『詐欺メール』『NHKプラスへの移行手続きのご案内』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今回は、『NHKカスタマーセンター』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
こういったメールには流行り廃りがありまして、2022年の夏ごろにもNHKプラスをネタにしたメールが急増し2か月ほどで終息し、2023年の春先ごろに再び急増し、今年も2月に入り急増しています。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


件名:[spam] [NHK] NHKプラスへの移行手続きのご案内 – SV-43834485449
送信者:"【NHKカスタマーセンター】" <mail.nhk-bgpt@saga-tamaya.co.jp>


NHKプラスへの移行手続きのご案内 – SV-43834485449
いつもNHKのサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

NHKはより快適な視聴環境を提供するため、「NHKプラス」への移行を進めています。現在ご利用のNHK契約に基づき、無料でアップグレードが可能です。

アップグレードのメリット:

PC・スマホ・タブレットでNHKの番組をリアルタイム視聴
放送後1週間以内なら、見逃し番組の視聴が可能
番組検索機能の強化(ジャンル・キーワード検索)
また、移行完了後12か月間の利用料が無料となります。

今すぐ手続きを開始

ご注意:

移行手続きは無料で、追加費用は発生しません。
移行しない場合、サービスの一部が制限される可能性があります。
本メールは重要なご案内のため、配信停止はできません。
ご不明な点がございましたら、NHKカスタマーセンター(公式サイト)までお問い合わせください。

Copyright © NHK (Japan Broadcasting Corporation) All Rights Reserved.


このメールでは『無料でアップグレードが可能』とされていますし、実際に本物のNHKプラスも特別費用は不要です。
でもこのメールの場合、フィッシング詐欺メールなので『移行完了後12か月間の利用料が無料』と書かれている通り、リンク先のどこかで必ずクレジットカードの情報を盗み出そうとしてくるはずです。
それによく考えてみてください。
どうしてNHKが私たち一個人のメールアドレスを知っているのでしょうか?
これがもし本当にNHKからのメールだったら、漏洩したメールアドレスにメールを送信したことになり大問題です。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『saga-tamaya.co.jp
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにこのドメインは、佐賀県で百貨店を運営する『佐賀玉屋』さんの公式ドメイン。
そんな企業がどうして国営放送のNHKのメールを代行するのでしょうか?
絶対にあり得ません。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from C20250217154590.local (unknown [103.254.111.93])


このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。


宛名を確認

通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれています。
でもこのメールにはその宛名が存在しません。
そりゃそうですよね、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがありません。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのですから。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『今すぐ手続きを開始』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://nhk-live.com/jp/auth/realms/msweb/protocol/openid-connect/auth/
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)

先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

割当てているIPアドレスは『123.58.210.82
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされました上で『404 Not Found』と書かれたエラーページが開きました。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知してサイトを強制的に削除したものと思われます。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;