直訳すると『あなたを録音しました!』 いつもご覧くださりありがとうございます! 今回は全部英語のメールのご紹介となります。 先日このようなメールをご紹介していますがご覧になられた方もいらっしゃるでしょう。
『詐欺メール』自称ハッカーから『Delivery status notification.』と、来た件 忘れた頃にアダルトハッキングスマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし悪意を持ったメールを発見次第できる... これはありもしないアダルトサイト閲覧中の動画をネタに身代金を仮想通貨で要求する 所謂『アダルトハッキングメール』と呼ばれるフィッシング詐欺メールです。 今回のメールはこちらです。 何が書いてあるか分からないでしょうからGoogle先生にお願いして訳してもらうことにします。 先日音日本語版の際は身代金は1390US$でしたが、今回の英語版1800US$で 少し高いようです。 まずは寸劇から見ていただきましょう。 げげ! なんか英語でメール来た。 訳してみるとアダルトサイト見ながらの一人エッチを 盗撮されたと書いてあるぞぉ~ ええ! あなた私に隠れてそんな不潔なことしてるの?! 幻滅… 違う違う! そんなことしていないよ💦 何かの間違いだって! でも火の無いところに煙は立たないっていうじゃない。 こんなメール来るなんておかしいでしょ? 絶対に違うから! だったらHeartさんにお願いして詳しく調査してもらおうよ! はいはい、分かりましたよ。 今回このお兄さんは心当たりは無いようですが もしあなたに心当たりがあったとしても絶対に 支払ってはいけませんよ!(笑) では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう! まずはプロパティーから見ていきます。 件名は『[spam] I RECORDED YOU!』 ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。 直訳すると『あなたを録音しました!』 直接的なタイトルですね、日本語バージョンはいつも思わせぶりで興味を持たせるような タイトルが多いのですが。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人には私のメールアドレスだけ書かれています。 皆さんはご存じでしょうか? この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。 悪意があるので当然自分のメールアドレスなんて表示できないから 私のメールアドレスを書いたのでしょう。 カザフテレコムに何らかの関係のある人物か?! では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか! まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。 私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。 ここに掲げた”Received”は、ヘッダー内に複数ある”Received”の中で時系列が一番古いもので このメールを差出したデバイスの情報と最初に通過したサーバーの情報が刻み込まれています。 ん~、ここには”dynamic.telecom.kz”なんてドメインが書かれていますね。 これが差出人のメールアドレスに含まれるドメインなのでしょうか? どうも胡散臭いですね。 末尾の4つに区切られた数字の集まりはIPアドレスと呼ばれるいわばインターネット上の住所や電話番号で 同じ数字の集まりは世界中に1つしかありません。 因みに、この数字の集まりじゃあまりにも煩雑でわかりにくいので、それに文字を割り当て分かり易くした ものがドメインと呼ばれるものです。 ”Received”の前半のドメイン部分は、往々にして偽装されていることが多いものですが、末尾のIPアドレスは 送信者のデバイスに割当てられたもので偽装することができません。 このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法 違反となり処罰の対象とされます。 ※特定電子メール法違反 ・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金 ・法人の場合、行為者を罰する では、”Received”にあったドメイン”dynamic.telecom.kz”が差出人本人のものなのか どうかを『WebAnalysis』さんで調べてみます。 これがドメイン”dynamic.telecom.kz”を割当てているIPアドレスの情報です。 これによると”95.59.61.108”がこのドメインを割当てているIPアドレス。 本来このIPは”Received”のIP”95.57.157.66”と同じ数字の羅列になるはずですが それが全く異なるのでこのメールのドメインは”dynamic.telecom.kz”ではありません。 これでアドレスの偽装は確定です! 因みにこの”dynamic.telecom.kz”は、カザフスタンの主要な通信事業者である Kazakhtelecom(カザフテレコム)の関連企業が取得しているドメインでした。 ”Received”に記載されているIPアドレスは、差出人が利用したメールサーバーの情報で これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。 このIPアドレスを元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を『IP調査兵団』さんで 確認してみます。 (※IPアドレスから導き出された位置情報は、必ずしもそれほど正確ではありません) 代表地点として地図に立てられたピンの位置は、カザフスタン北部にあるコスタナイと言う街。 あくまで大雑把な代表地点なのをお忘れなく。 そして送信に利用されたプロバイダーは『JSC Kazakhtelecom』とあるので 『カザフテレコム(株)』で”dynamic.telecom.kz”の持ち主と同じです。 カザフテレコムはホスティングサービスもやっているようなのでどうやらこの差出人は カザフテレコムのユーザーのようですね。 まとめ だからなんだって言われそうですが、私のできるのはここまで。 何の足しにもなりませんですね。(^^;) 恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。 次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |