『詐欺メール』『iCloud+ のご利用を継続するために、お支払い情報を更新してください』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今回は、『Apple』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

同じようなメールが今年に入って大量に届いていますが、2月が過ぎても相変わらず引続き届き続けています。
では今回も詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] 「iCloud+ のご利用を継続するために、お支払い情報を更新してください」
送信者 “Apple Account" <RKUu.applestore.updateservice.mailRKUu@mktab.net>


お支払い情報を更新してください

お客様の iCloud+ サブスクリプションの継続には、お支払い情報の更新が必要です。
現在の支払い方法が無効になっており、サブスクリプションが自動更新されません。
更新しない場合、iCloud のストレージが停止し、写真、ビデオ、ドキュメントのバックアップができなくなります。

支払い情報を追加する >

サブスクリプションおよび購入に関してご不明な点がありましたら、 Apple サポートを確認してください。

iTunes、Apple Books、および App Store での購入時に使用する パスワード設定を管理する 方法はこちらを参照してください。

今後 Apple ID は Apple Account と呼ばれます。引き続き同じメールアドレスまたは電話番号およびパスワードでサインインできます。

Apple
Apple Account ・ 販売条件 ・ プライバシーポリシー

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All rights reserved


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



私が契約しているiCloudのサブスク利用料金の支払い方法が無効になっているらしくて、リンクから別の支払い方法を追加するように促しています。
あれれ?先日ちゃんと『Apple からの領収書です』って件名で領収書届いてますけど…(笑)
だいたい受信したメールアドレスは、Apple Account に登録したものとは異なるメールアドレスですよ!😓


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『mktab.net
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もう皆さんご承知ですよね、Appleのドメイン。
Apple が利用するメールアドレスのドメインは@apple.com』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from C202503152058267.local (unknown [45.201.255.94])


経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。

ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。


宛名を確認

通常このような大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に Apple からだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『支払い情報を追加する >』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://music-apples.com/login.html
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた Apple のドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

『Registrant Organization』には『Super Privacy Service LTD c/o Dynadot』と記載されています。
これは、米国のドメインレジストラ『Dynadot』が提供するドメインプライバシー保護サービスで、このサービスを利用すると、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、Super Privacy Service LTD c/o Dynadotの情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。

割当てているIPアドレスは『109.206.245.16
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
ウイルスバスターにブロックされたってことは、以前ここに危険なサイトが存在したことを物語っています。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。


まとめ

Apple が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り、更に香港に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;