『詐欺メール』『ソフトバンク 請求確定のお知らせ(2025年06月の請求の詳細は失敗しました)』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
本日のトレンド
昨夜一晩で一番多く届けられた怪しいメールをピックアップする『本日のトレンド』
今日はこのメールが選ばれました!
まあお察しの通り証券会社系のメールです。
今回は『野村證券』に成り済ますもので、件名と送信者は異なるものの中身はほぼ同じで合計26通。
多いと言えかなり数は減ってきていると思います。
一応検索でヒットにしやすいように件名と送信者のみ列記しておきます。
- 【Nomura】セキュリティ異常により認証が必要です: “Nomuraセキュリティ" <nomura__auth@mbuitre.com>
- 【最終通知】本人確認が未完了です|口座制限継続中: “野村證券" <account-update@amazon.co.jp>,“野村サポートセンター" <nomura__notify@poppen.de>
- 【至急対応】ログイン確認が完了していません: “野村カスタマーサービス" <nomura__security@315eed.cc>
- 【重要】ご本人様情報の再確認について(補償対象のお客様へ): “野村アカウント管理部" <nomura__notify@12315svs.cc>
- 【野村セキュリティ】不正アクセス検出のお知らせ:"Nomuraサポートチーム" <nomura__support@315aab.cc>
- 【野村證券】本人確認のお願い(24時間以内にご対応ください):"野村證券" <nomura_auth@ameba.jp>
前書き
皆さんのところにも様々な金融機関やカード会社などから当月の支払金額の確認などとメールが届くことと思いますが、これも怪しい奴等の格好のネタで、カード会社にとどまらず様々なサブスクや公共料金の支払金額の確認など数限りなく利用ができます。
今回は、そんな請求額通知をネタに『ソフトバンク』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam]ソフトバンク 請求確定のお知らせ(2025年06月の請求の詳細は失敗しました)
送信者:"info" <nzdqy@selfstudio.jp>
◆ 2025年06月の請求の詳細は失敗しました。
支払いページを確認して、クレジットカードまたはデビットカードを更新してくださ
———————————————————————-
請求金額 6,360円 (税込み)
▼【お支払方法】 Paypay決済
h**ps://secure-paypay.hikari-consul.com/
———————————————————————-
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
嫌にあったりした短いメールです。
ソフトバンクを名乗り、6月分の請求が失敗したことを伝えるものです。
でも今日はまだ5月27日なのに6月の請求って早すぎやしませんか?
『支払いページを確認して、クレジットカードまたはデビットカードを更新してくださ』って、ちゃんと最後まで書きなさいよ!(笑)
それに『2025年06月の請求の詳細は失敗しました』なんて言い方、ちょっと日本語としてはおかしな気がします。
ソフトバンクとは言えども決済方法が『Paypay』のみってのもどうなのでしょうね?
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『selfstudio.jp』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにこのドメインは、自分で写真撮影するスタジオの『セルフ写真館』さんのドメインで、恐らく偽装に使われたもの。
もうお分かりですよね?
そうです、ソフトバンクが利用するメールアドレスのドメインは『softbank.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from selfstudio.jp (ab218251.f.west.v6connect.net [183.76.218.251])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『selfstudio.jp』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『Grupo』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『selfstudio.jp』を使ったメールアドレスは偽装確定です。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、東京のJR神田駅付近です。
最近この辺りは、怪しいメール発信地のトレンドです。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にソフトバンクからだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://secure-paypay.hikari-consul.com/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたソフトバンクのドメインとは異なるものが利用されていますね。
このドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは『158.51.96.46』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、ロサンゼルス付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみましたが、リダイレクト(自動転送)されて『PayPay(ペイペイ)- QRコードで支払うキャッシュレス決済のスマホアプリ』と言うタイトルの本物のPayPayのページが開きました。
まとめ
いったい何がしたいのかよく分からないメールですが、本物のPayPayに関連するサイトにリンクしたということは、最初から詐欺目的ではなく、愉快犯による単なる迷惑メールなのかもしれませんね。
でも恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;