『詐欺メール』『visacardのご使用に関する確認が必要です。Item=2689541285』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


 

前書き

最近は、セキュリティに関する内容をネタにする怪しいメールが多くなってきました。
セキュリティ検査に引っかかっただとか、3Dセキュア認証異常だとか、はたまた通常と異なる端末・IPアドレスからのログインが検出されたなど、受信者の不安を煽るような内容が多いようです。
今回は、そんなセキュリティをネタにVISAカードに成り済ます不審なメールのご紹介となります。

では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam]visacardのご使用に関する確認が必要です。Item=2689541285
送信者: “Visa Inc Japan" <prim-apple-net-update-account@dudtb.cn>


【緊急】Visaカードセキュリティ確認
ステップ1:緊急通知
いつもVisaカードをご利用いただき、ありがとうございます。お客様のカードに登録された携帯電話番号の確認が至急必要です。
ステップ2:セキュリティリスク
未対応の場合、アカウントの利用が制限される可能性があります。24時間以内に手続きを完了してください。
ステップ3:今すぐ行動
【確認手続きを実施してください】
下記のリンクをクリックし、画面の指示に従って手続きを進めてください。
確認手続きを進める
h**ps://www.visa-japan.lnjhbgl.com/services/auth/GO/japan/ja

ステップ4:サポート
ご不明な点はVisaカスタマーサービスまでご連絡ください。


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



何でもわら氏のVISAカードに紐づけされた携帯電話番号の確認が至急必要だとの事。
ご丁寧にステップ1からステップ4までのセクションに分けて流れを説明されていますが、こんな短いメールをセクションに分ける必要があるのかどうか(笑)
このメール、VISAカードからなのは分かりますが、通常付けられている署名が無いので信憑性に欠けますよね。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『dudtb.cn』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

末尾が『.cn』なのでこれは中国に与えられた国別ドメインです。
因みに『』が利用するメールアドレスのドメインは『visa.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received:  from mail9.dudtb.cn (unknown [61.111.253.90])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません

では、試しにドメインここにある『mail9.dudtb.cn』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者は、中国のIT企業アリババに依頼してこのドメインを取得しているようで、氏名からすると中国の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、ソウル付近です。


宛名を確認

このようなセキュリティに関する大切なメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に『』からだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://www.visa-japan.lnjhbgl.com/services/auth/GO/japan/ja/】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたVISAカードのドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地はやっぱり中国の方が関与しているようです。

割当てているIPアドレスは『45.202.210.112』
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、香港付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
何やらメールの本文と同じようなことが書かれていますね。
ボタンを押して先に進んでみると次はこのようにカード情報を入力するフォームが開きました。

当然、ここを埋めてボタンを押してしまうと詐欺の被害に遭うことになります。

 


まとめ

VISAカードが、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスでソウルからユーザーにメールを送り、香港付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;