既に期限切れ…(;^_^A
「えきねっと」を騙る詐欺メールがまた1通。
相当しつこいですね!
セキュリティーシステム更新でアカウントが停止されたと。
「クイックサインイン」なるものを行うことで引き続きサービスが利用できるとのこと。
で、その期限が11月30日…って、もう既に遠い過去じゃんね。
もしかして私、既に退会処理済み…(^-^;
元々「えきねっと」などにユーザー登録してないので構わないけど(笑)
では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。
件名は
「[spam] 【重要】会員情報変更および退会に関するお知らせ」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
差出人は
「"えきねっと" <customer@webstation.com>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。
なんでメールアドレスのドメインが”webstation.com”なんでしょうね?
「えきねっと」さんには、”eki-net.com”って正規ドメインをお持ちです。
正規ドメインが有るのにそれ以外のこのようなでたらめなドメインを使ったメールアドレスで
ユーザーさんにメールを送るなんて信用問題に関わる大きな問題です。
使うことのできないドメインで?!
では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。
Return-Path: 「customer@webstation.com」
”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。
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Message-ID:「31C629F681334E95AE1A123BAA9B45C6@yrR.aplus.co.jp」
”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
あれれ?”aplus.co.jp”なんてドメインが書かれていますね。
これは新生銀行が運営する信販会社「アプラス」のドメインです。
この方、もしかして「アプラス」の詐欺メールもやってるんですね。(;^_^A
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Received:「from mail0.webstation.com (unknown [160.248.92.138])」
”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。
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先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。
※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する
では、メールアドレスにあったドメイン”webstation.com”について調べてみます。
「対応するIPアドレスがありません」って事なのでこのドメインは現在利用できません。
これでアドレス偽装は確定。
この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね!
「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received”
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
”Received”のIPアドレス”160.248.92.138”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。
利用されたプロバイダーは「NTT PC Communications」
IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
ピンが立てられたのは、東京の虎ノ門付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。
詐欺サイトは閉鎖されていましたが
では引き続き本文。
駅ねっとをご利用の皆様へ
セキュリティシステムの完全な更新のため、お客様のアカウントは停止されました。 メールが届きましたら、「クイックサインイン」をクリックし、ログインしてください。 プロフィールを更新すると、引き続きクイック購入サービスを利用することができます。
11月30日までにご記入ください。ご記入がない場合は、退会手続きをとらせていただきます。
ご利用のお客さまにはご迷惑をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
ログインはこちら
発行:株式会社JR東日本ネットステーション
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-11 アグリスクエア新宿4階
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※このメールにご返信いただきましてもご対応いたしかねますので、
あらかじめご了承ください。
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Copyright (c) 2022 JR East Net Station Co., Ltd.
許可なく転載することを禁じます。 |
このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは「ログインはこちら」って書かれたところに張られていて、リンク先の
URLがこちらです。
このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。
おっと、まだ「未評価」のようです。
このようなフィッシング詐欺サイトがこの評価ではあまりにも危険すぎます。
評価を変更していただけるよう早速申請しておきます。
このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”netstation.nutrition95sd4gdg44eki-net.com”
このドメインにまつわる情報を取得してみます。
このドメインは、「スタードメイン」さんで取得され「Xserver」で管理されているようです。
そしてこのドメインを割当てているIPアドレスは”5.188.111.10”
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。
こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
ピンが立てられのは、アメリカカリフォルニア州サンタクララ付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。
危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。
詐欺サイトは、捜査の手が及ぶのを恐れ、このようにえてして時々姿をくらまします。
こうすることで少しでも捜査の手から逃れようとしているのです。
先程ご覧いただいた通り、IPアドレスとドメインは紐づけされたままなのでサイトは簡単に
復活することが可能な状態です。
まとめ
相変わらず「えきねっと」さんを騙る詐欺メールは多く届きますね。
困ったものです…
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |