『詐欺メール』Amazonから『お客様の情報を更新してください』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今回は、『Amazon』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

『カードが期限切れになってるか、請求先住所が変更されたなど』ってくだりは昔から Amazon を装うメールで使われているテンプレートです。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:お客様の情報を更新してください。2R-6636435454
送信者:"アマゾン" <adachi-s@mail.iproyal.com>


Аmazon お客様

※本メールは重要なお知らせのため、メールを受け取らない設定をされている方にも。

Аmazon に登録いただいたお客様に、Аmazon アカウントの情報更新をお届けします。
残念ながら、Аmazon のアカウントを更新できませんでした。

今回は、カードが期限切れになってるか、請求先住所が変更されたなど、さまざまな理由でカードの情報を更新できませんでした。
お客様のアカウントを維持するため Аmazon アカウントの 情報を確認する必要があります。下からアカウントをログインし、情報を更新してください。

Аmazonログイン(h**ps://ryaycbwhbl–hvlmonp–naijjwkfsc-osnajfdganjkasf-net.translate.goog/?_x_tr_sl=auto&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja?https://www.amazon.co.jp/ap/signin/mdbudxt)にアクセスしてください。

※24時間以内にご確認がない場合、誠に申し訳ございません、お客様の安全の為、アカウントの利用制限をさせていただきますので、予めご了承ください。

ご不便とご心配をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、何とぞご理解賜りたくお願い申しあげます。

※ パスワードは誰にも教えないでください。
※ 個人情報と関係がなく、推測しにくいパスワードを作成してください。大文字と小文字、数字、および記号を必ず使用してください。
※ オンラインアカウントごとに、異なるパスワードを使用してください。
※ アカウントに登録のEメールアドレスにアクセスできない場合

お問い合わせ: Amazonカスタマーサービス。

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Copyright © 1996-2025, Amazon.com, Inc. または関連会社‎. 〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-8-1‎ All rights reserved.


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本文ここまで



これまでにもう何度も何度も見てきた本文ですが、件名が今までのものとは異なったので取り上げてみました。
偽サイトのリンクに誘い込んで、Amazon のアカウントとクレジットカードの情報を盗み出そうとするフィッシング詐欺メールです。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『mail.iproyal.com
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお分かりの事とは思いますが、Amazon が利用するメールアドレスのドメインは@amazon.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from mail.iproyal.com (206-248-251-143.idle.dmt.ntelos.net [206.248.251.143])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません
ドメイン『mail.iproyal.comに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

おやおや?
ここには『対応するIPアドレスがありません』と書かれているのでこのドメインはどのIPアドレスにも割り当てられていないようです。
IPアドレスに割当てられていないドメインは利用できませんからこれで偽装が確定です。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、米国のウェインズボロ付近であることが分かりました。


宛名を確認

このメールの冒頭には『Аmazon お客様』と『宛名』が書かれています。
でも本当の Amazon なら宛名には氏名かユーザー名を使うはず。
それなのになぜこのような抽象的な宛名を使ったのでしょうか?
そりゃそうですよね、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがありません。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのですから。


リンク先のドメインを確認

さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
h**ps://mcklashama.com/amazon/
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた Amazon のドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

割当てているIPアドレスは『119.28.239.90
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、韓国の首都ソウル付近であることが分かりました。

リンクに接続してみましたが、開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。


まとめ

Amazon が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、遠く米国からユーザーにメールを送り
ソウルに設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいですもんね!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;