『詐欺メール』『重要:口座取引制限に関するお知らせ』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今回は、『オリコ』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

オリコとは『オリコカード』のことで、株式会社オリエントコーポレーションが発行するクレジットカード。
えらく文字数の少ないあっさりとしたメールですね。
多分今まで紹介した中で一番文字数が少ないのではないでしょうか。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] 重要:口座取引制限に関するお知らせ◉DM-99903720935
送信者:"【オリコ】" <orico-card-Administrator-EUoW@giltcity.jp>


Oricoオリコカスタマーサービス
配信停止はこちら
重要なお知らせ:アカウント情報の更新が必要です
お客様のアカウント情報が古くなっています。更新をお願いいたします。

アカウント情報を更新
2025-02-28までに手続きをお願いいたします。
発行者:株式会社オリエントコーポレーション


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



『お客様のアカウント情報が古くなっています。更新をお願いいたします。』と
ねえ、件名には『口座取引制限に関するお知らせ』って書いてあったんじゃない?
本文と件名が違い過ぎると思うんですけど…(;^_^A

本文にはアカウント情報が古くなるって、何か基準でもあるのでしょうか?
もし基準があるのならちゃんとユーザーにその基準を公開すべきですよね。
このように一方的に古くなっていると言われても、にわかに信じることはできません。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『giltcity.jp
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

ご存じの方も多いことと思いますが、このドメインは会員制ファミリーセールサイトの『ギルト・シティ』さんの物。
もちろんそんなショッピングサイトがオリコカードのメールを代行するはずもないので、当然偽装されています。
因みにオリコカードが利用するメールアドレスのドメインは@orico.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from C20250225207618.local (unknown [103.45.69.66])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。


宛名を確認

通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれています。
でもこのメールにはその宛名が存在しません。
そりゃそうですよね、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがありません。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのですから。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『アカウント情報を更新』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://orloyiomincoc.sbs/Orico/
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたオリコカードののドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

割当てているIPアドレスは『118.193.47.179
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。

リンクに接続してみましたが、開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;