所在地に過ぎず、運営拠点の実在地を示すものではありません。

誘導先の「常勝!!株LINE」ランディングページ

ランディングページのデザイン・レイアウト・北尾吉孝氏を模した人物写真の使い方まで、5月・7月に確認したものと完全に同一のテンプレートが使い回されています。攻撃グループは送信ドメインと着地ドメインだけを毎回使い捨てにし、コンテンツ制作コストをかけずに繰り返し攻撃を仕掛けていることが読み取れます。

■ 続報:これまでの経緯

このなりすまし詐欺は今回で3回目の確認です。過去2回の詳細解析は以下の記事をご覧ください。

3回とも本文はほぼ同一、ランディングページのデザインも同一です。変化しているのは送信ドメイン・誘導先ドメイン・利用クラウド基盤(GCP→GCP→Azure/着地はAlibaba Cloudで一貫)のみで、同一の攻撃キットが数か月おきに繰り返し使われていることがうかがえます。

■ 注意点と対処法

  1. 実名・肩書だけで信用しない:実在の著名な経営者の名前や役職が書かれていても、本人発信の証明にはなりません。
  2. LINE友だち追加をしない:登録した時点からより個別化された勧誘が始まります。
  3. 極端な運用実績を疑う:「2か月で3倍」「月利12%」は実在の金融商品としては非現実的です。
  4. 公式サイトを確認:SBIグループからの重要なお知らせは、必ず公式アプリまたは公式サイト(sbisec.co.jp等)のブックマークからご確認ください。
  5. 公式の注意喚起も確認:SBIグループ公式「当社グループを装った詐欺行為等にご注意ください」

万が一LINE登録や個人情報の入力をしてしまった場合は、警察相談専用電話「#9110」(緊急時は110番)、消費者ホットライン「188」へすぐにご相談ください。

■ まとめ

実在の著名な経営者の実名・肩書を無断使用し、架空の投資体験談でLINE登録へ誘導する詐欺が3回目の再来を見せました。使い捨てのクラウド基盤とドメインを次々に切り替えながら、中身は同じキットを使い回している点が今回明らかになりました。身近な人が騙されてからでは手遅れです。この記事のURLをコピーして、家族のLINEグループで「これ気をつけて!」と共有してあげてください。

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Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net

使用配色テーマ:Amethyst

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