セゾンカード「規則に反する操作」ログイン検知詐欺——7/29記事と同じAirtrip系配信基盤を使い回し、ポーランド発・緑帯キットで再来

土曜の午後、セゾンカードを騙る「ログイン検知」を装う詐欺メールが届きました。数日前に解析した「不審なアクセス検知」の記事と、裏側の配信の仕組みがそっくりでしたので解析します。
ご覧の通り、このメールはセゾンカードを装った真っ赤な偽物です。被害を未然に防ぐため、この解析結果をご家族のLINEグループに転送して注意喚起してください。
※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。受信者名部分は伏字にしています。
クレディセゾンより送信されたメールです 〇〇〇〇 様 Netアンサーにログインがありました。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <対象カード> セゾンカードインターナショナル <不正な操作/操作プロセスの逸脱> 新しいメールアドレス : AwzoPLud*Ykk945@gmail.com <ログイン日時> 2026年8月1日(土) 15時58分 ■ 承認状況の確認・取り消し。以下のボタンをクリックしてログインし、画面の指示に従ってお手続きを完了させてください。 本人確認のお手続きはこちら https://www.saison.co.jp/content/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ ■ログインにお心当たりがない場合 以下の場合にも、通知が届くことがあります。 1. NetアンサーのID・パスワードでログインするサービスを利用している 例)セゾンポイントモール、STOREE SAISON、セゾンのふるさと納税など 2. 家計簿アプリなどの連携サービスを利用している ※どのアプリやサイトからログインしているかはお調べすることができません。 3. 家族で同じメールアドレスを利用している 4. いずれにもお心当たりがない場合は、安全のためパスワードの変更やNetアンサーの再登録をお願いいたします。 ======================== ※このメールはNetアンサーから自動配信しております。 ※本メールアドレスは配信専用のため、ご質問・ご依頼などにお答えできませんので、何卒ご理解ください。 ※メールに関する各種お手続き方法につきましては、以下をご確認ください。 https://www.saisoncard.co.jp/netanswer/mail_toiawase.html ======================== 株式会社クレディセゾン 〒170-6073 東京都豊島区東池袋3-1-1

実際に届いたメールの表示画面(緑帯のヘッダーが特徴的)
■ 送信ルート及び偽装判定
表示上の送信者:“セゾンカード” <(送信元ドメイン省略)>
送信元(SPF client-ip):Google Cloud Platform(ポーランド・ワルシャワ)のIP
SPF・DKIMともに「Pass(合格)」ですが、これは送信元ドメイン自身への自己認証にすぎず、セゾンカードの公式ドメインとは一切無関係です。
【配信基盤の使い回し】:ヘッダーには配信停止用リンク(List-Unsubscribe)や配信管理用ID(Feedback-ID)など、正規のメール一斉配信サービス(ESP)が使う仕組みが含まれており、そのIDの命名規則は2026年7月29日に解析した「不審なアクセス検知」記事の送信基盤と完全に一致していました。送信ドメインだけを次々と使い捨てながら、同一の配信インフラを使い回しているとみられます。
【リンクの二重偽装】:本文中の表示リンクは「https://www.saison.co.jp/content/」という正規サイトそっくりの見た目ですが、実際の遷移先は全く別のドメインでした。表示文字列と実際の遷移先が異なるのは、フィッシングメールの典型的な偽装手口です。
💡ここで! 用語をやさしく解説
メール配信基盤(ESP)の使い回し:詐欺メールの送信者は、正規のメール一斉配信サービスを契約・悪用し、大量送信の仕組みだけを使い回すことがあります。送信ドメインが毎回変わっていても、配信の裏側の仕組みが同じであれば、同一グループ(または同一のツールを利用した複数グループ)の犯行と推測できます。
緑帯キット:「クレディセゾンより送信されたメールです」といった緑色の帯を本文冒頭に配置するデザインは、2026年7月下旬頃から確認され始めた比較的新しいテンプレートの特徴です。今後もこの配色・構成を使った類似メールが出回る可能性があります。
■ フィッシングサイト詳細解析
誘導先URL(伏せ字):hxxps://cdgelwohpkvtuk[.]top/ksdf/gowd
サーバーIP:139.59.249.189(DigitalOcean、シンガポール)

ウイルスバスター クラウドが「不正プログラム配信」として接続をブロック
この警告を越えた先には、「SAISON ID」の公式デザインを非常によく模した偽ログイン画面が用意されていました。ロゴ・配色・レイアウトのいずれも本物に酷似しており、慣れていない方が見分けるのは容易ではありません。

SAISON IDの公式デザインを精巧に模した偽のログイン画面
■ 注意点と対処法
- メール内のリンクからログインしない:「ログイン検知」の内容が気になる場合は、必ず公式アプリまたはブックマークからアクセスして確認してください。
- 表示リンクと実際の遷移先を確認する:リンクにカーソルを合わせる、あるいはコピーしてテキストエディタに貼り付けることで、実際の遷移先を確認できます。
- 緑色の帯や公式デザインを鵜呑みにしない:見た目が本物らしくても、送信元ドメインとリンク先の実体が異なれば偽物です。
- 公式注意喚起の参照:セゾンカードを騙る不審なメール・SMSにご注意ください(クレディセゾン公式)
本レポートの結論
「ログイン検知」を装うセゾンカードなりすましメールは、以前解析した「不審なアクセス検知」記事と同じ配信基盤を使い回しながら、送信ドメインだけを次々と使い捨てて届いています。見た目の完成度が高い分、油断は禁物です。身近な方が慌ててログイン情報を入力してしまう前に、この記事のURLをコピーして、ご家族のLINEグループで「これ気をつけて!」と共有してあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net
使用配色テーマ:Forest














