ETCサービスには全く関係の無い内容 なにやら「ETCサービス」を名乗る不思議なメールが届きました。  私には書いてある意味がさっぱり分かりません…(;^_^A 少しだけ後ろの項で本文を読み込んでみます。 ではまず、このメールのプロパティーから見ていきましょう。 件名は 「[spam] 2022年最新ロスレス採掘」 「ロスレス」とは、読んで字の如く「ロス・レス」ロスを無くすと言う意味。 最近は、音楽配信でも使われている技術のようで、例のハイレゾもその一種だとか。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「 “ETCサービスをご利用” <aan@ulo.com>」 はたして”ETCサービス”とこのメールは関係あるのでしょうか? 今のところ私には分かりません… でも、どう見てもこのドメイン”ulo.com”はETCに関係無いような気がしますが。 アドレス偽装 では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<aan@ulo.com>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<20220411021347776421@ulo.com>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from ulo.com (unknown [175.150.101.5])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 | まずは、”ulo.com”について情報を取得してみます。 このドメインを割当てているIPアドレスが”Received”に記載されているものと同じなら 差出人のメールアドレスだと認めますが、そうでない場合、特定電子メール法違反となり 処罰の対象とされます。 ※特定電子メール法違反 ・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金 ・法人の場合、行為者を罰するほか、法人に対して3000万円以下の罰金 さて、どう出るのでしょうか?  ”198.58.118.167”がこのドメインを割当てているIPアドレス。 ”Received”に書かれているのが”175.150.101.5”ですから全く異なるので、この方はやはり アドレス偽装。 しっかり罪を償っていただきましょう! ”Received”のIPアドレス”175.150.101.5”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。 このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  ピンが立てられたのは、中国 遼寧省 瀋陽市。 差出人が利用しているメールサーバーは、この付近に設置されているようです。 ”.xyz”にご注意ください! では引き続き本文。 TronLink(アジア太平洋地域)プロモーション: TronLink財布の影響力を高めるために、財布の価値を高める!(投資する必要はありません) TronLink財布を使用する場合、Safepal財布のユーザーはこの活動に参加した後、毎日USDTを 毎日利息として受け取ることができます。 毎日の利息は財布のユーザーの財布の中のUSDTの数量によって比例して毎日利息を生みます。 毎回USDT金利は翌日午前0:00に発行されますので、お待ちしております。 プロモーションリンク:点击 次の図を示します。 トロンリンクチーム これは自動メッセージです | やはりETCサービスには全く関係の無いメールのようで、読み返しても意味が分かりません。 文中で出てくる”TronLink(トロンリンク)”は、調べてみるとどうやらTRONの仮想通貨TRXを 保管するためのウォレットらしいので、その仮想通貨に対する詐欺メールなのでしょうか? このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは「点击」(右の文字が読めません…)って書かれたところに張られていて リンク先のURLがこちらです。  このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。  いかん、いかん、トレンドマイクロさん最近未評価が多すぎますよ! もう少し頑張ってもらわないと!! 私の方から評価の変更依頼を申請しておきます。 このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”my.botexchange.xyz” ”.xyz”が使われていますね。 ”.xyz”はサイバー犯罪サイトによく使われているので、ご注意ください。 このドメイン”my.botexchange.xyz”にまつわる情報を取得してみます。   持ち主は、香港の方のようですね。 このドメインを割当てているIPアドレスは”150.107.3.224” このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  ピンが立てられのは、やはり香港の中心街付近。 この辺りにリンク先の詐欺サイトを運営するウェブサーバーが置かれているようです。 安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。  さっぱり分かりませんので、これ以上の詮索はやめておきます。(;^_^A まとめ リンクの張られていた「点击」ですが、中国語だったようで日本語に訳すと「クリック」 だそうです。 このメール、結局なところ、何をしたいメールなのかよく分かりませんでした。 でも”[spam]”と件名に付けられているし、ETCサービスにも全く関係なさそうなので 何らなの悪意のあるメールなのでしょう。 お分かりになられる方いらっしゃれば、ご一報いただけると幸いです。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |