『詐欺メール』『口座取引制限のご案内:お早めにVpass情報を更新してください』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
『三井住友カード』に成り済ます怪しいメールもずいぶん昔からある物で、当サイトで初めて扱ったのが2020年6月12日ともう5年も前。
その時は、このようなブロウエントリーでした。
『『詐欺メール』SMBCから「払い戻された支払い」と来た件』
いまだに続く『三井住友カード』に成り済ます不審なメール。
今回はこちらのメールをご紹介していこうと思います。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 口座取引制限のご案内:お早めにVpass情報を更新してください◉IJ-68301871449
送信者:"三井住友カード" <vpass_Net.Ab1tamadaA1@accounts.nintendo.com>
お客様へ、
Vpassをご利用いただき、誠にありがとうございます。
お客様の登録情報が無効になりましたので、情報の更新が必要です。以下の手順に従って、簡単に更新を行ってください:
下の「Vpass情報を更新」ボタンをクリックしてください。
必要な情報を入力し、送信してください。
更新が完了すると、すぐにサービスをご利用いただけます。
皆様により安全で便利なサービスを提供するため、早めの更新をお願いいたします。
Vpass情報を更新
注意:2025年03月20日までに更新を完了しない場合、アカウントの取引に制限がかかる可能性があります。
■ 送信者
三井住友カード株式会社
〒135-0061 東京都江東区豊洲2丁目2番31号 SMBC豊洲ビル
お問い合わせ
※このメールの返信先は専用送信アドレスです。
Copyright (C) Sumitomo Mitsui Card Co., Ltd. All rights reserved.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
私の登録情報がなぜだか無効になったとか。
情報の更新が必要なのでリンクで更新作業をするように促しています。
でも、なぜ登録情報が無効になったのでしょう?
その説明が全くありませんね。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『nintendo.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もう言うまでもなくこのドメインはあの『任天堂』さんのもので、これは単に偽装に使われているもので三井住友カードさんのものではありません。
因みに三井住友カードが利用するメールアドレスのドメインは『@smbc.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from C20250317188514.local (unknown [137.220.224.165])
経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
宛名を確認
このようなアカウントに関する大切なメールの冒頭には、通常『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に三井住友カードからだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『Vpass情報を更新』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://mosmbcfirmco.shop/vpass/member/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた三井住友カードのドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。
割当てているIPアドレスは『165.154.112.74』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな香港付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
ウイルスバスターにブロックされたことが以前にここに危険なサイトがあったことを物語っています。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。
まとめ
三井住友カードが、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り、更には香港に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;