『詐欺メール』「ごいごいすー」と、来た件

闇サイトへのお誘い!
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

フッター部に不気味な文字列

ダイアン津田よろしく「ごいごいすー」なんて慣れなれしい件名のおかしなメールが届きました。

差出人の署名も無いのでどこの誰から送られてきたのか全く分かりません。
それにフッター部に不気味な文字列まで書かれています。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「[spam] ごいごいすー」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「”もりなか” <news-c62pgqrszi@jd06vnfkwgflr4wlv.com>」
何と言う長いドメイン…(;^_^A
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。
まあ、実在するドメインであろうとも、このようなメールに本当のメールアドレスなんて
使うはずありませんけどね。
その辺りを含め次の項で見ていくことにいたしましょうか!


発信元サーバーはロシアにありました

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「news-c62pgqrszi@jd06vnfkwgflr4wlv.com」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「IIPXEWSCXXVMICIMAUYSZLE@cgbqxglmozipqhjkldmi.jp」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「ip-85-116-120-106.dialup.surnet.ru (ip-85-116-120-106.dialup.surnet.ru [85.116.120.106])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”jd06vnfkwgflr4wlv.com”について調べてみます。

154.26.131.237 ”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”85.116.120.106”ですから全く異なります。
これでアドレス偽装は確定。
この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね!

このIPアドレスにドメインが割当てられていないかと逆引きしてみると、このような”dialup.surnet.ru”なんて
ドメインが割当てられていました。

調べてみるとこのドメインの持ち主は、ロシア最大の電気通信事業者「ロステレコム」
恐らく差出人は、「ロステレコム」のサーバーを介して私にこのメールを送信してきたようです。

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
Received”のIPアドレス”85.116.120.106”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

おっと! このIPアドレスは既に危険なものとしてブラックリストに登録されて、脅威レベルは「高」
その詳細はWebによるサイバーアタックとされています。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
ピンが立てられたのは、ロシアの都市「チェリャビンスク」付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


リンク先は「違法B-CASカード」の通販サイト

では引き続き本文。

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(直リンクを避けるためURLの一部を変更してあります)

このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは2箇所、直接URLが掲載されていていますが、どちらも偽装されていて
接続するとリダイレクト(自動転送)で別のサイトに飛ばされます。
そのリンク先のURLがそれぞれこちらです。


どちらも同じドメインが使われていますね。

上の方のサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。

このように既に危険サイトと認識されており、ブラックリストに登録済み。
そのカテゴリは「違法と思われる行為」と「詐欺サイト」と書かれています。

このURLで使われているドメインは、”f2muw9v98lzw900.ru
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

申請者は、「PN-RU」と書かれています。

このドメインを割当てているIPアドレスは”172.67.206.80
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

ピンが立てられのは、カナダのトロントにある「トロント市庁舎」付近。
この場所は、詐欺サイトの調査でよく見掛ける場所です。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

こりゃ「ごいごいすー」ですわ。(笑)
「違法B-CASカード」の通販サイトでした。


まとめ

違法に有料放送を視聴することは見た方も罪になりますので絶対にこのようなサイトを
利用しないでください。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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