【最終通告】Vポイント失効24時間前と煽る詐欺メール——Vpassを騙りPC/スマホで誘導先を変えるクローキングの手口を解析

クレジットカードのポイントが「もうすぐ失効する」と言われると、つい焦って確認したくなりますよね。今回ご紹介するのは、まさにその心理を突いた「本日24時限り」という強い煽り文句を使う詐欺メールです。実際にPCとスマホでアクセス先を変える手の込んだ仕掛けも確認できましたので、詳しく解説します。
ご覧の通り、このメールはVpassを装った真っ赤な偽物です。被害を未然に防ぐため、この解析結果を家族のLINEグループに転送して注意喚起してください。
■ メール本文の再現
※以下の内容は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです。※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載です。
Vポイント 重要なお知らせ 本日 2026年7月29日 24:00 をもって お客様のVポイント失効予定がございます お客様のアカウント状況(2026年7月29日現在) 失効予定日:2026年7月29日 24:00 失効対象ポイント:最大 6016 ポイント 最終確認日:2026年7月29日 本通知は、Vポイント失効までの残り時間が24時間を切ったお客様にのみ お送りしている、最終的なご案内です。本日中にお手続きいただけない場合、 これまでお使いいただいたカードご利用分のポイントが、回復不能な形で 失効いたします。過去の失効ポイントの復活対応は、システム上一切行えません。 [電話番号を入力してポイントを受け取る] ※本日中にご対応いただけない場合、ポイントは自動的に失効し、 いかなる方法でも復旧できません。 既に80241名を超えるお客様が、本日中の受取手続きを完了されております。 わずかな時間で完了する簡単なお手続きです。どうかお忘れなく、今すぐご確認ください。 発行元:三井住友カード株式会社 Vpassカスタマーセンター:0570-004-980(24時間受付)

実際に届いたメールの画面
■ 送信ルート及び偽装判定
送信元メールアドレス:info@mkmkhpjy.delivery.7yec.com
三井住友カードの正規サイト「Vpass」とは全く関係のないドメインです。表示名も不自然な記号を含む形に偽装されていました。
送信元IP(Received-SPF: client-ip):
35.212.236.6(SPF認証:Pass)
【偽装判定】:
このIPアドレスはGoogle社のクラウド基盤(Google Cloud)に割り当てられたものです。攻撃者がGoogle自体を運営しているわけではなく、正規のクラウドサービスを踏み台として悪用し、迷惑メールフィルターの検知をすり抜けようとする手口です。
発信元ロケーション:
アメリカ・オレゴン州ワスコ郡(Google社のデータセンターが所在する地域)
詳細:【ip-sc.netで確認する】
💡 ここで!豆知識:SPFとクローキングって何?
■ 用語解説
SPF(エスピーエフ):メールの送信元が「なりすましでないか」を判定する仕組みです。SPFが「Pass」でも、正規サービスの基盤を悪用されていれば安全とは限りません。
クローキング:アクセスしてきた端末(パソコンかスマートフォンか)によって、表示するページを自動的に切り替える手口です。セキュリティ担当者がパソコンで調査しても異常が見えにくくするための工作です。
■ フィッシングサイト詳細解析(PC/スマホで異なる誘導)
■ PC版でアクセスした場合
誘導先URL(伏せ字):hxxps://login.zhenshanwx[.]com/?95lupFJxFkSS2H9GIgaDJgXc
リンク先IP:104.21.11.224(Cloudflare社のCDN経由のため、実際のサーバー所在地は特定できません)

PCでリンクを開くと、読み込み中のまま止まる

最終的に「アクセス拒否」と表示され、サイトの実体は開かない
■ スマートフォンでアクセスした場合
誘導先URL(伏せ字):hxxps://www.sz13715157006[.]com/bt8887my?...
リンク先IP:107.163.215.94(アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス郡)
このドメインは2024年8月に取得されたものですが、今回のメール送信の直前にあたる2026年7月28日に更新履歴があり、使い回されている可能性があります。

ウイルスバスターが「危険なサイト」として警告

警告を確認した時点では既にページが削除され404エラーに
※本記事の解析時点で誘導先サイトは既に停止していましたが、詐欺グループが同じ手口を新しいドメインで再開する可能性があるため、同様の件名・文面には引き続きご注意ください。
■ 注意点と対処法
■ こんなメールに要注意
- 「本日中」「24時間以内」など期限を強調する文面:正規のポイント案内で、これほど強く即日対応を迫ることはまずありません。
- 電話番号の入力を求めるボタン:ポイント確認のために電話番号の入力を求める正規サービスは通常ありません。
- 不安なときは公式アプリで確認:メール内のリンクは使わず、Vpassの公式アプリやブックマークしてある正規サイトから直接ログインして確認してください。
- すでにクリック・入力してしまった場合:速やかにカード裏面記載の正規窓口へ連絡し、パスワード変更やカードの利用停止を行ってください。
本レポートの結論
「失効まで24時間」という煽り文句と、PC/スマホで誘導先を変えるクローキングを組み合わせた、手が込んだVpass偽装メールでした。今回確認した誘導先サイトはすでに停止していますが、詐欺グループは新しいドメインで同じ手口を繰り返す可能性が高いです。この記事のURLをコピーして、ご家族のLINEグループで『これ気をつけてね』と共有してあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net
使用配色テーマ:バーガンディ














