『詐欺メール』SBI証券から『【最終確認】ご利用端末の登録状況をご確認ください』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、証券会社に成り済ます悪質なメールが大量発生中、資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
不審なメー、今日のトレンドはこちら。
一晩で同じ件名の物が19通。
相変わらず『SBI証券』に成り済ますものです。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【最終確認】ご利用端末の登録状況をご確認ください
送信者: “SBI証券" <info@sbi.co.jp>
デバイス認証・FIDO(スマホ認証)の設定をお願いします
平素よりSBI証券をご利用いただき、誠にありがとうございます。
近年、マルウェアや不正アクセスの増加に伴い、お客様の大切な資産をお守りするため、「デバイス認証」および「スマホ認証(FIDO)」の設定をお願いしております。
以下は各認証方式の概要です。設定は数分で完了しますので、この機会にぜひご対応ください。
ご対応期限:2025年4月26日(金)23:59(JST)
※期間内に設定を完了いただけない場合、セキュリティ保護のため一部機能のご利用が制限される場合がございます。
デバイス認証の登録を行う
※本メールは送信専用です。ご不明な点がある場合は、SBI証券公式サイトをご参照ください。
発行:SBI証券 セキュリティセンター
© SBI SECURITIES Co., Ltd. All rights reserved.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
これもセキュリティに関するメールで、4月26日までにデバイス認証・FIDO(スマホ認証)の設定を行うように呼び掛けるものです。
4月26日って今日じゃん。
一方通行な連絡方法のメールで通知してきて、全く猶予の無い期限って、詐欺メールらしいって言えば詐欺メールらしいですよね。
『設定は数分で完了します』なんても書いてあるんで、このメールを信じた受信者は、慌ててリンクに行ってしまいそうです。
当然リンク先は詐欺サイトで、SBI証券のウェブサイトへのログイン情報と、口座パスワードを盗み出そうとするものです。
もしかして既に詐欺サイトは、何らかの形で接続がブロックされている可能性もありますが…
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『sbi.co.jp』
確かにこのドメインはSBI証券のオフィシャルドメインですが、ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from vmta4.sysservicesjp.com (unknown [112.121.163.53])
ほらほら、ここにはSBI証券のドメインとは異なるものが記載されていますね。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにここにあるドメイン『vmta4.sysservicesjp.com』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者のメールアドレスのドメインはこちらが正しいようです。
そしてこの情報が正しければ、このドメインの取得者はイギリスロンドンの方です。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。
最近この香港辺りは、怪しいメール発信地のトレンドです。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『デバイス認証の登録を行う』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://sbi-accessconfirm.tips-ruidao.com/?ref=sb&ts=…..】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
当然SBI証券のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。
次にこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
あまり詳しい情報は取得できませんでしたが、この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は国内です。
割当てているIPアドレスは『172.67.178.10』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは『403 Forbidden』とだけ書かれた真っ白なページ。
これは、閲覧禁止またはアクセス拒否を意味しています。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知してブロックしたものかと思いますが、ウイルスバスターにブロックされたことが、ここには以前危険なサイトが存在していたことを物語っていますね。
まとめ
SBI証券のが、深夜に20通近くも同じメールを送信するなんて絶対おかしいですよね!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;