愛知県政150周年を記念したブルーインパルスの記念飛行 いつも忌まわしい投稿ばかりなので、たまにはホットできるような写真を一枚。  これは、昨日11月26日に愛知県政150周年を記念し行われたブルーインパルスの記念飛行の一枚。 近所の河川敷で撮影したもので、あっという間でしたが、爆音と共に美しい編隊飛行を 見ることができました。 そして、今回のエントリーも相も変わらずフィッシング詐欺メールの話題です。 これ、昨夜から今朝にかけて届いたメールの一覧ですが、そのほとんどが詐欺メール それに今日は、圧倒的にAmazonを騙るものが大多数を占めているのがわかりますよね。 こんなに送って誰か騙される人いるのでしょうかってくらい大量です。  Amazonの詐欺メールは、あまりに大量すぎるので今回は割愛するとして、今回ご紹介するのは こちらの「えきねっと」を騙るもの。 もちろんこの「えきねっと」を騙るものも非常に多いのですが、この件名でのご紹介は初めて になると思うので、どなたかの参考になればと思い取り上げさせていただきます。  では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう! まずはプロパティーから見ていきましょう。 件名は 「[spam] 【重要】会員資格停止のお知らせ」 ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 だいたい、私、「えきねっと」に会員登録した記憶は全くありません…(笑) 差出人は 「えきねっと <eki-net@akabydesign.com>」 皆さんはご存じでしょうか? この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。 ですから、ここは信用できない部分です。 おかしいですね、「えきねっと」さんには、”eki-net.com”って正規ドメインをお持ちのはず。 正規ドメインが有るのにそれ以外のこのようなでたらめなドメインを使ったメールアドレスで ユーザーさんにメールを送るなんて信用問題に関わる大きな問題です。 IPアドレスに割り当てられていないドメインで では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか! まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「eki-net@akabydesign.com」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「9076BD76A9E11B9BA9D17DAF79DBDBB2@dwimsc」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from mail4.akabydesign.com (unknown [149.30.245.173])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 | えきねっとの正規メールアドレスではないものの、この差出人はあくまで自分のドメインは ”akabydesign.com”と言い張るようですね。 ならばその鼻っ柱をへし折ってやりましょうか! メールアドレスの@より後半はドメインと呼ばれる部分で、ネットワーク上の機器に割り当てられる インターネット上の住所であるIPアドレスを分かりやすくするために文字を割り振ったもの。 このドメインを調べることで、その持ち主の割出しや割当てているIPアドレスを調べることで、 その利用地なども調べることが可能です。 先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。 このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法 違反となり処罰の対象とされます。 ※特定電子メール法違反 ・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金 ・法人の場合、行為者を罰する では、メールアドレスにあったドメイン”akabydesign.com”について調べてみます。  「対応するIPアドレスがありません」と書かれていますね。 IPアドレスに割り当てられていないドメインはネット上で利用することはできませんから これでアドレス偽装は確定。 この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね! 「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received” これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。 ”Received”のIPアドレス”149.30.245.173”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。 このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。 ピンが立てられたのは、香港のEastern(東部)付近です。 このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。 詐欺サイトはまさかの「安全宣言」!? では引き続き本文。 駅ねっとをご利用の皆様へ セキュリティシステムの完全な更新のため、お客様のアカウントは停止されました。 メールが届きましたら、「クイックサインイン」をクリックし、ログインしてください。 プロフィールを更新すると、引き続きクイック購入サービスを利用することができます。 11月30日までにご記入ください。ご記入がない場合は、退会手続きをとらせていただきます。 ご利用のお客さまにはご迷惑をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、 何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。 ログインはこちら 発行:株式会社JR東日本ネットステーション 〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-11 アグリスクエア新宿4階 —————————————- ※このメールにご返信いただきましてもご対応いたしかねますので、 あらかじめご了承ください。 | 最近この手のメールが多いですよね。 ユーザーデーターベースが運営者に残っているはずなのに、なぜセキュリティーシステム更新で ユーザー自身がアカウントプロフィールを更新しなければならないのでしょうか? こんなこと絶対にあり得ません。 それに「えきねっと」が正式名称なのに冒頭には「駅ねっと」と書かれていますね。 ユーザーに対するメールで自社名を間違えますかね…(笑) このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは「ログインはこちら」って書かれたところに張られていて、リンク先の URLがこちらです。  ”eki-net”の文字も見えますが、このURLのドメイン部分は”hakoloo.info”で「えきねっと」とは 全く関係ありません。 このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。  なんとまさかの安全宣言! これは見逃すことは到底できません。 このようなフィッシング詐欺サイトがこの評価ではあまりにも危険すぎます。 評価を変更していただけるよう早速申請しておきます。 このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”eki-net.hakoloo.info” このドメインにまつわる情報を取得してみます。  申請者は、匿名でドメイン登録を行っていることで知られるアメリカの「PrivacyGuardian.org llc」 このドメインを割当てているIPアドレスは”107.150.5.1” このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で ご覧ください。 ピンが立てられのは、詐欺サイトのメッカ、ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーに程近い場所。 フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています! この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。 危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。 安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。 案の定どこからもブロックされず無防備に放置されていたのは「えきねっと」と書かれた ログインページです。 もちろん偽サイトですから絶対にログインしないでください。  まとめ 恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。 次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |