途中から急に第三者不正利用に切替わる
お盆休み中も容赦なく送られてくる詐欺メール。
詐欺師にはお盆や夏季休暇なんてないのでしょうか?(笑)
さて今回ご紹介するのは、Amazonを騙ったものです。
「Amazon お客様 :」から始まるこのメール。
Amazonをご利用の方はご存じだと思いますが、Amazonからのメールの宛名は氏名です。
なのでこのような宛名には違和感がありますね。
本文の内容は、ありがちの配送案内ですが、途中から急に第三者不正利用内容に切り替わって
しまいます。
それも文字に背景色までつけて…(;^_^A
では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。
件名は
「[spam] Amazon.co.jpの1商品の注文番号903-693453-2022/8/16」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
もちろん末尾の注文番号はでたらめな数字の羅列。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
差出人は
「"2022-08-16 10:50:09″ <userpass@amazon.co.jp>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。
上手く化けたつもりしょうか?…
”amazon.co.jp”は確かに「Amazon」のドメインですが、件名に”[spam]”とあるので
このメールは詐欺メール故に偽装の疑いがあります。
その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。
もちろん偽装アドレス
では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。
Return-Path: 「userpass@amazon.co.jp」
”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。
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Message-ID:「20220816105114047565@amazon.co.jp」
”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。
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Received:「from amazon.co.jp (unknown [42.54.158.233])」
”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。
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この差出人は、あくまで自分のドメインは”amazon.co.jp”と言い張るようですね。
ならばその鼻っ柱をへし折ってやりましょうか!
先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。
※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する
では、メールアドレスにあったドメイン””について調べてみます。
”52.119.161.5”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”42.54.158.233”ですから全く異なります。
これでアドレス偽装は確定。
この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね!
「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received”
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
”Received”のIPアドレス”42.54.158.233”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。
IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
ピンが立てられたのは、「中国 遼寧省 瀋陽市」付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。
配送業者がAmazonなのに「ヤマト運輸」の電話番号が
では引き続き本文。
Amazon お客様 :
1個の商品が入った荷物を本日お届けします。 直接のお渡し、もしくはポスト投函いたします。
ご不在時には宅配ボックスにお届けする場合がございます。
誰かがあなたのAmazonアカウントで他のデバイスから購入しようとしました。
◆お客様のアカウントは盗離のリスクがあります。この注文を購入したことがない場合。
できるだけ早く請求情報を確認してください。システムはこの注文を自動的にキャンセルします。
配送業者: Amazon
固定電話(8時 – 21時) : 0120-01-9625 PHS・050IP電話: 050-3786-3333 携帯電話: 0570-200-000
お問い合わせ伝票番号: 444587207105 |
「配送業者: Amazon」と書かれているのに、ここに書かれている問い合わせの電話番号は、
調べてみるとそれぞれ「ヤマト運輸」の電話番号。(;^_^A
詐欺メールに付き物の詐欺サイトへのリンクは黄色いボタンのところに張られてると思いきや
このボタンにリンクは無くて、「配送業者: Amazon」って所にリンクが付けられています。
リンク先のURLがこちらです。
このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。
このように既に危険サイトと認識されており、ブラックリストに登録済み。
そのカテゴリは「フィッシング」と書かれています。
このURLで使われているドメインは、”www.riverwidemusic.com”
このドメインにまつわる情報を取得してみます。
登録者は、アメリカカリフォルニア州サンマテオにある「Super Privacy Service LTD」と言う電気通信業者。
このドメインを割当てているIPアドレスは”104.223.16.226”
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。
このIPアドレスは、既に危険な物としてブラックリスト入りしてて、そのきょいうの種類は
Webによるサイバーアタックとされています。
そしてピンが立てられのは、詐欺サイトのメッカ、ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーに程近い場所。
フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています!
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。
危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。
安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。
当たり前のようにAmazonのログインページが表示されました。
もちろん偽サイトですから絶対にログインしないでください!
まとめ
相かわらずAmazonになりすますフィッシング詐欺メールは多く困ったものです。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |