『詐欺メール』「▼3億円当せん金お支払いのお知らせ▼」と、来た件

どこにも登録していないのになぜ3億も?!
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

ここ数日、悪質な迷惑メールに悩まされています。
どこにも公表していないメールアドレス宛に、「5億8500万円の新型コロナ特別支援給付金」を
受け取れだの「悩殺メロメロ写真送る」だの「3億円当選」だのあり得ない事が書かれたメールが
朝6時から夜9時半まで立て続けに送られてきます。

現実的に考えて3億円なんておかしいでしょ?
せめて1万円くらいなら騙されるかもしれないけどね…(笑)

そして本文は必ずURLが1つだけ書かれているのです。
それも”https”ではなく”http”なんて危険なプロトコルを使ったもので。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「▼3億円当せん金お支払いのお知らせ▼」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
だいたいこんな金額の当選通知がメールでなんて誰が考えてもおかしいと思いますよね?

差出人は
「zakf9se0e3pc9mkghs1s@docomo.ne.jp」
当然こんなメールアドレスはウソです。
毎回異なるアカウント名で、この他にもauやGmailのアドレスからも送ってきます。

これらのメール、きっと同じ人物が送ってきている迷惑メールの類なのでしょうけど、メールアドレスの
ドメインが、ドコモやau,Gmailと言った一般的によく使われているものなので、メールソフト内で
ドメインで迷惑メールの振り分け機能が使えずに困ってしまいます。


docomo.ne.jp”はやっぱりウソ

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「zakf9se0e3pc9mkghs1s@docomo.ne.jp」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「20221021091036765.47930892527360@FFSPR003.FS」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from docomo.ne.jp ([10.242.32.68])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

この差出人は、あくまで自分のドメインは”docomo.ne.jp”と言い張るようですね。
ならばその鼻っ柱をへし折ってやりましょうか!

先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”docomo.ne.jp”について調べてみます。

35.71.162.15”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”10.242.32.68”ですから全く異なります。
これでアドレス偽装は確定。
この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね!


リンク先は「2人の出会いプラン」

本文に書かれているのはたった一行のURLのみ。

これも当たり前のように偽装されています。
このURLに接続すると、リダイレクト(自動転送)されて全く異なるこちらのURLに接続されます。

このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。

このように既に危険サイトと認識されており、ブラックリストに登録済み。
そのカテゴリは「詐欺サイト」と書かれています。

このURLで使われているドメインは、”hsdgafcg-evg.com
このドメインでWeb検索してみると分かるのですが、相当な悪事をはたらいているようです。
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

申請住所は、東京都渋谷区道玄坂のとあるビルで、GMOに依頼してこのドメインを取得しています。

このドメインを割当てているIPアドレスは”107.155.224.20
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

ピンが立てられのは、詐欺サイトのメッカ、ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーに程近い場所。
フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています!

ピンが立てられのは、香港の中環付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

何度かウイルスバスターにブロックされて開いたのは「2人の出会いプラン」と書かれた
Webメーラーのようなサイトです。

「ナイショ様」ってのが私なのでしょうか。
もちろんこのようなサイトに登録したことも無いし、ましてやどこにも公表していないメールアドレスに
届いたメールなので何故このようなメールが送られてくるのかさっぱり分かりません。


まとめ

このブログエントリーを書いている最中も「使いきれる気がしません」などと、他の当選者に
成りすましたようなWebメーラーの書き込みのリンクが付いたメールが送られてきています。
どうやらしばらくはこのようなメールに悩まされそうです…

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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