『詐欺メール』新『【NHK】アップグレード通知』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、『NHK』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
以前これと全く同じ件名のメールを以前にご紹介したことがあるのですが、それは2023年3月4日でもう2年前のこと。
本文内容も異なりますし、日にちも経っているので、情報のアップデートと言うことで改めてご紹介していこうと思います。
では、いつものように詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【NHK】アップグレード通知
送信者:"日本放送協会" <kjtthmgf@service.tthm.net>
いつもNHKプラスをご利用いただきありがとうございます。
平素はNHKの放送事業にご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
与信失敗により、お客様の放送受信料につきましては、ご利用料金のお支払いの確認が取れておりませんので。
失効を防ぐため、以下URLより現在のお支払い情報をご確認のうえ、
更新をお願いします。
▶お支払い情報の確認/設定はこちら◀
※このURLの有効期限は48時間です。48時間以内にアクセスし、入力まで終えてください。
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【お問い合わせ先】
日本放送協会 放送局営業推進部
ナビダイヤル 050-3465-1668
(午前9時~午後8時 土・日・祝日も受付)
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このメールは「NHKプラス」より自動配信されています。
返信いただきましても対応致しかねますので、あらかじめご了承ください。
【通知書】番号:81-4104710
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) .All rights reserved.
許可なく転載することを禁じます。
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
これによると受信料が未払いとの事で、リンクから支払いを促すメールとなっています。
あれれ?件名は確か『アップグレード通知』でしたよね?本文と件名に乖離があり過ぎ…😓
それにちょっと待ってくださいよ!
NHKって、どうして私のメールアドレスをご存じなのでしょうか?
おかしいですよね、私NHKへの書類にメールアドレスなんて記入した記憶はありません。
もし、本当にNHKが私のメールアドレスを知っているのであれば、それはどこからか良からぬ方法で入手したことになりますよ!
それに『与信失敗』と言う聞きなれない言葉が使われていますよね。
この言葉は、時々こういった不審なメールで使われていて『お名前ドットコム』に成り済ますものでも何度か見掛ています。
この『与信』とは、取引先や個人に対して信用を与えることです。
故に『与信失敗』は、それに失敗したことを表します。
そうやって考えると、この内容はなんだか少し違うような気がしますね。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『service.tthm.net』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにNHKが利用するメールアドレスのドメインは『@nhk.jp』や『@nhk.or.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from service.tthm.net (unknown [165.154.230.218])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、韓国のソウル付近であることが分かりました。
宛名を確認
このような延滞に関する大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にNHKからだとすれば、受信料契約をしているユーザーの氏名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『お支払い情報の確認/設定はこちら』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://qyswm.cn/NHKjkfsdjk54345jIOJIOFSD/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
『.cn』ですから今度は中国のドメインが使われていますね。
NHKが中国のドメインってどうなんでしょ?(笑)
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、始めてみる氏名の方で、漢字からするとやはり中国の方のようです。
割当てているIPアドレスは『43.128.232.140』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、東京都杉並区付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
ウイルスバスターにブロックされたことから、以前はここに意見なサイトがあったことを物語っています。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。
まとめ
NHKが、自身のものではないドメインを使ったメールアドレスで、国外のソウルからユーザーにメールを送りサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;