「このたび照会サービスにて利用登録の取り下げが予定されています」は詐欺!ブランド名を一切名乗らない曖昧な文面と、エチオピアの家庭用回線からの送信、隣接IPで運用される複数ドメインを解析

HL-META: date=2026-09-16 | brand=ETC利用照会サービス | sender_geo=エチオピア | site_geo=日本 | spf=pass | dkim=pass | cloaking=no

今回はETC利用照会サービスを騙る詐欺メールなのですが、件名にも本文にも、実は一度も「ETC」という文字が出てきません。ブランド名を名乗らずに警戒心をすり抜けようとする、少し変わったタイプの一通です。

📋 調査レポート:概要

受信日時 2026年9月16日(水)17:55
件名 このたび照会サービスにて利用登録の取り下げが予定されています。ご確認ください
騙られたブランド ETC利用照会サービス
SPF/DKIM判定 共にPass(ただし送信者自身が用意したドメインへの認証であり、ETC利用照会サービスを保証するものではない)
危険度 ★★★★☆(4/5)

⚠️ このメールはETC利用照会サービスとは一切関係ありません。無関係の第三者が、実在のサービス名を無断で騙って送信しています。

届いたメールの内容:どこの誰かが分からない曖昧さ

実際に届いたメールがこちらです。差出人の表示名は「自動送信からのお知らせメール」という、何の手掛かりにもならない名前でした。

実際に届いた「利用登録の取り下げ」を騙る詐欺メール。ブランド名が一切出てこない

本文を読んでも、「照会サービス」「利用履歴票」「料金照会サービス」といった一般名詞のみが使われ、具体的にどの企業・サービスなのかは一切明記されていません。多くのなりすましメールは「Amazon」「楽天」のように具体的なブランド名を騙りますが、このメールはあえてブランド名を隠すことで、「これは自分が使っているあのサービスかもしれない」と受信者に勝手に補完させる作りになっています。心当たりのある人ほど不安になり、リンクをクリックしてしまう可能性が高い、心理的な巧妙さがあります。

送信ルートの解析:エチオピアの家庭用回線から

送信元IP 196.191.240.191 を確認したところ、エチオピアの通信キャリア(Ethiotelecom)が提供する家庭用DSL回線に割り当てられたIPでした。乗っ取られた一般家庭の回線から直接送信されたパターンで、送信ドメイン自身へのSPF/DKIM認証は通っているものの、これはあくまで詐欺師が自分で用意したドメインへの認証に過ぎません。

これまで当ブログで扱ってきた事例だけでも、ポーランド・南アフリカ・ウルグアイと、世界中のさまざまな国の家庭用回線が同様の手口で悪用されてきました。詐欺キャンペーンの送信インフラが、特定の地域に偏らず世界中に分散していることがうかがえます。

リンク先の解析:隣接するIPで運用される複数ドメイン

本物そっくりに作られた偽のETC利用照会サービスのログイン画面

メールヘッダーおよび本文中のリンク先ドメインと、実際にアクセスした際の最終的な着地ドメインのIPアドレスを確認したところ、次のようになっていました。

メール内リンク先 165.154.241.56
最終着地 165.154.241.48

2つのIPアドレスは末尾がわずか8違いの、ほぼ隣接した番号でした。同一のホスティング事業者の同一IPブロック内で、複数の詐欺用ドメインをまとめて運用していることがうかがえます。着地先の偽サイトは、本物のETC利用照会サービスのログイン画面を精巧に再現しており、著作権表記の年号など、細部までよく作り込まれていました。

注意点と対処法

  • 差出人やブランド名が曖昧なメールほど、かえって「自分の使っているサービスかもしれない」と不安になりがちです。心当たりのある通知でも、メール内のリンクは開かず、検索エンジンで公式サイトを探してアクセスしてください。
  • ETC利用照会サービスがメールやSMS内のリンク・二次元コードから、氏名・住所・クレジットカード情報の入力を求めることは決してありません。
  • 「登録の取り下げ」「解約予定」など、期限を切って急がせる文面は、内容を問わず警戒してください。
  • 万一情報を入力してしまった場合は、直ちに入力したクレジットカードの発行会社へ連絡してください。

まとめ

今回のメールは、ブランド名を一切名乗らないという意表を突いた手口で、エチオピアの家庭用回線から送信され、隣接するIPアドレスで複数の偽サイトを運用する組織的なインフラの一部でした。差出人や文面が曖昧なメールほど、リンクは開かず公式サイトを自分で検索してアクセスするようにしてください。

ETC利用照会サービス公式サイトにも、フィッシング詐欺に関する注意喚起ページがあります。実際の事例が随時更新されていますので、合わせてご確認ください。

フィッシングサイト・不審メールにご注意ください|ETC利用照会サービス公式サイト

Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit / IPアドレス調査:ip-sc.net

使用配色テーマ:Amethyst

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