「ラクマ」を騙った詐欺メール「ラクマ」って楽天グループが運営するフリマアプリですが、メルカリに飽き足らず 今日は、このラクマに成りすましたフィッシング詐欺メールが届いたのでご紹介。  書かれているのは、第三者不正利用を疑うカード利用が有ったので、リンクから利用確認を 行えといった内容。 詐欺メールではよく見かける内容となっていますね! では、このメールもプロパティーから見ていきましょう。 件名は 「[spam] ラクマ【重要:必ずお読みください】」 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「Rakuten ラクマ <myinfo@rakuten.co.jp>」 ”rakuten.co.jp”は確かに楽天のドメインですが、件名の”[spam]”を見せられた後では 全く信じられませんね。 その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。
また天安門広場東かでは、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<ddrvxpd@rakuten.co.jp>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<C466D36F8135E4CE5832AE08F91018FE@rakuten.co.jp>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from rakuten.co.jp (unknown [180.76.202.41])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 |
あくまで”rakuten.co.jp”だと主張するんですね! まずは、ならば”rakuten.co.jp”について情報を取得してみます。 このドメインを割当てているIPアドレスが”Received”に記載されているものと同じなら 差出人のメールアドレスだと認めますが、そうでない場合、特定電子メール法違反となり 処罰の対象とされます。 ※特定電子メール法違反 ・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金 ・法人の場合、行為者を罰するほか、法人に対して3000万円以下の罰金 さて、どう出るのでしょうか?  ”133.237.16.234”がこのドメインを割当てているIPアドレス。 ”Received”に書かれているのが”180.76.202.41”ですから全く異なるので、この方はやはり アドレス偽装。 しっかり罪を償っていただきましょう!
”Received”のIPアドレスは、差出人が利用しているメールサーバーのもの。 このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  ピンが立てられたのは、例によって天安門広場の東側辺り。 ここには巨大なフィッシング詐欺メールサーバーが有るのでしょうね! それによく見ると、このIPアドレスのは脅威レベルが「高」と評価されています。 そして脅威の詳細は「サイバーアタックの攻撃元 攻撃対象:メール」と書かれています。
詐欺サイトは一旦閉鎖では引き続き本文。 このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは「■ご利用確認はこちら」って書かれたところに張られていて、リンク先の URLがこちらです。  このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。  このように既に危険サイトと認識されており、カテゴリは「フィッシング」と書かれています。 このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”www.lisfer-rcseeteso.com” このドメインにまつわる情報を取得してみます。  持ち主は、マレーシアクアラルンプールにある企業で、よくこれらの調査では見かけます。 このドメインを割当てているIPアドレスは”172.245.119.75” このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  ピンが立てられましたニューヨーク州のバッファロー付近。 このIPアドレスも脅威レベルは「高」とされていますね。 今度は「サイバーアタックの攻撃元 攻撃対象:Web」と書かれています。 危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。 安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。 …逃げた後ですね。。。  どうやら当局に感づかれる前にサイトは一旦閉鎖してしまったようです。 でも、ご覧いただいたように、IPアドレスとドメインは紐づいたままですからいつでも フィッシング詐欺サイトは再開できる状態です。
まとめメルカリの次はラクマですか、相変わらず次から次へと手広くやってますね。 ま、文章のパターンが他のものと同じなので一目でそれと分かります。 でも、おかしなメールが多いので気を付けたいものです。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |