『詐欺メール』『rakuten情報更新のお願い』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今回は、『楽天』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

なんだかえらくあっさりしたメールですね。
では今回も詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] rakuten情報更新のお願い 2025-03-17
送信者:"自動" <d2srr@nynow.com>


【重要】個人情報更新のお願い
平素よりご利用いただき誠にありがとうございます。
サービスの継続利用には登録情報の最新状態維持が必須要件となります。

■更新期限:2025-03-17

  1. 公式サイトへログイン
  2. 登録情報の確認?修正
  3. 保存ボタンで確定
    ※情報未更新の場合は利用制限が発生する場合があります

※本メールは自動送信専用アドレスから配信されています
当社を騙る不審なメールにご注意ください


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



このメール、件名以外どこから送られてきたのかさっぱり分かりませんね。
署名もないし…
これじゃいくら件名で楽天だと名乗っていてもビジネスメールマナー違反です。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『nynow.com
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
いちいち言及するのも面倒なのですが、皆さんご承知の通り、楽天が利用するメールアドレスのドメインは@rakuten.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from nynow.com (syn-035-146-011-079.res.spectrum.com [35.146.11.79])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません
ドメイン『nynow.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。

全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『nynow.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、米国のアーリントン付近であることが分かりました。


宛名を確認

このような個人情報に関わる大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に楽天からだとすれば、ユーザーの氏名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『公式サイト』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://bwdhkr.com/jp/
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた楽天のドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

このドメインの取得者は『お名前ドットコム』さんを介してこのドメインを取得しているようですね。

割当てているIPアドレスは『46.8.127.37
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、香港付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。

当然、ここにログインしてしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように本人確認と称し更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。


まとめ

楽天が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、遠く米国のアーリントン付近からユーザーにメールを送り、香港に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;