『詐欺メール』「共用ウェブサーバー(s522-kagoya.net)ハードウェア増強メンテナンス実施のご案内」と、来た件

カゴヤジャパンさんを騙る悪質なメール
※ご注意ください!
当エントリーは迷惑メールの注意喚起を目的とし、悪意を持ったメールを発見次第
できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!

サーバー管理者を狙った悪質な詐欺メール

レンタルサーバーの「カゴヤ・ジャパン」を騙り、サーバーの増強メンテナンスを行うと
ウソの理由で詐欺サイトへのリンクに誘い込もうとする詐欺メールです。

では、メールのプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「【レンタルサーバー:重要:277673】共用ウェブサーバー(s522-kagoya.net)ハードウェア増強メンテナンス実施のご案内」
このメールには”[spam]”とスタンプが付けられていませんね(;^_^A
でもこのメールはどこからどう見てもフィッシング詐欺メールです。
だって、このメールが届いたメールアドレスは存在していませんもん(笑)
このメールが届いたのは、”admin@******.***”って”admin”アカウント。
でもね、うちのメールアカウントに”admin”は存在しません。
だから迷子になっていたんです、このメールは。

差出人は
「”カゴヤ・ジャパン サポートセンター” <supportcenter@kagoya.net>」
確かに”kagoya.net”は、カゴヤ・ジャパンさんの所持するドメインですが、残念ながら
メンテナンスの告知で使われるのは”kagoya.net”ではなく”kagoya.com”です。(笑)
と言うわけでこのメールアドレスは完全な偽装。
では、次の項で本当のメールドメインを調査していきます。


差出人は「使えるねっと」ユーザー?!

では、このメールのヘッダーソースを確認し偽物を暴いていきましょう!
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「<supportcenter@kagoya.net>」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「<c164e2a1baf9aca9ef75927dc1cd05cc@localhost.localdomain>」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from localhost.localdomain (cure-palm.com [203.83.244.178] (may be forged))」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

では、この”Received”にあったIPアドレス”203.83.244.178”を使ってそのサーバーの情報を
拾ってみます。
ちょいとマニアックなサイトで検索した結果がこちら。

これによると、このIPアドレスに割り当てているドメインは”cure-palm.com
そう、”Received”にも書かれていますね。
これが、このメールを送った差出人の本当のメールドメインです。

今度はこのIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

表示されたのは「東京都千代田区九段南」付近の地図。
おおよそこの位置に設置されたメールサーバーはこのメールの発信元です。
よく見るとAS名欄にTSUKAERUNET(使えるねっと)とあります。
「使えるねっと」さんは、長野県長野市にあるレンタルサーバーさと書いてあったんですね!
この差出人は「使えるねっと」のユーザーと言うことになります。


メンテ告知なのかアカウント認証の失敗なのか….

引き続き本文を見ていきます。
内容は、サーバーメンテナンスの告知のようにも見えますが、上から読んでいくと途中に
「(自動アカウント検証-失敗)」と記載されています。
これはどういう意味なんでしょうか?
サーバーメンテナンスと言う件名で信用させておいて、突然アカウント認証の失敗と表示し
このリンクに引きずり込もうとしているのでしょうか?
こんな支離滅裂なメールで誰か騙せると本気で思っているのでしょうか?

まぁそれは良いとして、気になるのはこのクソ長いリンクのURLです。
このURLはこんなドメインから始まります。

でも安全な方法を利用して実際にこのURLに接続してみるとリダイレクトされこのような
URLに再度接続されました。

このリンク先サイトの危険度をノートンの「セーフウェブ」で確認してみました。

脅威のレポートは「既知の危険なWebページです」と書かれていますので業界では既に
周知されている模様です。

使われているドメインは、サブドメインを含め”3-143-215-192.cprapid.com
このドメインも詳しい情報を取得してみます。

結果は、詳しい情報も何もほとんどがプライバシー保護されています。
分かったのは、持ち主はテキサス州に方で割当てているIPアドレスは”3.143.215.192”と
言うこと程度。
では、このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

この地図は、アメリカオハイオ州コロンバス付近のもの。
そんなところで偽サイトを運営しているんですね。

つながるサイトは、”cPanel”と呼ばれるサーバーのコントロールパネルのログイン画面。
もちろん偽物です。

ここにユーザー情報を入力してログインしてしまうと、犯人にその情報が詐取されて
サーバーが乗っ取られてしまいサイトやメールアカウントの改ざんをされるだけではなく
フィッシング詐欺メールやフィッシング詐欺サイトの温床にされたりもします。


まとめ

admin”アカウント宛でしたのでサーバー管理者をピンスポットで標的にしたものでしょう。
騙されてしまうと大変なことになるのでサーバー管理者の方はくれぐれもご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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