【UCカード】「ご利用制限のお知らせ」は詐欺メール?55,084円の利用停止通知を調査

8月も後半に入りましたが、カード会社を装って「利用停止」「本人確認」を急がせるメールは相変わらず届いています。今回は、見た目だけでなくリンク先の動きが少し変わったUCカード偽装メールを確認しました。
55,084円の利用停止通知を調査
結論から言うと、このメールはUCカードの正規通知として信用しないでください。 メール本文のボタンはUCカードの公式ドメインではなく、無関係な外部ドメインへ向いています。
※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載
このメールはUCカードの正規メールとして扱わないでください
届いたメールの内容
件名は「【UCカード】ご利用制限のお知らせ」。本文では「通常と異なる取引が確認された」と説明し、利用日と55,084円という具体的な金額を示して不安をあおります。そして「会員サービスにログイン」ボタンから本人確認を求めます。
【重要】UCカードご利用制限のお知らせ いつもUCカードをご利用いただきありがとうございます。 弊社ではお客様に安心してカードをご利用いただくため、 不正利用防止のためのモニタリングを行っております。 このたび、お客様のカード利用において通常と異なる取引が確認されたため、 セキュリティ保護の観点から一時的にカードのご利用を制限させていただいております。 ご本人様によるご利用かどうかを確認させていただく必要があります。 以下のリンクより会員サービスにログインのうえ、ご確認ください。 ご利用日:2026-08-21 ご利用金額:55,084円 ご利用状況:一時利用停止 [会員サービスにログイン]

実際に届いたメール。利用停止と具体的な金額を示し、ログインを促しています。
送信元を調べるとUCカードとは結びつかない
表示名は「アットユーネット」ですが、実際のFromは Amya@muraoblog.com。さらに、受信時のSPF判定はSoftfailでした。
送信元IPとして確認できる 38.62.141.172 は、Heartland-Labで確認したIP調査結果では米国・ジョージア州・Barnesville、組織はConexon Connect、AS番号はAS399898と表示されました。
なお、IP調査画面の「脅威レベル:低」は、そのIPアドレス単体に対する評価です。今回のメールが安全という意味ではありません。 また、IPの位置情報から送信者本人の所在地を断定することもできません。
38.62.141.172の調査結果。米国ジョージア州、Conexon Connect、AS399898と表示されています。
SPF Softfailとは?
送信元ドメイン側の設定と、実際にメールを送ってきたサーバーとの整合性に問題があることを示す判定のひとつです。Softfailだけで詐欺と断定はできませんが、今回のようにブランドと無関係な送信元ドメインや不審なリンクが重なる場合は、強い警戒材料になります。
最大の違和感は「怪しいリンクの先が本物だった」こと
メール本文のログインボタンに設定されていたのは、UCカードの公式ドメインではありませんでした。
hxxps://omasth.thkpig[.]info/3EcKin4ところが、Heartland-Labで実際に確認した時点では、この不審なURLから最終的にクレディセゾンの公式ドメイン api.saisoncard.co.jp の認証ページへ到達し、本物のアットユーネットのログイン画面が表示されました。

不審な外部ドメインを経由した後、確認時点では本物のアットユーネットログイン画面へ到達しました。
ここが今回いちばん重要です
「最後に本物のページが表示された」ことと、「届いたメールが本物」であることは別問題です。 メールに書かれたリンクが最初から公式URLではない時点で、そのリンクは使わないのが安全です。
なぜ本物のサイトへ飛ばしたのか
考えられる理由はいくつかあります。たとえば、すでに攻撃用ページを停止して正規サイトへ転送するよう変更したケースや、アクセス条件によって表示先を変えているケースなどです。
ただし、今回確認できたのは「不審なURLを経由した結果、確認時点では公式ページへ到達した」という事実までです。端末・地域・User-Agentなどで表示を変えるクローキングが行われていたかどうかは証拠が足りないため、Heartland-Labでは断定しません。
UCカード公式も「メールのリンクをクリックしない」よう注意喚起
UCカード公式FAQでは、UCカードを装ったフィッシングメールが発生しているとして、Eメールのリンクをクリックしないよう注意しています。万一クリックした場合も、個人情報を入力しないよう案内しています。
公式情報は次のページで確認できます。
このメールを受け取ったら
- メール本文のリンクやボタンを押さない。
- 利用状況を確認したい場合は、ブックマークや公式アプリなど普段使っている正規の入口からアクセスする。
- 身に覚えのない利用がある場合は、カード裏面などに記載された正規窓口へ自分から連絡する。
- もし不審なサイトでカード情報を入力してしまった場合は、速やかにカード会社へ連絡して停止・再発行などの対応を相談する。
- IDやパスワードを入力してしまった場合は、正規サイトからパスワード変更を行い、使い回しているサービスがあればそちらも見直す。
まとめ
今回のメールは、表示名や本文をUCカード風に整えていますが、送信元・SPF・リンク先を確認すると不自然な点が複数あります。
特に注意したいのは、不審なリンクを経由した後に本物のログイン画面が表示されたこと。安全性は「最後に何が表示されたか」だけでは判断できません。
メールからではなく、自分で公式サイト・公式アプリを開く。このひと手間がいちばん確実です。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
IP調査参考:ip-sc.net
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