相変わらず”ETC”は全角文字相変わらず「ETC利用照会サービス」さんを騙った詐欺メールが後を絶ちません。 今朝もこのようなメールが到着していましたのでご紹介します。 ところでこの「ETC利用照会サービス」ってどれほどの方がご利用されているんでしょうか? わたし、一度も利用したことがありません。 このサービスは過去15か月間の全走行明細(ETCカード利用)を確認できるそうです。 車を生業にしている企業はもちろんそれ以外の事業主の方には大変有用なサービスかとは 思いますが、私ども個人にはあまり必要ないサービスではないかと思います。 で、それを騙ってもそれほど効果的ではないような気がするのですがどうなんでしょうか? では、プロパティーから見ていきます。 件名は 「[spam] ETCサービスは無効になりました」 これ、毎日見ている件名。 最近何とも思わなくなってきました…(笑) ”[spam]”なんて無くても平気です! しかし相変わらず”ETC”は全角文字なんですね。(笑) 差出人は 「”ETC利用照会サービス事務局” <fuwu@etcshjk-rsnmz.club>」 辛うじて”etc”の文字も入っていますが、「ETC利用照会サービス」さんのドメインは ”etcshjk-rsnmz.club”ではありません。 「ETC利用照会サービス」さんのドメインは”etc-meisai.jp”ですのでお間違えなく。
ロサンジェルスからのメールではこのメールをヘッダーソースから調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<fuwu@etcshjk-rsnmz.club>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<15AFE0C71367B725C1860A99AD39EC82@jjxwo>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from jjxwo (unknown [134.195.208.138])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 |
では、このIPアドレスを使ってそのサーバーの位置情報を拾ってみましょう! これによると「アメリカ・カリフォルニア州・ロサンジェルス」と出ました。 あくまでおおよその位置ですが、この付近に置かれたメールサーバーを使いこのメールを 配信したようです。
偽サイトはロシアにあり!そして本文を見ていきましょう。 ETCサービスご利用者様へ大切なお知らせ この度はETCサービスをご利用いただきまして誠にありがとうございます。 近いうちに弊社はシステムをアップグレードの予定です。ETCアカウントに アカウントリマインダーリスクが検出されました。ETC決済方法を再確認ください。 このサービスを継続希望の場合は、下記のリンクをクリックして詳細をご確認ください。 |
この本文の中で「近いうちに弊社はシステムをアップグレードの予定です」ってくだりは 必要なのでしょうか? 言いたいのは「アカウントリマインダーリスクが検出されました」ですよね? ところで「アカウントリマインダーリスクが」ってのはどんな意味なのでしょうか? ご存じの方も多いと覆いますが、リマインダーとは「忘れそうなことを思い出させるもの」 なんて意味ですよね。 ということは、「忘れそうなアカウント通知のリスク」なんて意味でしょうか? 余計に分からなくなりそうです…(笑) 上の本文の下に詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのサイトのURLはこちら。 使われているドメインは”www-etc95.serviceicu-acczxonjp.shop”です。 このドメインも調査してみようと思います。 ドメインの持ち主は「アメリカ・ノースカロライナ州・サンフォード」の住人。 「Created Date: 2021-10-20 11:59:38」とあるので、このドメインは取得ホヤホヤ。 ”45.156.27.81”ってIPアドレスから推測される割り当て地は、以下の地図のように 「ロシア・ヤロスラヴリ州・トゥターエフ」
ETCカード詐欺の全容では、そのリンク先に行ってみましょう。 接続するとまずはIDとパスワードの入力を求められました。 適当に入力し「ログイン」と書かれたボタンを押してみました。 すると、ETCが無効になった旨の説明書きです。 「支払い方法を更新する」と書かれたボタンを押してみます。 すると次に個人情報を入力する画面が出ました。 ここも適当に入力し「次へ」と書かれた母田案を押してみます。 そしたら次は、クレジットカードの情報を入力する画面です。 ここでこの情報を埋めて「次へ」と遭ってあってしまいます。
まとめ「ETC利用照会サービス」を騙る詐欺メールは、最近ものすごく多くなっています。 皆さんも、このようなメールが届いても絶体にサイトに近づかないでください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |