『詐欺メール』三井住友カードから『6月お支払金額確定のお知らせ』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメールが、まだまだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
本日のトレンド
昨夜一晩で一番多く届けられた怪しいメールをピックアップする『本日のトレンド』
今日はこのメールが選ばれました!
相変わらず『SBI証券』を騙るものが強く、一晩でこの件名のメールが78通。
これ以外にも同様にSBI証券を名乗る者が合計181通…衰えることを知りませんね😓
件名は『【SBI証券からの大切なお知らせ】お客様口座の安全確認および一部銘柄の取引再開手続きについて』
送信者は『"SBI証券" <mail@sbisec.co.jp>』
確かにこれはSBI証券が利用するメールアドレスのドメインですがどこからどう見てもSBI証券からのメールではありません。
これだけ多く届くので当然SBI証券のオフィシャルサイトでは大々的に注意喚起していると思って覗いてみると、トップページの何処を探しても何も書かれていません。
当然オフィシャルでは周知されているはずなのでこれにはちょっと不信感を覚えます。
野村証券ではトップページの上段の目立つ位置で不正利用の注意喚起を報じているのとは大違いですね。
まあ、このような馬鹿げたメールは放っておいて、話を先に進めます。
前書き
毎日、毎日、どかかしこの名を騙り今月のお支払金額の確認やご利用金額の確認などと言ったお知らせメールが届きます。
もちろん本物のメールもあるのですが、その殆どが詐欺を目的とした偽者のメールです。
今回は、そんな偽の支払通知メールのご紹介となります。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam]6月お支払金額確定のお知らせ
送信者: “三井住友カード" <hijqizriw@kds-art.jp>
◎◇△ 様
三井住友カードプラチナVISAをご利用いただきありがとうございます。次回のお支払い金額のお知らせです。
6月06日のお支払い金額
三井住友カードプラチナVISA
296,254円
お支払い金額の変更は 6月 5日まで
Vpassで利用明細を確認(アプリで開く)
Web版 Vpassでの確認はこちら
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
これは『三井住友カード』の名を騙った偽の通知メールです。
先日も『詐欺メール』三井住友カードから『【当月のご請求について】お支払い日のご案内』と、来た件と言うタイトルで同様のメールをご紹介したばかりですが、件名を色々と変化させて来るので困ったものです。
296,254円とは、それにしても結構使いましたね~(笑)
意図しない支払金額を不審に思った受信者は、慌ててリンクを押してしまいそうですが、その行為はとても危険!
リンク先は当然偽サイトで、あの手この手であなたのカード情報を盗み出そうとしてきます。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『kds-art.jp』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みに三井住友カードが利用するメールアドレスのドメインは『vpass.ne.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from kds-art.jp (ab218251.f.west.v6connect.net [183.76.218.251])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
ここに『west.v6connect.net』と記載がありますが、これはASAHIネットが提供する法人向けIPv6インターネット接続サービス『v6コネクト』に関連するホスト名で、『west』と付けられているのでNTT西日本管轄であることが分かります。
このメールの送信者は、このサービスの利用者のようです。
では、試しにドメイン『kds-art.jp』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
このドメインは『熊沢印刷工芸』と言う企業のドメインで、ReceivedのIPアドレスと割り当てているIPアドレスが全く異なるので送信者が使ったとされる『kds-art.jp』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、東京のJR神田駅付近です。
最近この辺りは、怪しいメール発信地のトレンドです。
宛名を確認
このメールの冒頭には『◎◇△ 様』と『宛名』が書かれていますが、なぜかこのメールを受信したメールアドレスのアカウント部分(@より前)。
でも仮にもしこれが本当に三井住友カードからだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですからこのような宛名はとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『Vpassで利用明細を確認(アプリで開く)』と『Web版 Vpassでの確認はこちら』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://www.kokohore-wanw-pay.com/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた三井住友カードのドメインとは異なるものが利用されていますね。
このドメインに関する詳しい情報は取得することはできなかったので、このドメインを割当てているIPアドレスだけを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは『156.225.81.101』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちなロサンゼルス付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
中国語で何か書かれていますね。
顔文字からするとあまり良いことは書かれていなさそうですが、翻訳してみます。
『ごめんなさい!このサイトは管理者によって停止されています。詳細については管理者にお問い合わせください。』と書かれているようです。
どうやらこのサイトに貸し出しているホスティングサービスが危険に気付き、強制的に接続を遮断したようです。
まとめ
三井住友カードが、自社のものではない『熊沢印刷工芸』と言う企業のドメインを使ったメールアドレスでユーザーにメールを送り、ロサンゼルス付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;