『詐欺メール』「【NHK】サービスの使用に関する通知」と、来た件

ついに国営放送局までもが標的に!
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

NHKがなぜ私のメールアドレスを知ってるの?

ついに国営放送局までもフィッシング詐欺メールの標的にされるようになってしまいました。(・・;)
これは、NHKに成りすますフィッシング詐欺メールです。

NHK契約をアップグレードするために「NHK+」にアカウントを登録する必要があると
書かれています。
「NHK+」は実在するサービスのようで、wikiではこのように説明されています。
「NHKプラスは、日本放送協会の総合・Eテレの常時同時配信・見逃し番組配信サービスの公称・愛称である。」
私は、このサービスを知らなかったし、当然このサービスへのユーザー登録もしていません。
ですから、NHKは私のメールアドレスなんて知る由もありません。

では、このメールもプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「[spam] 【NHK】サービスの使用に関する通知」
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「日本放送協会(NHK) <nhkplus-info@mail8.dwqff.com>」
このNHKらしからぬメールアドレスを見てやってください…(笑)
国営放送局がアメリカの”.com”ドメインなんて使いますかね?(笑)
それにNHKには全く関連性の無い”mail8.dwqff.com”なんてドメインで(笑)
「(笑)」三連発っすよ(笑)
その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。


中国づくしながら国内発信

では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「<nhkplus-info@mail8.dwqff.com>」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Message-ID:「<20220429104213054568@mail8.dwqff.com>」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from mail6.dwqff.com (unknown [202.61.142.236])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

まずは、”mail8.dwqff.com”について情報を取得してみます。
このドメインを割当てているIPアドレスが”Received”に記載されているものと同じなら
差出人のメールアドレスだと認めますが、そうでない場合、特定電子メール法違反となり
処罰の対象とされますよ。
※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰するほか、法人に対して3000万円以下の罰金
さて、どう出るのでしょうか?

202.61.142.238”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
Received”に書かれているのが”202.61.142.236”ですから、最後のセグメントだけ微妙に異なりますね。
これは、なにを意味するのでしょうか?

ついでだからもうちょっと詳しいところまで調べてみました。

NHKを名乗ってましたよね?確か…
それなのに、このドメインの持ち主は中国の広東省の方でドメインの管理は、中国のIT企業の
アリババに委託されていると言う中国ずくめの結果に。

Received”のIPアドレス”202.61.142.236”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

ピンが立てられたのは、「東京都千代田区九段南1丁目」付近です。
使われているプロバイダー名は中国系の「CTG Server Ltd」
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


長ったらしいURLにサイト

では引き続き本文。

NHKのサービスをご利用いただきありがとうございます。
より良いサービスを提供し、サービス品質を向上させるために,
NHK契約をアップグレードする必要があります。
アップグレードは無料で、追加の負担はありません。
以下にアップグレードの内容をご紹介します。
NHKのサービスをより有効に活用するためには、
NHK+アカウントを登録する必要があります。
アップグレードはアドバンテージで、
NHKが提供するものをより多くの画面で楽しむことができます。
顧客により良いサービスを提供するために、更新が必要です。
ご不便をおかけして申し訳ありませんが、
NHK +にアップグレードした後、12か月の手数料免除を提供します。

どことなくぎこちない日本語が使われたこのメール。
ドメイン調査の結果が中国づくしだったのがうなづけますね。

このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは、本文に直背tる直書きされていて、リンク先のURLがこちらです。

何とも長ったらしいサブドメインですね。(^^;
このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。

おっと、新種のようでまだ「未評価」と言う結果が出ました。
このようなフィッシング詐欺サイトがこの評価ではあまりにも危険すぎます。
評価を変更していただけるよう早速申請しておきます。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”pid.nhk.ro.jpaccountc5e1waf48eb1e6501397b4587dc143bf.y4pb9r.top
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

持ち主は、中国安徽省(あんきしょう)の方。
それ以外はしっかりガードされていてほとんどの情報が「REDACTED FOR PRIVACY」と
プライバシー保護されています。

このドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

このドメインを割当てているIPアドレスは”107.175.116.153
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

ピンが立てられのは「ニューヨーク州バッファロー」付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。


サイトだけじゃ見分けるのは無理

安全な方法でちょっとだけリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

NHKプラスID登録」ページのコピーですね!
試しにNHKプラスからID登録へ進んでみると、全くこれと同じページが現れました!

因みに偽サイトの方で「登録手続きへ」ってボタンを押してみるとこのようなページに移動しました。

本物のサイトでは、メールアドレスの登録画面に移動しましたので、偽サイトがどのような情報を
欲しがっているのかが良く分かりますね。


まとめ

NHK+サイトでは昨日の4月28日付でこのような注意喚起が掲載されていました。

やはりこのフィッシング詐欺メールは、ごく最近現れたようですね。
どおりでトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」では未評価とされているのですね。
NHK+なんて相当数のユーザーを有するインターネットサイトなので、一刻も早く危険なサイトとして
認識され、被害に遭う方が一人でも少なくなるようにブロックしてほしいと切に思います。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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