『詐欺メール』ロリポップから「ウイルス検出 (SMTP,Heuristic.HEUR/Rtf.Malformed)」と、来た件

★フィッシング詐欺解体新書★

サーバー側で事前処理

ロリポップでお借りしているメールサーバーから、このような「ウイルス検出」と記載のある
警告メールが届きました。

サーバー側で事前処理されたようですが、どうやら、私宛に届いたメールの中にウイルスが
添付されたメールがあったようです。

では、そのメールを詳しく見ていきましょう！
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「Confirm your price and availability for this products」
訳してみると「この製品の価格と在庫状況を確認する」と書かれているようですね。
この件名でファイルが添付されているということは、企業間のメールを騙っているものなのでしょうか？

差出人は
「”Hamad Youssef” <sales@acico.sa>」
「ハマド・ユセフ」と言う方からのようですが、ご承知の通り差出人名もアドレスもウソでしょうね。

不審なメールはオランダ発信

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか！
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

この差出人は、あくまで自分のドメインは”acico.sa”と言い張るようですね。
ならばその鼻っ柱をへし折ってやりましょうか！

先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”acico.sa”について調べてみます。

”192.185.185.250”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”185.225.73.179”ですから全く異なります。
これでアドレス偽装は確定。
この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね！

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received”
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
”Received”のIPアドレス”185.225.73.179”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
代表地点としてピンが立てられたのは、オランダのブリーレ付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。

添付ファイルは「トロイの木馬」

添付されていたファイルの名前は”priceandavailability.doc“と書かれていますから
ワードのファイルですね。
そしてウイルスのファイル名称は”Heuristic.HEUR/Rtf.Malformed”

このファイルについて少し調べてみましたが「ヒューリスティック」に分類されるようです。
その説明書きがこちら。

なんだか難しいことが書いてありますが、このファイルは「トロイの木馬」で、OSに侵入し
活動するようです。
どのような被害に遭うのか詳しくは書かれていませんが、トロイの木馬なのでOSを乗っ取り
PCをリモートされ様々な悪事を行うのでしょうね。

まとめ

何はともあれロリポップのサーバー内で事前処理されたので一安心です。
皆さんも添付ファイルのあるメールにはくれぐれもご注意ください！

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;