【セゾンカード】「ご請求情報のお知らせ」は詐欺メール?リンク先がビューカード公式サイトになる不可解な事例を解析

HL-META: date=2026-07-29 | brand=セゾンカード | sender_geo=unknown | site_geo=unknown | spf=pass | dkim=fail | cloaking=unknown

HEARTLAND-LAB SECURITY REPORT

セゾンカードを装った「ご請求情報のお知らせ」

このメールは、セゾンカードを装った不審メールです。本文の「情報確認」ボタンを押すと、Chromeが危険サイトとして警告した後、確認時点ではなぜか正規のビューカード公式サイトへ転送されました。

危険度 ★★★★☆
件名 ご請求情報のお知らせ
送信元表示 SAISON CARD Customer Desk
送信元IP 152.67.86.137
SPF Pass
DKIM Fail(本文ハッシュ不一致)

暑さの厳しい日が続くと、注意力も少し落ちがちです。そんなタイミングを狙うように、カード会社を装って不安をあおるメールが届きました。

これはセゾンカードからの正規メールではありません

メール内のリンクは開かず、確認が必要な場合はブックマークや公式アプリから直接アクセスしてください。

実際に届いたメール

セゾンカードのロゴや配色を使い、正規メールらしく見せています。

SAISON会員の皆さまへ

お客様のアカウントにおいて、2026年5月20日12時30分に通常とは異なる地域からのログインが確認されました。

また、アカウント情報に変更が検出されたため、現在お客様の口座およびカード情報の更新手続きを完了することができない状態となっております。

お客様のアカウントの安全を確保するため、所定のお手続きに従い、登録情報の更新をお願いいたします。

情報確認 ▼

文章はそれらしく整えられていますが、送信元ドメインはセゾンカードの正規ドメインではありません。また、2026年7月29日に届いたメールでありながら、本文では約2か月前の「2026年5月20日」の不審ログインを突然持ち出しています。

※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載

セゾンカードなのに、行き先はビューカード?

メールの「情報確認」ボタンに設定されていたURLは、次の不審なドメインでした。

hxxps://jackjeebs[.]com/article/TaxAdsnnkn

テキスト表示では、ボタンの横にHTMLエンティティの一部も見えています。

アクセスすると、まずChromeが「危険なサイト」として遮断しました。Googleセーフブラウジングが、直近にフィッシングが検出されたサイトとして認識していたことが分かります。

Googleセーフブラウジングによりフィッシングの危険性が警告されました。

ところが、確認時点で最終的に表示されたのは、偽サイトではなく本物のビューカード公式サイトでした。セゾンカードを名乗るメールから、競合する別のカード会社の公式サイトへ到着するという、なかなか見事な迷子です。

確認時点では、正規のビューカード公式サイトへ転送されました。

なぜ正規サイトへ飛ばすのか

攻撃者が運用を停止した、アクセス条件に合わない訪問者を正規サイトへ逃がしている、調査者やセキュリティ製品をかわすために表示先を切り替えている、などが考えられます。ただし今回の確認だけでは、どの条件で転送先が変わるかまでは確定できません。

テキスト表示で見えた「呪文」の正体

メール本文をテキスト表示すると、文字の間に不自然な記号やコードのようなものが見えました。これは本文に埋め込まれたゼロ幅文字と、正しく変換されなかったHTMLエンティティです。

ゼロ幅文字は通常のメール画面では見えません。今回はメールをテキスト表示し、さらに元のHTMLソースを確認することで、文字列の途中に U+200CU+200DU+2060U+FEFF などが混ぜられていることを確認しました。

  • 「SAISON」と「会員」の間
  • 「情報確認」の文字の途中
  • 本文中の「通常」「完了」「状態」などの途中
  • 件名や送信者名の文字列内部

こうした見えない文字は、単純な文字列一致による迷惑メール判定を避ける目的で使われることがあります。人の目には普通の文章に見えても、コンピューター上では別の文字列として扱われる可能性があります。

また、ボタン末尾の下向き三角は本来 ▼ として表示処理されるはずですが、テキスト表示ではその一部がそのまま見えていました。細部まで作り込んだようで、最後に呪文が漏れています。

送信認証の確認

SPF Pass
DKIM Fail(body hash did not verify)
HELO service02.dlmxedu.com
送信ソフト Zendesk Mailer

SPFがPassでも、そのメールがセゾンカードの正規メールだという意味ではありません。SPFは、表示されている差出人が本物かを保証する仕組みではなく、使用された送信ドメインがその送信元IPを許可しているかを確認する仕組みです。

今回は正規のセゾンカードとは無関係なドメインでSPFが通っているだけです。さらにDKIMは本文ハッシュ不一致で失敗していました。

受け取ったときの対処法

  1. メール内のボタンを押さない
  2. カードの利用状況は公式アプリまたはブックマークから確認する
  3. ID・パスワード・カード番号を入力してしまった場合は、速やかにカード会社へ連絡する
  4. 同じパスワードを他サービスでも使っている場合は、そちらも変更する
  5. 不審メールは返信せず削除する

まとめ

今回の「ご請求情報のお知らせ」は、セゾンカードを装った不審メールです。送信元ドメインは正規のものではなく、リンク先はChromeから危険サイトとして警告されました。

確認時点では正規のビューカード公式サイトへ転送されましたが、正規サイトへ到着したからといって途中のURLが安全だったことにはなりません。転送前の不審ドメインでは、過去または別条件下でフィッシングページが表示されていた可能性があります。

メールのリンクではなく、公式アプリやブックマークから確認を

同じようなメールを受け取った方へ届くよう、注意喚起の共有にご協力ください。

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Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit

IP情報の確認には ip-sc.net を参照しています。

使用配色テーマ:Forest(PRIMARY #1b4332 / ACCENT #cc0000)

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