マスターカードさんが北京からねぇ~またまた第三者不正利用をネタに誘導する詐欺メールです。 今度はマスターカードのなりすまし…(;^_^A どれもコピーしたように同じような内容ですね(笑) 件名は 「[spam] 【重要】Mastercard 本人確認のお知らせ」 ”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類であることは明白。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「”マスターカード ” <info@mastercard.co.jp>」 ”mastercard.co.jp”はマスターカードさんの正規ドメインです。 がしかし、このメールは”[spam]”が示すように詐欺メールですから偽装の可能性大! では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<pbygwlfaqz@mastercard.co.jp>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<D928254CC1D5D0F411BA315E1E0E173B@mastercard.co.jp>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from mastercard.co.jp (unknown [116.85.56.129])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 |
では、この”Received”にあったIPアドレス”116.85.56.129”がマスターカードさんのもので あれば何も言うことは無いのですが… このIPを使ってそのサーバーの情報を拾ってみます。 割り当て地は北京市付近。 マスターカードさんが北京市に置かれたサーバーからメールをね…(笑) それに見てください、脅威レベルは「高」って出てきますよね。 どこがマスターカードだよ! メールでのサイバーアタックとも書かれているのでとても危険なメールじゃないか!
リンク先はリダイレクトでGoogleにでは、本文を。 【Mastercard 】利用いただき、ありがとうございます。 このたび、ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありましたので、 誠に勝手ながら、カードのご利用を一部制限させていただき、ご連絡させていただきました。つきましては、以下へアクセスの上、カードのご利用確認にご協力をお願い致します。 お客様にはご迷惑、ご心配をお掛けし、誠に申し訳ございません。 何卒ご理解いただきたくお願い申しあげます。 ご回答をいただけない場合、カードのご利用制限が継続されることもございますので、 予めご了承下さい。 ■ご利用確認はこちら ご不便とご心配をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、 何とぞご理解賜りたくお願い申しあげます。 |
もう何度も何度も見てきた見飽きた本文です。 同じくだりを何度かいたことか… この本文内には詐欺サイトへつながるリンクが2か所。 青文字で書いた”Mastercard”と”■ご利用確認はこちら”って部分。 そのリンク先のURLがこちらです。 使われているドメイン”www.a.msaeoed.com”の情報を取得してみます。 持ち主はマレーシアのクアラルンプールにある企業で、割当てられているIPアドレスは ”172.245.94.163” このIPアドレスを元にその割り当て地域を確認してみます。 「アメリカ イリノイ州 シカゴ」付近の地図が表示されました。 リンク先を開いてみると、意に反してGoogleの検索ページが表示されました。 URLはいつの間にかリダイレクトされ”https://www.google.com/”に置き換わっています。 これは、犯人が捕まるのを恐れリダイレクトし逃亡したか、それとも最初から詐欺ではなく 単なる愉快犯だったのか…私には分かりません。
まとめどっちにしてもこのメールは、迷惑メール。 もし本当に詐欺をするつもりだったらリンク先はマスターカードのログイン画面のコピー サイトだったはず。 でも、マスターカードのログイン画面出されてもマスターカードは、クレジットカードの ブランドであってクレジットカード会社じゃないのでユーザー登録してる人って居る? これはJCBカードでも同じこと。 なのでこれらカードブランドからのメールは全て詐欺に当たるので、受け取っても 中身は見ずにすぐにゴミ箱に入れましょう。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |