『詐欺メール』『請求金額のお知らせ（請求がない方にもご案内しています） – PayPayカード』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分～10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
本日のトレンド
昨夜一晩で一番多く届けられた怪しいメールをピックアップする『本日のトレンド』
今日はこのメールが選ばれました！
これらは最近よく見掛けるANAマイレージクラブを騙ったもので、一晩で11通が私の手元に届いていました。
世の中にどれ程のユーザーが居るのか知りませんが、AmazonやAppleに比較して絶対数が少ないと思われるので、詐欺の効率的にどうなのでしょうね？
件名と送信者は複数あるもののこれらのメールの中身は全部全く同じで、通常自動的に付加されるマイルが加算されていないので、リンクへ行き修正・確認手続きを行えと言うもの。
複数の件名と送信者名があるので、一応その一覧を検索ヒットしやすいよう書いておきます。
- 【ご確認ください】ANAマイレージ加算のお手続き案内： “ANAマイレージクラブ事務局" <yuto_oita659199@service.wmlqh.cn>
- 【期限延長】ANAマイル加算手続きのご連絡："ANAマイレージクラブデスク" <takeda-tetsuya-cool@pARp.com>
- 【緊急】未加算マイルの期限切れ間近： “ANAマイレージクラブ事務局" <tamano.satoshi.dreamer@benchmarkemail.com>
- 【重要】ANAマイレージ未登録分の加算案内："ANAマイレージクラブデスク" <miuraibaraki101@korin-c.co.jp>
- 【重要】未加算マイルの登録期限迫る："ANAマイレージクラブデスク" <yamaoka.hana@oconnor-behavior.iibest.com>
- ANAマイレージクラブ：マイル加算のステップバイステップ： “ANAマイレージクラブデスク" <taiyoichi462@tkshopnfw.com>
- ANAマイレージクラブ：マイル加算忘れの防止案内：“ANAマイレージクラブ事務局" <ishizakichigasaki945@o2.pl>
- ANAマイレージクラブ：マイル追加の確認依頼："ANAマイレージクラブデスク" <miyagawa-miyazaki99-guru703@mailchannels.net>
- ANAマイレージクラブ：マイル追加手続きのご連絡："ANAマイレージクラブデスク" <nakagometochigipro@realserve.co.nz>
- ANAマイレージクラブ：未加算マイルの確認方法： “ANAマイレージクラブデスク" <ueki-hiroshima92-fan115@cpcalendars.yu-ko-oki.co.jp>
- ANAマイレージ加算：オンライン手続きのご案内： “ANAマイレージクラブ事務局" <tatarashingo795715@shojikawamori.jp>
また、うちのサイトでも何度か取り上げたことがありますのでご興味がございましたら以下のリンクからご覧ください。
『詐欺メール』新『【重要】ANAマイレージクラブ：マイル加算手続きのご案内』と、来た件
前書き
さて話は変わって、今朝のZIPでも取り上げられていた巷で話題になっているPayPayに成り済ますメールです。
毎月と言うよりも毎日のように送られてくるPayPayカードからの利用金額請求メール。
そのZIPでは、被害者とする男性が70万円以上もの金額をだまし取られたとして手口などを詳しく取り上げていました。
うちのサイトでも5月の初めごろに取り上げていますが、このような被害者がまだまだ居るようなので再びご紹介していこうと思います。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名：[spam] 2025年6月27日請求金額のお知らせ（請求がない方にもご案内しています） – PayPayカード
送信者： PayPayカード <riqxu@tadokoro.com>
2025 年 6 月 27 日
請求金額のお知らせ
2025年5月 請求金額
確定 97,900 円
・利用カード ：PayPayカード（Visa Jcb | ブラック）
・支払い日 ：2025年06月27日
・支払い方法 ：PayPay
※ 請求金額の確定前にキャンセルされたり、お支払いいただくことにより、請求金額が0円となった方にも、ご利用内容をご確認いただくためにお送りしております。
※ 複数のカードをお持ちの場合は、カードごとに請求金額のお知らせをメールでお送りしております。また、請求明細画面でも確認できます。
アプリで請求明細を確認する
アプリを利用できない方は
ウェブで請求明細を確認する
来月のポイント付与率を確認する
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
これは私の元に6月25日に届いたもので、これ以外にも支払日がバラバラで複数のメールが届いております。
このメールでは、PayPayカードの7月分の請求金額として97,900円が確定していると書かれており、その支払い方法はPayPayと。
こういったメールに免疫の無い素直な方は、心当たりが無いので慌てて『アプリで請求明細を確認する』と書かれているボタンを押しスマホアプリを立ち上げてしまうことでしょう。
こうなると送信者の思う壺、偽のログインページからまんまとPayPayカードの情報を盗まれ詐欺に引掛り、書かれている請求金額以上の被害に遭うことになります。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『tadokoro.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりですよね？
そうです、これはPayPayカードのドメインではありません。
因みにPayPayカードが利用するメールアドレスのドメインは『mail.paypay-card.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from tadokoro.com (fsdf87b872.hygk604.ap.nuro.jp [223.135.184.114])
ここには『nuro.jp』とあるので、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供するインターネットサービス『NURO 光』のドメイン。
このドメインイン関してChatGPTに問合せるとこのように返ってきました。
「fsdf87b872.hygk604.ap.nuro.jp」は、NTTの個人向けISP「NURO 光」のホスト名の一部で、Talos（Cisco）のレビューデータなどで確認されていますが、主に迷惑メールやスパム送信源として報告されています。Cisco TalosではSo‑net（NUROの運営も含む）関連IPとして評価されており、スコアは 5.6（警戒レベル）とされています。
さらに、日本国内のスパム報告掲示板でも「ap.nuro.jp」ドメインのホストは「マナー違反」「迷惑メール送信の踏み台に使われている」との多数の投稿があります。
『主に迷惑メールやスパム送信源として報告されています』ってことなので、このメールの内容も頷けますね。
Receivedの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『tadokoro.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『tadokoro.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、JR神田駅付近です。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『アプリで請求明細を確認する』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://pay.kbooksyah.com/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたPayPayカードのドメインとは異なるものが利用されていますね。
まずは、このドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
この情報が正しければ『Country : AL』とあるので、このドメインの取得者の所在地はアルバニアです。
次に、先程と同様にこのドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは『156.225.92.51』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちなロサンゼルス付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、リダイレクト(自動転送)された上でこのようなページが開きました。
URLのドメインは『paypay.ne.jp』なのでPayPayの公式なサイトです。
ドスパラと書いてあるので、PCパーツショップへの支払いページでしょうか。
PayPayカードの支払いとも異なるし金額もメールにあったものとは異なりますね。
PayPayアプリでこのQRコードを読み込んでしまうと支払いが行われて詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;