宛名がメールアカウント名は詐欺メールの証拠 いつもご覧くださりありがとうございます! まだ続いてたんですね、新年特典… 今度は『三井住友カード』三井住友カードに成り済まし10,000円キャッシュバックだそうです。 件名:[spam] 【新年特典】先着順!最大10,000円キャッシュバックを今すぐ受け取ろう 送信者:”三井住友カード” <smbc-service@hriwhoq.com> | ○□△ 様、 新年あけましておめでとうございます。三井住友銀行より、2025年のスタートを祝う特別なキャッシュバックキャンペーンのお知らせです。 今回、最大10,000円の現金返還を受け取るチャンスがありますが、このキャンペーンは先着順となり、数に限りがあります。今すぐ手続きを行い、特典を確保してください! ■ キャンペーン内容 – キャッシュバック金額:10,000円 – 返還日:次月15日 – 対象者:特定のお客様(先着順) – 返還方法:自動的にカード口座へ返還 ■ 受け取り方法 以下のリンクをクリックして、必要情報を入力し手続きを完了してください。手続きは簡単で、すぐに10,000円がカード口座に反映されます。 ▼ 10,000円を今すぐ受け取る h**ps://smbc-co-jp.arzgrup.com/?ref=EujLJ2q0W83GnuUt83WTeWUl ■ ご注意 – 先着順となり、数に限りがあります。定数に達し次第終了となりますので、早めに手続きをお願いいたします。 – 現金返還は自動的に行われます。追加の手続きは不要です。 – 返還日は次月15日付でカード口座に反映されます。 ■ 重要なお願い 数量限定のキャンペーンとなりますので、早めに手続きを完了してください。新年を迎え、特典を手に入れる最後のチャンスをお見逃しなく! 今後とも三井住友銀行をご愛顧賜りますようお願い申し上げます。 ────────────────────────────────── 株式会社三井住友銀行 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目1番1号 | 『最大10,000円の現金返還』って、いくら何でもそんな太っ腹なキャンペーンなんてありませんよね! 宛名を当たり障りの無いように便宜上『○□△ 様』と書き換えておきましたが、実際に『○□△』に書かれていたのは、メールアドレスの @ より前のアカウント名。 本当に送信者が三井住友カードの者であれば、私の氏名を知っているはずなのでここには当然私の苗字が記載されるはず。 なのにアカウント名が記載されているということは、送信者が私の氏名を知らないことの裏返し。 これは詐欺エメールの一つの見分け方にもなるので覚えておいてくださいね! この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 三井住友カードからではないもののアドレスの偽装は無い 送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は”hriwhoq.com” ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。 因みに三井住友カードが利用するメールアドレスのドメインは『smbc.co.jp』です。 故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。 では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。 こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。 Received: from hriwhoq.com (124.218.96.34.bc.googleusercontent.com [34.96.218.124]) | 『Grupo』さんでこのドメインに関する情報を取得してみます。  ReceivedフィールドのIPアドレスとぴったり一致しましたよね。 これでこの送信者は、自身のメールアドレスを隠すことなく堂々と自身のドメインを利用してこのメールを送ってきたことが分かりました。 そしてこの情報が確かなら、このドメインの持ち主は米国のアラバマ州にお住まいの方。 このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を導き出してみると、香港の『九龍地区(Kowloon)』付近であることが分かりました。  詐欺サイトは定番のトロント市庁舎付近に設置 さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。 【h**ps://smbc-co-jp.arzgrup.com/mem/index】 (直リンク防止のため一部の文字を変更してあります) 三井住友カードのドメインとはよく似ていますが、このURLのドメイン部分は『arzgrup.com』です。 今度は『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。  このIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、カナダの『トロント市庁舎』付近であることが分かりました。  リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。 当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。 この先のページで会員情報の更新と称し更に個人情報やクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。 |